「その女アレックス」 ピエール・ルメートル 文春文庫
図書館、624人待ちという本。ミステリー1位になったせいか。
アレックスというと「時計じかけのオレンジ」の15歳少年。親切な作家の家に押し入り「雨に唄えば」を歌いながら暴れ、目の前で妻を輪姦する。しかし、女の名前だ。だから原題アレックスに「その女」をつけたのかな。
誘拐された美女、なぜ。なにが起こったんだ。脱出したあとの展開が波瀾万丈。明らかになっていく真実。家族内強姦、無視する母や教師。ちょっと「ミレニアム」のリスベットを連想する。
パリ警察犯罪捜査部の、班長のカミーユ。おしゃれなルイ、けちんぼアルマン。上司のジャン。嫌味なヴィダール予審判事。キャラクターが際立つ。