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私の愛聴盤(第135回)

2019-10-27 | 私の愛聴盤
第135回はレオ・キュイパーズの「ヘヴィー・デイズ」です。
ヨーロッパの3人のドラマーに続き、オランダのピアニストのリーダーアルバムを取り上げました。
「HEAVY DAYS」 BVHAAST 037
  
1. HAPPY DAYS
2. ALSDAT DE OLIFANTSTAND
3. MISHA
4. STEFANUS
5. BE-BACH
6. BLUE TANGO
7. COUPERIN
LEO CUYPERS(p) WILLEM BREUKER(reeds, cl) 
ARJEN GORTER(b) HAN BENNINK(ds, ss, tb)
録音 1981年6月12日
粋な4ビートのテーマで始まる「HAPPY DAYS」は、ウィレム・ブロイカーのアルト・サックスによるハードなプレイが前面的にフューチャーされ、途中レオ・キュイパーズを中心としたピアノ・トリオに移ると、4ビートを基本としているものの、フリーとも何とも言えない展開へと進んでいきます。
続く「ALSDAT DE OLIFANTSTAND」は、美しいピアノ・トリオ演奏でスタートし、その後、ブロイカーの強烈なテナー・サックスが加わりますが、バックのトリオは最初のペースを保ったままで、その対比が面白いです。
3曲目の「MISHA」は、ミシャ・メンゲルベルクに捧げた曲で、キュイパーズのピアノとブロイカーのテナー・サックスがユニゾンで綺麗なメロディのテーマを演奏し、後ろでベニンクのドラムスが合いの手を入れています。
また、テーマの後はベニンクがソプラノ・サックスに持ち替えてブロイカーのアルトとのデュオとなり、その後、再び元のテーマに戻っています。
4曲目の「STEFANUS」は、力強い4ビートで、テナー・サックスとベースのユニソンによるテーマが印象的な曲です。
5曲目の「BE-BACH」は、アーエン・ゴーターの強力で伸びのあるベースが終始前面に出る曲で、前半のピアノ・トリオ演奏は、リーダーの確かなピアノ・プレイを聴くことが出来、後半はべーズ・ソロを挟んでブロイカーのテナー・サックスが加わります。
6曲目の「BLUE TANGO」は、その名の通りタンゴのリズムによる曲で、ブロイカーはクラリネットでハプニングも無く淡々とメロディを吹くという一服の清涼剤的な1曲となっています。
最終曲の「COUPERIN」は、一転してフリーな演奏となり、ベニンクはトロンボーンとドラムスの両方で参加、ブロイカーはソプラノ・サックスで対応し、リーダーのキィパーズが負けじと鍵盤を叩き散らす激しい演奏で幕を閉じます。

このアルバムは、オランダ出身のメンバーによる4ビートともフリーとも言えない痛快な演奏集で、4人の音像がクリアで、この手の音楽にしては演奏が一層際立って聴こえる1枚です。
また、ハン・ベニンクが参加していることもあり、ユーモア溢れる演奏が多く含まれています。

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