掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

ダメなく蔵・・・・

2010-10-17 11:05:41 | 日本酒
私の店には、広島県北部に位置する三次に在る蔵元「美和桜酒造」の金尾杜氏手作りの木製看板が有る。以前にもブログでご紹介した事が有るのですが、その看板には「ダメな酒専門商 掛井酒店」と掘り込まれています。誤解のないように言っておきますと、ここで言われるダメな酒とは本当にどうしようもないお酒ではなく、とっても素敵なお酒を指し、なおかつ概念にとらわれない飲み方、乱暴に言えばどうやって飲んでも、とてもおいしく頂け、一例をあげれば生酒常温放置してみたり(勿論そんなお酒はお客様に現状を報告し納得して頂かないと販売はしませんが・・・)して美味さが増す・・・など、そういったこよなく素晴らしいお酒の事を我々の仲間内ではダメな酒と呼んでいます。(ちなみに当店の「ダメな酒専門商」の命名は竹鶴酒造の石川杜氏です

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する商品はある意味愛すべく「ダメな酒」「ダメな蔵」のご紹介です。先日、その蔵から商品出荷案内と、商品サンプルが届きました。その商品案内の内容が、余りにも面白かったのでそのままご紹介致します。
あっそうそう肝心な事を・・・・・その蔵とは、京丹後市の木下酒造 銘柄=「玉川」です。

酒は生き物です。しぼりたての「無濾過生原酒」として生まれ、時を重ねて昔ながらの「ひやおろし」や琥珀色の古酒に姿を変えて行きます。熟成による味、香り、そして色の変化は日本酒最大の魅力のひとつと言えるでしょう。このような日本酒の奥深さを探求するため、19BYにスタートした「新生 玉川」では初年度からの酒を熟成させ、酒質に応じて氷点・低温・常温で管理しています。
玉川には、個人的に生の酒を常温で熟成させて楽しんでいるスタッフがいます。そこからヒントを得て生まれたのが、完全無濾過の生原酒を土壁の蔵で常温熟成させるという初の試み。今年の記録的な猛暑にも全く負けなかったのは、養殖ではなく、天然の「自然派自然仕込」で育てられた酵母だからこそ、と考えています。
今回お届けするのは2色の「自然仕込 純米(山廃)」。レギュラーの「赤」と、アルコール21.5%の完全発酵「白ラベル」バージョンです。常温熟成で旨味が増しています。
お得意様には「何を遊んでいるのだ」「無茶だ」と言われるかもしれない冗談みたいな「出荷案内」ですが、酒は大真面目に本気です。好みの分かれる酒だと思いますが、強烈な旨味は十分な説得力を持っています。
 【この写真は、商品サンプルです】
と言った内容です。
正しくダメな蔵です・・・・・・・。勿論「ダメな酒専門商」ではこちらのお酒は、残念ながら注文予定でございます
入荷は、10月22日頃になると思います。
レギュラー(赤)は1800ml=2500円
完全発酵版(白)は1800ml=2700円


余談ですが、このお話を、常連のお客様Mキャプテンにお話しすると「蔵元にこんなことやられては・・・・・素人の楽しみを取らんでほしいな~」だって・・・・・この方もええかげんに「ダメな人」です。
やはりダメワールドは楽しいな~