掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

鳥取出張・辨天娘編1

2009-02-25 15:35:37 | 出来事
先週の19日~21日に亘って取引の有る鳥取の蔵元2蔵「辨天娘」太田酒造場と「東郷」福羅酒造に行ってまいりました

今回のブログでは太田酒造編でご座います。
実は昨年、女房と二人で鳥取県八頭郡若桜町に在る「太田酒造場」にお伺いした際(昨年11月のブログ①②③④をご参照下さい)、思いかけず恐縮するくらい大変お世話に成ってしまいました。
お話をしている中で「蔵が始まると少ない人数でやるので大変なんです・・・・」という話をお聞きし、それではという事で今回のご迷惑をお掛けした罪滅ぼしと言う訳ではないのですが「酒造期には一度お手伝いに伺いましょう・・・」とお約束をして帰りました。すると「もしこられるなら、木曜日・金曜日辺りが一番手の要る頃なのでその時に来て頂くと助かるかも・・・」というお話をお聞きし、この日にした訳です。
しかしながら平日という事もあり、女房にも相談した所「あんなにお世話に成ったんだから行っておいで・・・」と快い返事を貰ったので、思い切って行く事に致しました。(当然店の段取りと配送人員の確保をした上で・・・

昨年末その作業のお手伝いの話を、純米燗をこよなく愛すユーザーS様M様にお話したところ「私も作業に行ってみたいな~」という耳を疑う(会社は大丈夫なのか・・・・信じられないお言葉をお聞きし、ご一緒する事に成りました(まるで映画釣りバカ日誌日本酒版ハマちゃんの様・・・・おっと失礼)
当初太田酒造場さんに午後1時に到着予定にしておりましたが、出発前日に太田社長の方から「中島杜氏が作業プランを立てていて午後1時から作業が出来るかどうか確認してくれないか・・・と言っておるんですが、如何でしょうか」と連絡が有り、その為1時の作業に間に合うよに到着時間を30分繰上げ午後12時30分に到着するように少し早めにこちらを午前8時に出発しました。
峠越えは積雪はあったものの道路には幸い雪はなく、思ったよりも早く若桜町到着し蔵近くの「道の駅」で私は豚汁定食の昼食をとり(とっても美味しい豚肉が郷土料理に成っていてメニュー全てが豚肉関連メニュー:とんかつ・豚すき丼・豚味噌丼・とんこつラーメン・・・・ほか)時間を調整し、太田酒造場に約束時間ぴったりにお邪魔致しました。
到着後、事務所に通され本日の作業の説明を受け、いよいよ蔵での作業です作業の模様は、次のブログで。 つづく・・・・・




「竹泉」蔵見学

2009-02-25 00:05:42 | 出来事
早いもので、2月も残すところ4日・・・・。日本酒の蔵元さんもそろそろ20BY(平成20年度酒造期)の作業も佳境に入り、すでに蔵によっては『甑倒こしきたおし(蒸し米を造る作業が終わり、酒造りも一区切・文字通り甑を倒すという事)をしたという蔵の便りも聞こえる季節に成りました。今月はほとんどの日曜日・祝日に蔵元に見学に伺いました。少し前のブログで紹介した奈良県宇陀市の「初霞・睡龍」久保本家酒造さんにお伺いした時にも、方向的にも行く途中なので前日(2月11日・祝日)に取り引きの有る蔵元『竹泉酒造』さんの蔵にもお伺い致しました。
この日は午前10時より他の方々の蔵見学が入っていて、また午後からは居酒屋の方が沢山のお客様を連れ見学という事もあり、小生は朝8:30からの見学になりその為自宅を5時に出発致しました。(事務所前にはコミックの「蔵人」にも出て参りました招き猫がお出迎え・・・)前回お伺いした時は、酒造期ではなかったので近い内にお伺いしたいな・・・と思っていたのでよい機会でした。
蔵は、広く動きやすいそうで仕込みも佳境に入っていました。
竹泉さんも今年の造りは他の蔵と同じ様な傾向で米がよく解けたようで、醪日数も長くなっているとのことでした。

お伺いした時の作業の方は、丁度「梅酒用純米酒高アルコール(山田錦70%精米)」の仕込みの最中で、蒸し米を放冷機で冷まし
エアーシューターで仕込タンクに飛ばして蔵人がその仕込タンクの醪を櫂で突いておられました。
私も櫂を渡され醪の中に落ちる蒸し米を櫂で撹拌させて頂きました。ちなみに他の純米のほとんどは蒸し米を機会で放冷せず、手で運び床に広げ方冷し、その米もエアシューターを使用せず運ぶそうです。
今年は、大きく変わった点としては全般的に7号酵母の仕込が増えていました。以前の田冶米社長の話だと徐々に7号酵母の仕込を増やし9号・10・15号酵母を徐々に減らし何年かかけて7号酵母主体の仕込みに変えてゆくということでしたが、今回お話を聞くとかなりの仕込本数7号酵母になっていました。「純米吟醸 雄町」は3本仕込んだ(1本の仕込みの総米1050kg)中の1本が15号・2本が7号(上に写真は純米雄町55%精米701号(7号酵母泡無)で仕込んだもの。留め仕込み1月11日と仕込タンク横のボードに書いてあります。やはり醪日数は長い・・・・下の写真はその醪の入っているタンク内を撮影したものです。) 「特別純米 五百万石」や売れ筋商品の「純米吟醸山田錦」に至っては各3本(こちらは仕込は1本の総米が1500kg)仕込全てが7号酵母仕込というとっても不幸素敵な事に・・・・20BYの生酒の出荷からこの不幸素敵な生酒を呑めることに成ります。とても楽しみです。火入れの商品は今のロットがなくなり次第の出荷に成りますので、まだ少し先に成ります。これからも注目です。