グランドハイアットを後にして、家の近所で催されている試乗会に向かいます。
たまたま同じ日にクルマのデパートでもイベントをやっていたのでハシゴになってしまいました
お目当てはアルファのジュリエッタ クワドリフォリオ・ヴェルデ
今時珍しい左のMTということで楽しみにしていたクルマ。
ドラポジはコンパクト?なイタ車らしからぬ、至極普通な感じです。
若干クラッチ操作時につま先がひっかかる時がありますが、ペダルも変にオフセットされていなくて(英国車を除く)輸入車のMTは左に限ると再認識。
フランス車ほどFFっぽさが強くないのは良いのですが、レシオが離れていてストロークの大きいミッション(グニャグニャじゃないだけイイのですが)DNAスイッチをいじってもサウンドと言える音のしないエンジン
運転していて酔いそうなほど大きなロールに
メガーヌRSが右ハンドルになってしまった今、結構期待していたのですが、その昔試乗した147もこんなだったかなと???な感じでした。
この日の目的があっけなく終わってしまい、血迷ってイヴォークに乗ってみました
乗った瞬間、皮の薫りにハッとさせられます。
V6辺りを積んでいるのかと思ったら2Lのターボのみ、プライス的にAudi Q5とタメを張ると思われますが
よりデザインコンシャスなSUVなので、絶望的な後方視界さえ我慢出来れば、かなりイイかも。
戻ったところ、パナメーラのGTSが勇ましい音をたてていたので乗せてもらいます。
パナメーラはデビュー当初4Sに乗せてもらって、走り出すと大きさを感じさせないボディに、エアサスの出来の良さと色々驚いたものでした。
それ以来になるのですが、アクセルペダルってこんなに重かったかなと思う程ヨイショって感じで踏まないといけないし
PDKのスイッチがパドルに代わったのは良いのですが、ギューッと引かないと変速しないしで…
今まで無かったスポーツプラスモードで変わるエンジンマネージメントや足回りなど、すっごくイイ車だと思うのですが
何か響くものが無いのは、やっぱりボクがポルシェ信者じゃないからでしょう
子供達も待ってるし、もう乗りたい車も無いしなと帰りかけた時
イヴォークを試乗している時に、ジャガーの人が勧めてくれたXKR-Sを思い出しました。
人気車らしく「待ちますよ」と言われて、じゃあ帰ろうかなと思ったのですが
昨年のジャガーの試乗体験から「スーパーチャージャー付きと言ってもジャガーだからユルユルなんでしょ」と言うボクに
「全く違います、この車だけジャガージャパンから借りて来てるんで今回の目玉でもあるんです」との言葉を信じて待つことにしました。
当りはもう暗くなってしまいましたが、夜目でも鮮やかなポリバケツ風のブルー
内装のアクセントストライプはボディカラーに合わせてあるようです、リアルカーボンでは無くカーボン調レザーを多用していますが、イヴォークほど薫りがしません。
シート調整の丸いボタンはサイドサポートなのですが、空気で膨らんだりしぼんだりして音がマッサージチェアのようでした
ドライビングポジションはデフォルトが右だけに(違うのかな?)足下も含め違和感は全くありません。
円柱のセレクターがせり上がって来た所で、Sにしてチェッカーフラッグのボタンも押して最初からダイナミックモードで行きます
ビシッとした足回りに好感が持てますが、ドライバー以外、特にプラス2の後席の人は苦痛でしょう。
5LのV8スーパーチャージャー付きは、さすがに街中でレブリミットまで回せなかったのですがパワフルかつスムーズで、思わず顔がほころんでしまいます。
スーパーチャージャー特有の加給時のミーンという音が聞こえるのかなと思ったのですが、迫力の排気音に消されて全く分かりません。
パナメーラに乗った後だけに操作系全てが軽く感じますが、ボク的には不安の無い軽さで、ある意味乗用車っぽいかも。
ステアリングは切ったぶんだけ、すっとフロントが入る感じ、車重は1,8t以上あるし、車幅は1915mmもあるのですが、上モノが軽くて、小さくなったようにさえ感じられます。
アルミボディとフロントミッドシップの恩恵なのでしょう、極太のPゼロのグリップも少なからず関係してるかも。
とにかく走る、曲がる、止まるが抜群に良いクルマでした。
ウェットだとどうなのかはあまり考えたくないですが そのあたりお昼に乗ったV10R8はコレほどの楽しさは無い代わりに、全天候での安心感はありそうです。
一見GTRみたいだとか、バケツみたいな色だとか初めに思ってしまいましたが
久しぶりにイイ車に乗らせてもらいました、まだまだ面白いクルマってあるんだなと
もうちょっと予備知識を持って乗れば良かったなと後悔しましたが
逆に全く無知だったので、すばらしく出来の良いトルコンATに感動したり
これは、パドル操作時はデュアルクラッチ?と思わせる反応の良さを見せますが、Dレンジにするとトルコンだと分かる上品さです。
そして片押しのブレーキキャリパー
車を降りて、たまげました。対抗6ピストンより良いかも
電子制御に走るドイツ車とは一線を画す、ある意味かなりプリミティブなクルマな感じですが
これに乗って、ボクの好みが、大排気量マルチシリンダーで過給器付きであること、ちょっとだけ古典が入ったクルマだということが良くわかりました。