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ジョー・ハイダー・ミュージックの最初のアルバム

2019-12-01 | JAZZ
ピアニスト、作曲者のジョー・ハイダーが、ミュンヘンで立ち上げたレコード会社の第1作目を飾るクインテットの演奏集。
「RECONCILIATION」 EGO 4001
  
1. CROSSOVER
2. SPANISH GROOVE
3. MAS DE SERLES
4. MAGDALENA
5. RECONCILIATION
ACK VAN ROOYEN(flh) ANDY SCHERRER(ss, ts) 
JOE HAIDER(p) LENZ(b) TODD CANEDY(ds)
録音 1974年11月
1曲目のモード的雰囲気を持った「CROSSOVER」は、フリューゲルホーンを担当しているアク・ヴァン・ローエンの作曲によるもので、先頭を走る作者のスケールの大きさを感じさせるラッパが心地よく、ピアノ、テナー、ドラムスのソロを経てテーマに戻るのですが、ドラマーが最初から最後まで叩きすぎていて、せっかくの好演を台無しにしています。
2曲目の「SPANISH GROOVE」は、ギュンター・レンツのベースによってタイトル通りのスパニッシュ的なテーマが演奏され、続くフリューゲル・ホーン、そしてピアノのソロにおいても、ベースの強烈なアタックが最後まで持続されています。
レコードでいうB面の3曲でのアンディ・シェラーは、全てソプラノ・サックスでの演奏となり、「MAS DE SERLES」では、ノンリズムによるテーマを吹いていて、4拍子のアドリブに移るとローエンのフリューゲル・ホーンによる余裕のあるソロとなり、続くサックスも流れるようなソロで受け継いでいきます。そして、最後を締めくくるハイダーは、その雰囲気を持続しながらも、マッコイ・タイナー張りのアタックの強い演奏を披露しています。
4曲目の「MAGDALENA」は、自由でゆったりした曲ですが、アレンジされた部分とアドリブ部分の調和が素晴らしく、特に2管によるソリのメロディに対応するピアノとのバランスが良いです。
最後の「RECONCILIATION」は、5曲の中では一番強力な演奏で、タイトル通りの締めくくりに相応しく、全員の力演を聴くことができます。

アルバム自体は当時流行ったモード演奏ですが、米国のそれとは少し違ったヨーロッパのスマートな香りがする内容となっています。

このEGOレーベルは、1970年代の初めから1980年代にかけて吹き込みが行われていて、中でも有名なドシュコ・ゴイコビッチをフューチャーした「AFTER A LONG TIME」(EGO 4021)は、当時あちこちのジャズ喫茶で盛んに取り上げられていたことが、つい最近のように感じています。

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