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私の愛聴盤(第101回)

2016-12-17 | 私の愛聴盤
第101回は、テテ・モントリューの「ピアノ・フォー・ヌリア」です。
「PIANO FOR NURIA」 SABA SB 15163 ST
  
1. BLUES FOR NURIA
2. TRANQUILLOGY
3. ALONE TOGETHER
4. SPEAK LOW
5. VISCA L′AMPURDA
6. I SURRENDER DEAR
7. STABLE MATES
TETE MONTOLIE(p) PETER TRUNK(b) AL HEATH(ds)
録音 1968年2月2日

スペイン出身のテテ・モントリューには、母国のレーベルに多くの好演盤がありますが、コペンハーゲンのジャズ・クラブのハウスピアニストとして活躍していた時期には同国のステープル・チェースへの吹き込みも積極的に行っていました。
そのレーベルからは、以前このコーナーで彼の「カタラン組曲」を掲載したことがありました。
今回掲載したアルバムは、ピアノ録音では定評のある独のレーベルからのものです。

1曲目のタイトル曲は自身のオリジナルで、ダイナミックな展開の中で圧倒的なテクニックを披露しています。
3曲目の「アローン・トゥゲザー」などは、独特なコードを操ったテーマはもとより、次のアドリブでは右手のメロディ・ラインが巧みで、次から次へと繰り出すフレーズは凄いの一言です。
続く「スピーク・ロウ」も、この曲としては速弾きの連続で、後半ではアル・ヒースのドラム・ソロも大きくフィーチャーされています。
面白いメロディーを持ったブルース・ナンバーの「ヴィスカ・ランプルダ」は、テテのスイング感が絶妙であり、後半では作曲者自身のベース・ソロ・スペースも与えられています。
唯一のピアノ・ソロ・ナンバーである「アイ・サレンダー・ディア」は、鍵盤の端から端までを使いながら装飾音を散りばめ、盲目のピアニストとは思えないテクニックが展開されています。
テテ・モントリューのピアノ演奏は、激情的躍動感の中で、音の強弱のダイナミズムに魅力があり、スピーカーをフルに鳴らすとその特徴が一層際立ちます。

近年のスペインからは若手の有能なジャズ・ピアニストが数多く輩出されていますが、その先駆けを行ったのがこのテテ・モントリューでした。

コメント (2)
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