「虐殺のスイッチ 一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか」 森達也 出版芸術社
副題に一人すら殺せないとある。そう、人を殺すってハードル高いのに何故こえちゃうのか。戦争のとき、事件のとき、どうやって大量殺人に至るのか。カンボジアの大量虐殺、米国の戦争の変遷など。そして、クジラ殺しへの日本的反応。考えさせられる。
62頁。オウム事件のとき、人権擁護団体は沈黙した。そうだなあ。われらが救援連絡センターも何度も会議を開いて侃々諤々してたけど、団体としてではなく、個人が動くことになった。数少ないひとたちだけが。
100頁。実的刺突。話は知ってたけど現実に、この言葉を実践してたんだと思うと心底こわい。
117頁。ノルウェー。百年以上前に死刑廃止、69人殺しても獄中で大学生やってると。日本と全然ちがう反応に驚く。