常磐線の上野ー平(現・いわき)間が開通したのは明治30年(西暦1897)2月25日(実際には水戸ー平間の延長開業日のことを指す)だが、この日に合わせるようにして東京浅草に「磐城屋」という旅館ができている。
主人が磐城出身の人なのか、これからは東北の人達の往来が頻繁になるという商才からなのかは今となっては確かめようもないが、ただ当時の汽車の時間帯や旅館の広告文には興味のあるところなので書き写してみる。
※文中の○印は判読困難なもの。一部、現代文に直してあるものあり。
汽車時刻表(明治30年2月現在)
◆平より上野迄8時間15分掛ります。
◆平より東京迄、下等金1円33銭也。
上 り 下 り
午前 7時 平発 午後3時15分 上野着 午前 6時25分 上野発 午後 2時45分 平着
午前 8時55分 平発 午後5時15分 上野着 午前 8時25分 上野発 午後 5時15分 平着
正午12時 平発 午後8時15分 上野着 午前11時25分 上野発 午後7時35分 平着
午後 4時 平発 午後7時40分 水戸着 午後 1時25分 上野発 午後 6時20分水戸着
午前6時45分水戸下り 午前10時30分 平着 午後 4時20分 上野発 午後9時 水戸着
旅店開業広告
◆上野より馬車にて3銭
○今般鉄道開通の結果として各位御上京の御便宜を相謀り位置撰定の上左記の場所に於いて従来の旅店(元・尾張屋)の家屋悉皆買請け来る5月5日より旅人宿開業仕侯に付き御出京の際は是非御投宿有之度伏て奉希侯
一、諸事に改良を加え且つ心切丁寧を旨とす
一、御客様の御経済向を相謀り精々勉強可仕侯
一、御滞在中は自宅同様に思召決して御気遣等相掛申さぬ侯
一、御商用中御滞在の御使及に御見物の御案内は何時たりとも御客様の仰に従います
一、弊店は確実を旨とし身元不明なる怪しき物は一切御断申侯
一、弊店不注意の段は御遠慮なくドシドシ御注告を乞う
一、お風呂もトントンと沸いて居り升
一、御宿泊料は上等金50銭中等金40銭下等金30銭但し特約の御方は此限りにあらず
明治30年4月28日
開業祝として向50日間
○ 景 進 呈 可 仕 侯
東京浅草蔵前片町10番地元天王橋際
支店 磐城屋 大谷久蔵謹白
本日の催し 14日(土) いわき市暮らしの伝承郷
「民話の語り」 13:30~14:30
語り手・いわき民話の会のみなさん 休憩コーナー/参加無料
主人が磐城出身の人なのか、これからは東北の人達の往来が頻繁になるという商才からなのかは今となっては確かめようもないが、ただ当時の汽車の時間帯や旅館の広告文には興味のあるところなので書き写してみる。
※文中の○印は判読困難なもの。一部、現代文に直してあるものあり。
汽車時刻表(明治30年2月現在)
◆平より上野迄8時間15分掛ります。
◆平より東京迄、下等金1円33銭也。
上 り 下 り
午前 7時 平発 午後3時15分 上野着 午前 6時25分 上野発 午後 2時45分 平着
午前 8時55分 平発 午後5時15分 上野着 午前 8時25分 上野発 午後 5時15分 平着
正午12時 平発 午後8時15分 上野着 午前11時25分 上野発 午後7時35分 平着
午後 4時 平発 午後7時40分 水戸着 午後 1時25分 上野発 午後 6時20分水戸着
午前6時45分水戸下り 午前10時30分 平着 午後 4時20分 上野発 午後9時 水戸着
旅店開業広告
◆上野より馬車にて3銭
○今般鉄道開通の結果として各位御上京の御便宜を相謀り位置撰定の上左記の場所に於いて従来の旅店(元・尾張屋)の家屋悉皆買請け来る5月5日より旅人宿開業仕侯に付き御出京の際は是非御投宿有之度伏て奉希侯
一、諸事に改良を加え且つ心切丁寧を旨とす
一、御客様の御経済向を相謀り精々勉強可仕侯
一、御滞在中は自宅同様に思召決して御気遣等相掛申さぬ侯
一、御商用中御滞在の御使及に御見物の御案内は何時たりとも御客様の仰に従います
一、弊店は確実を旨とし身元不明なる怪しき物は一切御断申侯
一、弊店不注意の段は御遠慮なくドシドシ御注告を乞う
一、お風呂もトントンと沸いて居り升
一、御宿泊料は上等金50銭中等金40銭下等金30銭但し特約の御方は此限りにあらず
明治30年4月28日
開業祝として向50日間
○ 景 進 呈 可 仕 侯
東京浅草蔵前片町10番地元天王橋際
支店 磐城屋 大谷久蔵謹白
本日の催し 14日(土) いわき市暮らしの伝承郷
「民話の語り」 13:30~14:30
語り手・いわき民話の会のみなさん 休憩コーナー/参加無料