まわりで起こっていること

since2004.12「糠漬け初心者」

波止場のおばさんはどうしてるのか

2017年05月30日 | Weblog

このところ、母親の口をついて出てくるのが。

表題で。

どうやら、幼い頃、なのか、女学生の頃、なのか、可愛がってもらった。

らしい。

そこでは、誰かが殺されて、とかの話でも出てきて。

勝手な推測では、たぶん、壮士の墓の逸話が、そんな具合にデフォルメされているのかも。

官軍との戦い、時は明治のご維新、薩長の官軍と、旧幕府軍の戦いが、あの辺りであったんだったか。

それとも、海戦だったのか、流れ着いたご遺体を、次郎長さんが、手篤く、葬った。

仏さんになってしまえば、官軍も賊軍もねぇじゃねぇか、と言う啖呵とともに、今に残る次郎長さんの逸話。

これも、勝手に、当方が、いわゆる牽強付会、って具合に、こじつけてもいるんで。

ほんとは、また、違う物語なのかもしれないけれど。

それはともかく、波止場、って、波の止まるところ、だね。

当たり前だけど。

波の瀬に瀬に渡りきた、海の男たちが、たどり着いたところ、演歌の世界に使われるわけだ。

母親のそんなセリフから、さまざまなところへ想いは飛んでいくんだけど。

くだんの彼女は、そこから、お墓まいりにも行けず……、と涙目モードに入りたい気配濃厚で。

泣きたい。

悲しみたい。

と言うわけだ。

これね、感情の発露、とみると、科学的にいえば、90秒なんだってね。

その間、泣かせてあげる、あるいは、全然別の、あら、こんなところに、探していたものが。

とか、あら、綺麗なお花が咲いてるわね、みたいな。

そこに集中できると、その90秒間に、泣きたい感情が、その役割を終える。

ってことで、スッキリ、って、どこかの番組みたいだけど。

だから、起きた時、妙に、今期の売り上げへの不安がよぎったとしたら、90秒間。

集中する何か、を見つけ、そこにいる。

と、その不安は、嘘のように消えている、ってことだそうだ。

それを応用して、母親の好きな、甘酒をあの手この手で奨め、美味しいね、の言葉を引き出す。

熱い甘酒を、ふうふう言いながらも、かなりの速さで飲み干す。

しめしめ、と思っていると、またぞろ、波止場のね、ときたりもする。

お墓まいりに行きたい、ってわけだ。

その場に行かなくても、ここで手を合わせてもいいし、仏壇に向かってでもいいし、と言うことを。

手振り身振りで伝える。

納得して、眠りに入る、んだけど、たぶん、次の日も、その、波止場にまつわる想いは、彼女の元へ。

やってくるんだろうな。

なんだろうね、これって。

そういえば、夕べ、たまたまつけたテレビに、何日か前にご紹介した、「家族はつらいよ」が映っていて。

奥さんの誕生日なのか、プレゼントするからいくらでもいいから、言ってみろよ、と橋爪功が言う。

吉行和子の奥さんは、450円なんだけど、いいかな、と。

訝しげな顔の橋爪功、淡々と、吉行和子は、机の引き出しをあけ、一枚の紙を取り出す。

離婚届の印紙代、450円也、着替えはここに置いてあるからお風呂へ入ってね、と言って、部屋の扉を閉める。

時間は、1分か、2分か、そんなシーンだった。

それが、映画の導入部で、そのあとに続くんだけど、そこは、録画のボタンを押して、スイッチを切った。

まさに、家族はつらいよ、ってわけだ。

そんなシーンに、わが母親が登場して、波止場のおばさんはどうしてるんでしょう、なんて涙声で言い出せば。

一挙に、舞台は変わり、って次第だろうけどね。

リアルの舞台では、いろんな登場人物が、手を替え品を替え、いろんな物語を持ちながら、出たり入ったり。

って具合で、それこそ、90秒ルール、3秒ルールと比べると、ちょっと長いけど、そんな感じで、物事に対処して行ったら。

果たして、いかがなりますやら、って興味尽きないね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« さくめの鰻、改め精進料理の蒲焼 | トップ | 未来がやってくる »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事