エンジンがダウンサイジングされたこともあって、FMC後のS6は全く興味がわかずに試乗すらしていませんでした。
今回、発表から半年近く経ってからの試乗となったわけですが
先代に比べ大きなプライスダウンが無く10気筒から2気筒減った分だけ、上乗せされているデヴァイスは盛りだくさんです。
Audi S6 Needle sweep
暖気が終わるまでタコメーターのレッドゾーンが低くなる可変式(BMではE46のM3あたりから採用されているようです)
ニードルスイープも華やかになりましたが、針の色が白いのは慣れません
タコとスピードメーターがオフセットされているので、光の入り方によって見にくい時がある気がします
S6最大のトピックと言えるエアサス
オールロードほどではないものの、雪道では重宝しそうです
片押しだったブレーキキャリパーがブレンボに、キャリパーに付いている大きな出っ張りが気になります
内装のカーボンは、かなり贅沢に使われていてインパネも先代より質感
その代わりなのか、減少の一方だったエンジンルームのカーボンパーツが、ついに消えました
このエンジンルームはSじゃないでしょう
ちょっと前まではターボ、NAに関わらずアクセルオフでバフバフと音がしていたのですが
今度のエンジンは非常にNAライクです。
そのため6400あたりでシフトアップしてしまうのが物足りない感じがしてしまいます。
目玉の気筒停止はコースティングでなるのかと思っていたのですが、一定開度のアクセル操作時になるようです。
ドライブセレクトでエンジン音までコントロール出来るようです
ベンツの63並みの音を期待していたのですが、ダイナミックでもそれほどではありません。
特筆すべきはトルクベクタリングとエアサスの組み合わせ
コーナーでエアサス独特のドヨーンとしたロールを感じても、アクセルを踏み続けることでグイグイ曲がって行きます。
20インチのPゼロの恩恵もあるのかもしれませんが、今までは曲がれなかった感覚なのに車が曲がってしまうという
ドライバーが取り残されているような妙な感じです。
もっとサイドサポートの強いシートか、A7に付いている調整が山ほど出来るシートの方がいいかも。
セールス氏から強く勧められていたクルーズコントロール
普段から使わないシステムなのですが
春休み、週末、と言うことで渋滞していた帰りの高速通勤で使ってみると
程よい車間距離(任意設定)を保ちながら加速、減速、果ては停止までやってくれます。
ブレーキを踏まないのに車が止まる感覚は気持ち悪いのですが、これは渋滞時に楽です。
先代S6はエンジンはS8のデチューン(現行も同じなのですが)だし、足回りも変なピッチングを感じたりで
何か中途半端な感じで今イチぴんと来るものが無かったのですが
新型はオールロードのSモデルと考えると(結局今回のS6も否定してるか、ボクの好きなS6はC5なんです)デチューンされたエンジンも気にならないし
何よりゲレンデエクスプレスとして、現在最強な車だと思います。
クルマとしての面白みとか、Sモデルとして訴えるところが無いのが気に入らないのですが、単に移動手段と考えるとすごく楽だなと思ってしまうのは
又一つ歳をとったからでしょうか