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千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

みすず本

2011年11月15日 | 詠む

みすず本「他者の苦しみへの責任」 示唆に富むけど難解なりき

他者の苦しみへの責任 ソーシャル・サファリングを知る』 A・クラインマン他著 みすず書房

みみず、じゃなかったみすず書房は、鬼門だ。なにしろ挫けたことしか記憶にない。

本書は、気張って全頁に目を通した。しかし悲しいかな、7割方しか理解できなかった。哲学領域の知識に乏しいゆえか。

スーダンでの「ハゲタカと少女」の写真。その背景と、自殺した写真家。消費される映像。

>インドとパキスタンの分離独立時、両国で拉致され暴行を受けた10万人にのぼる異教徒の女性たちの声なき嘆き。

>貧困と紛争のために、エイズや暴力によって 死に追いやられたハイチの若い命。

>脳死に対する日本とアメリカの意識の違いと、臓器提供を待つ患者や家族の苦悩。

>スリランカからイギリスに難民として移住 したタミル人が抱えるアイデンティティの問題。

>いくつかの国で自白を引き出すために今なお続けられる拷問。

どれもが、考えてみるべき課題なのだ。

インテリゲンチャは、義務として読むべきだわ。そして私に、易しく教えてちょうだい。

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「コンテイジョン」

2011年11月14日 | 詠む

コンテイジョン」音楽も良い映画なり ソダーバーグと仲間たち哉

うまい。音楽も効果的。

ちなみに、この監督で見たのは下記の作品群。

最初に見た「セックスと嘘とビデオテープ」は、辛かった。眠くて大変なのに、一緒に見たひとは感動していて、なんだか悔しかった。

「カフカ」は駄作。ところが「アウト・オブ・サイト」は、格好いい。軽い娯楽映画なのだが、大好き。

エリン・ブロコビッチ」は裁判に挑戦する女事務員。リンク先の映評も見てね。

「オーシャンズ」シリーズは、仲間たち役者が楽しんで創ってる。

「チェ」は独特の視点。

そして、「コンテイジョン」。この音楽って、「セックスと嘘とビデオテープ」のひとが作曲してるんだ。ふーむ。手練の役者が、ごろごろ登場。パンデミック映画で、人間の振る舞いを活写。

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独英は

2011年11月13日 | 詠む

独英は8割捕捉してるのに 日本は2割...生活保護費

>所得が生活保護支給基準以下となるケースの内、実際に受給している割合を示す「捕捉率」は、イギリスでは87%、ドイツは85~90%なのに対し、日本は約10~20%となっている[8]。(ウィキイペデイア)

この国の捕捉率が低い理由は、何だろう。

年金暮らしの老親に心配をかけたくない。離婚したあと交流のない娘に絶対に知られたくない。姉妹兄弟に問い合わせされても援助の見込みもないうえに、義兄とギクシャクしたくない。

そういった事情で、生活保護の申請を躊躇して借金を重ね...さらに泥沼に嵌ってしまうひとが多いのだろうに。

生活保護利用者数が史上最多となったことを踏まえ、生活保護制度のより一層の活用を求める会長声明 日弁連

>ドイツ(人口8177万人)における生活保護に相当する制度の利用率は9.7%で利用者数は793万人(2009年末)、フランス(人口6503万人)に おける利用率は5.7%で利用者数は372万人(2010年9月)、イギリス(人口6200万人)における利用率は9.3%で利用者数は574万人 (2010年8月)に達しており、我が国の3.6倍から6倍の受給率である。

>このように、我が国における利用率や利用者数が先進諸国に比して著しく低いのは、制度の利用資格のある人のうち2割弱の人しか利用し得ていないという、極めて低い捕捉率に原因がある。

生活保護利用者数が史上最多となった...けれども氷山の一角だ。

 

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「赤紙と徴兵 105歳最後の兵事係の証言から」 

2011年11月12日 | 芸術

赤紙と徴兵 105歳最後の兵事係の証言から」 吉田敏浩 彩流社

>六十六年前の八月、敗戦の直後、戦争責任の追及を恐れた軍は、軍事機密である兵事書類の焼却を命じた。しかし、ごく僅(わず)かだが、軍命に背いて密(ひそ)かに兵事書類を残した兵事係もいた。 

>その一人で、滋賀県旧大郷(おおざと)村(現長浜市)の兵事係だった西邑仁平(にしむらにへい)さんは、敗戦直後、深夜に兵事書類をリヤカーで自宅に運んで物置に隠し、戦後ずっと沈黙を通してきた。

貴重な記録と、生々しい実態。

アマゾン書評

>戦場の悲惨さを伝える本や映画はたくさんあるが、戦争を支える仕組みについての本は、専門書を除くと少ないと思う。

同意。

以下、備忘メモ。

戦死者が出た家は、白地に日の丸と「名誉の家」という黒文字が記された札を掲げる 126頁

戦死者の葬儀は、役場が主宰 172頁

暴戻支那軍膺懲の聖戦 175頁 ←ひさしぶりに見た、おそろしい言葉!

海軍志願兵は、太平洋戦争時には徴兵の倍近くに膨らむ 326頁

志願兵は15歳以上 227頁

各都道府県に、志願者数の割当すなわちノルマが決められていた 230頁

小学校長と青年学校長は、在校生と卒業生のうち学力と体力が優秀で海軍志願兵に適するものを調査し、名簿をつくらなければならなかった (略)教員らが名簿をもとに戸別訪問...決意を促す 軍事講話で...奮起を促す 232頁

 

 

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百合子より

2011年11月11日 | 詠む

百合子より芳子のほうが好きだなあ しかし今でも桎梏つづく

百合子、ダスヴィダーニヤ―湯浅芳子の青春」  沢部 仁美 文系春秋

検索すると、アマゾンでは女性文庫で出てくる。わたしは、文芸春秋刊の単行本で読んだ。

映画を観て、百合子の処女作などを読み、そして辿りついた本書に、しみじみと感動。

>(百合子が)最もメス的になり、甘えるようなとき、自分(芳子)はある居心地わるさを実に感じる

1930年の芳子の日記だ。実に、そうだ。深く深く同意する。

そして2011年になっても、女たちは...このから解き放たれていない。

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「加速する監視社会と市民的自由」

2011年11月10日 | 企画

加速する監視社会と市民的自由」 シンポジウム

わたしは、ユーストリーム中継で観ます。---以下、転載
昨年10月に生じた警視庁公安部からの捜査情報の大量流出。


プライバシーや名誉を害されたイスラム教徒らは、国家賠償請求訴訟の提起に至りました。

 

誰も責任をとらないままに「秘密保全法」による規制の強化だけがなされようとしています。
事件発生から1年、流出資料から明らかとなった数々の違法捜査、そして企業や市民の側からの「自発的」な情報提供。

『国家と情報』(現代書館)の分析を足掛かりに、加速する監視社会の現状と、市民的自由の今日的意義について論じます。

【講演者】
斎藤貴男(ジャーナリスト)
青木 理(ジャーナリスト)
石埼 学(憲法学者)
岩井 信(弁護士)
井桁大介(司会・弁護士)

◆日時:2011年11月11日(金)
 18時~20時(開場17時50分)

◆会場:総評会館402(神保町)

◆定員:先着70名(事前予約優先)
◆資料代:500円

◆アクセス:
 千代田線 新御茶ノ水駅 B3出口(0分)
 丸ノ内線 淡路町駅 B3出口(B3まで5分)
 新宿線 小川町駅 B3出口(B3まで3分)
 JR中央線・総武線 御茶ノ水駅 聖橋口(5分)

主催:同シンポジウム実行委員会
問い合わせ:
 河健一郎(弁護士)
 東京駿河台法律事務所
 TEL03-3234-9132
 FAX03-3234-9134
 bengodan@gmail.com
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立冬や

2011年11月09日 | 詠む

立冬や然れど半袖われひとり まわりみわたす通勤列車

あっというまに、立冬。でもまだ半袖。

念のため上着は持ち歩いているが、ほとんど着ないので鞄に突っ込んでいる。

フリースなので、乱暴に扱っても皺にならない。身につけるものは、化学繊維を避け綿絹麻に拘っていたのだが、ちかごろ赤貧

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孫文は

2011年11月08日 | 詠む

孫文は米国籍も持っていた...辛亥革命100年が経つ

映画「1911

辛亥革命から100周年を記念する歴史映画であると同時に、ジャッキー・チェンの出演映画100本目となる作品である[1](ただし、ジャッキー自身は本作が100本目かどうかよくわからないと来日時に述べている[2][3])。

ジャッキーが作りたかった映画なんだろうな。ほんとに出演100本目か分からないというのは、彼らしい。

清朝を倒した。2000年続いた皇帝制を廃したのは、ものすごいことだよね。でも、その後は国共内戦とか色々なことがあった100年だ。

映画を観てから、孫文のことを復習した。

>日本に亡命した。1897年(明治30年)、宮崎滔天の紹介によって政治団体玄洋社頭山満と出会い、頭山を通じて平岡浩太郎から東京での活動費と生活費の援助を受けた。また、住居である早稲田鶴巻町の2千平方メートルの屋敷は犬養毅が斡旋した。

この辺は、なんとなく知ってたけど...米国籍を持っていたのは知らなかった。華僑の結びつきは凄いなあ。

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フクシマの

2011年11月07日 | 企画

フクシマの写真とるなり菊次郎 鋭い視線90翁

週刊金曜日 11月4日号 27頁に注目!!

いっかんし反軍 福島菊次郎翁!」 ブログ千恵子@詠む 2010年9月6日

大好きな福島菊次郎さんが、3頁に亙って取材されている。嬉しい。

下の句の最後、「きゅうじゅう・おきな」と読んでね。

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菅生事件

2011年11月06日 | 詠む

菅生事件...囮の彼は庇護されて 教授に出世?!「消えた警官」

消えた警官」 坂上遼 講談社

事実は小説より奇なり。これは実話というのに驚愕。

囮捜査官が、駐在所を爆破ってのも凄い。同僚の家に爆弾を投げ込む?!

消えたスパイを発見するまでの道程も、手に汗握る。

警察に匿われた犯人は、1審無罪。「期待可能性」なしだと、違法性が認められない? 334頁

2審は、有罪だが刑の免除。上司に事前に電話したのが、「自首」? 335頁

そして工業学校卒の警官は、警察大学校の教授にまで上りつめる? 343頁

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ロバート・キャパ写真集

2011年11月05日 | 芸術

ロバート・キャパ写真集 フォトグラフス』 沢木耕太郎訳・解説、文藝春秋、1988年

1936年スペイン市民戦争の有名な「崩れ落ちる兵士」が、表紙。

頁を開いたところのキャパの肖像写真は、右腕に星条旗があるのに違和感。しかし、考えてみれば「戦争写真家」なのだから、国旗を付けておかないと死ぬかもしれない場所にいたのだろう。

「ドイツ協力者」の写真も、彼の作品だ。いろいろと考えさせられる1冊だ。

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ホームレス

2011年11月04日 | 詠む

ホームレス...教祖になりて其のさきは 「砂の王国」かんがい深い

砂の王国」 荻原浩

いあー、面白かった。

自分もなるかもしれないと思うと、ホームレス生活に一汐...実感が湧く。新興宗教ビジネスの展開も、なるほどと感嘆。

作者は、わたしと同年生れ。ちょっと嬉しい。

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「かもめ島」

2011年11月02日 | 詠む

「かもめ島」あとづけ名前...なんだかな 領土ほしいの見え見えじゃん

EEZ基点49島に命名…管理姿勢を明確化 読売新聞10月30日

>政府は、日本の排他的経済水域(EEZ)の基点となりながら、これまで名前のなかった小島の名称を今年度中に決める方針だ。

経済水域というと、お魚かと思うが...地下資源と領海。

>海洋進出の動きを強める中国など周辺諸国に対抗し、日本が管理する姿勢を明確にする狙いがある。

1945年8月15日に大東亜共栄圏は消滅したのだが、なんとか領土が欲しいようだ。

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われ99%

2011年11月01日 | 詠む

われ99%多数派ぞ 手を結べぬは...いともどかしき

【ウォール街占拠】 日比谷公園の派遣村思わす貧者のテント 田中龍作ジャーナル10月31日

>「We are 99%」と訴える人々が占拠して40日余りが経つ。

そうだ。我々は、多数なのだ。

>日本企業は、「非正規労働者」を数万人規模で情け容赦なく解雇した。住居を共に失った労働者が路上に弾き出されたのである。

わたしは正規労働者ではあるけれど、手取り16万円では辛い、辛すぎる。

オキュバイ。気持ちは参加したくても、余裕がない状態。ああ、もどかしい。

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