千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

こどもたち「砂に埋もれる犬」たちよ 極北えがく桐野夏生と 

2022年10月14日 | 詠む

「砂に埋もれる犬」 桐野夏生 朝日新聞出版

うーむ。この前のブレイディみかこ「両手にトカレフ」は百年前の虐待と、貧困英国の少女の交錯に光あった。

これは埋もれ続ける物語。

桐野夏生ってデビュー作から読んでるけど、人物造形が素晴らしい。リアル。

これでもか、これでもかと迫りくる現実。貧困の連鎖。

主人公の少年が里親に巡りあい貧困から抜け出せたと思いきや、小学校も中学校も馴染めずミソジニーに行き着くところは...やりきれない。

つらつら書いたけど、小説としては圧倒的に面白い。二代続いた毒母の生態とか。

桐野夏生は凄いなあと、改めて思った。

レイバーブッククラブとか、読書会するのに最適題材。

 

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