市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

あどけなく笑ふ海あり手の中に潮のひかりは君のうれしさ

2017-03-08 21:39:20 | Weblog

薔薇園の聖母子部分アンテルプレット。


ボッティチェルリ1469〜1470年。


個性的な聖母で、絵には伝統的なイコンの堅苦しさや憂いが見えず、おでこで、西洋人にしては鼻ぺちゃのモデルの少女の猫に似た顔立ちからは、朗らかで陽気な性格を強く感じる。

ちょっと悪戯っぽい感情を隠しているような彼女の唇は魅力的で、猫にそっくりだ。まるでジョルジュ・サンドの小説「愛の妖精」のヒロイン、ファデットみたい。

青年時代のボッティチェルリは、このモデルが大好きだったかもしれない。

中年以降、画家のモデル女性は、小粋なファデットとはガラリと変わって、長い金髪を垂らした物憂げな美女になる。

今度は、そちらの時代のマドンナを描くつもり。

美しいが、どこか虚ろでデカダンスな表情を映してみたい。




良い日だった。

神に感謝。





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