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ビル・エヴァンス・トリオのヨーロッパでの録音から

2023-12-06 | JAZZ
ビル・エヴァンス続きで、今年のブラック・フライデーを境に発売されたレコードで、初のヨーロッパ演奏の1コマを捉えたアルバムです。

「TALES」 Elemental Music KKJ 10015
  
1. WALTZ FOR DABBY
2. MY FOOLISH HEART
3. HOW MY HEART SINGS
4. SWEET AND LOVELY
5. I DON'T KNOW WHAT TIME IT WAS
6. FIVE [ THEME ]
録音 1964年8月10日
1. MY FOOLISH HEART #2
2. HOW MY HEART SINGS #2
3. SWEET AND LOVELY #2
4. FIVE [ THEME ] #2
録音 1964年8月25日
BILL EVANS (p) CHUCK ISRAELS (b) LARRY BUNKER (ds)

1. 'ROUND MIDNIGHT
BILL EVANS (p) EDDIE GOMEZ (b) MARTY MORELL (ds)
録音 1969年11月21日

これはビル・エヴァンス・トリオの初のヨーロッパ演奏ツアーの音源で、先行してCDが発売されていましたが、11月24日にレコードが発売になりました。
A面の6曲は、デンマーク放送のラジオハウスでのMONO録音、B面の4曲はデンマークの国営テレビでのライブを収録していて、最終曲のみメンバーが替わって1969年のアルハスでの共にステレオ録音となっています。
国営テレビでのステレオ収録の音源は、3人の定位が中央に集まっていて、それを少し左右に広げた感じですが、60年近く前の音源の再現であるからして、ピアノの音や拍手の部分では歪みが明確に現れています。

A面モノラル収録の「WALTZ FOR DABBY」は、最初のコーラスを何時ものテンポによりピアノとベースのデュオで、続くセカンド・コーラスからはドラムスが入ってテンポを上げて演奏され、ピアノによるアドリブが2コーラスを経てチヤック・イスラエルのベース・ソロになりますが、最初の半コーラスはワルツのメロディをそのまま弾くという大胆なプレイを披露していて、同じことを「SWEET AND LOVELY」の後半でも演っていますが、エヴァンス・トリオの歴代のベーシストのプレイとしては珍しいことではと思います。

A面とB面では4曲がダブっていますが、B面の「MY FOOLISH HEART #2」でのエヴァンスは、より複雑なコードを使っているし、続く「HOW MY HEART SINGS #2」からの3曲は、聴衆を前にしてドラム・ソロのスペースも拡大され、よりエキサイティングな演奏となっています。

なお、エヴァンスの十八番でもある「HOW MY HEART SINGS」は、同じメンバーで録音した1964年7月のVERVE盤(下に掲載のアルバム)にも入っていますが、共に4分台の演奏で、前半でチャック・イスラエルのベース・ソロを大きくフューチャーする展開は同じです。
また、後半でのエヴァンスのソロは、こちらのライブ盤に比べてデンマークでの演奏の方が躍動感があります。

「THE BILL EVANS TRIO LIVE」 VERVE V6-8803
  
録音 1964年7月7日 カリフォルニアでのライブ

最後に収録されている「 'ROUND MIDNIGHT 」もまた、VERVE盤に収録されていて、ピアノ、ベースの順にソロを取るパターンは一緒ですが、エヴァンスのソロに限ってはこちらのライブ盤の方が新鮮に聞こえます。

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