まわりで起こっていること

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京ヒヤで飲むお酒の肴は何がいいんだろう

2013年01月23日 | Weblog
僕の好きな落語に、「らくだ」というのがある。

わがiPodには、らくだ、と名付けられたプレイリストがあり。

志ん生、談志、円生、志の輔、小文治、可楽、米朝の演じた噺が入っている。

「家族に乾杯」でおなじみの笑福亭鶴瓶も、「らくだ」の一人会のツアーをやっている。

と何年か前、娘が言っていたな。

噺の筋を、ものすごく、はしょって言うと。

フグにあたって死んだ、らくだ、という長屋の札付きを。

くず屋とらくだの兄貴分の二人で、焼き場まで運ぶ。

というものなんだね。

その頃、願人坊主という、ま、今で言えば、お寺つきのホームレスみたいな人がいて。

昼間から飲んだくれて、道ばたで騒ぎ、夜はそのまま、そこへ寝てしまう。

というていたらくで。

二人が、菜漬け屋から譲り受けた棺桶にらくだをおしこみ。

エッサホイサ、と焼き場まで運ぶ道すがら。

桶のそこが抜け、死人のらくだをおとしていまい、あわてて探して。

まちがって、その酔っぱらいの願人坊主を、焼き場へ投入。

となるわけだ。

そこからが、落ち、というか、さげになる。

あちちちー、と大将、言うんだね。

ここはどこだ?

と酔いからさめて、聞くわけだ。

ここは落合の火屋(ひや)だ。

そうか、それじゃ、ひやでもいいから、もう一杯。

と、噺が落ちて、落語となるんだね。

過日、ある女性と馳走さんで、お昼をごちそうになり。

って、ある女性、という書き方が意味深だけど、訳ありでない、ある女性、です。

その時、大将が、お客さんから聞いたんだけど、ということで。



こんなメモ用紙を取り出し、噺が始まる。

ってほどの落ちはないんだけど。

お酒を飲むときの温度で、こんな言い方があるんだよ、というわけだ。

僕は、たいがい、ぬる燗でたのみますね、とお願いする。

のだけれど、下から二番目の、「京ヒヤ」という言葉が、素敵だな、と感じ入ったのです。

いつだったか、京都のタクシーの運転手さんに、ここの冬は冷たいですよ。

と聞いた言葉とダブってね。

それで、表題になったのですが、そりゃ、馳走さんで知った言葉だから。

馳走の大将の、こころづくしのお料理でもう一杯。

という落ちに、強引に持っていっちまおうか。
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