いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

「方言」は面白い

2022-01-28 07:16:29 | Weblog
                            分類:地

  (すた)れてきた、お国訛(なま)                                   
 現在ではテレビやラジオが普及している上に全国的に人流が頻繁になってきているので、何処へ行っても標準語(あるいは、それに限りなく近い)を話せるようになっています。                                               
         《囲炉裏の前で昔話を聞くのは方言語りがピッタリ合う》 

 「 訛り」とは「方言」のことであって、〝ある地方で特有の標準語・共通語とは異なる発言(明鏡国語辞典より)を言うのですが、よく秋田の町なかで地元同士の人がすれ違う時に「どさ?」、「ゆさ」の会話がいい例に挙げられます。一般的には通用しませんが、標準語にすると「何処へ行くんですか?」、「湯(銭湯)へ行ってきます」という事になります。                   
これは東北地方では冬は極寒になるので、外で長話はできないからよく言えば会話の進化で、簡単明瞭に意思の疎通を図るようになったとの解釈ができます。
                  
 浜通りの、いわき地方でも50年前くらいまでは方言が頻繁に使われていました。特に小名浜近辺では港があって全国の漁船が集港してくるので、 純粋?な方言の他に他県のモノも混じり合っていたようです。それらの方言は現在でも長老たちが時にはヒョイと口に出てくることもあります。                                                            
                                                       
         《昔は素朴な民家の中に古い言葉や良き慣習があった
                                            
 ユーモアのある方言が無くなってきたのは淋しい気もしますが、子供の頃によく耳にし、実際に使った方言を、ほんの一部だけ記してみます。 ※ =は使用例。

かんかち(やけど・火傷)=火遊びしてっとかんかちすっど。 ええが(映画)、ええから(いいから)、すす(寿司)=▲東北の人は「え」と「い」、「し」と「す」、がハッキリ発音しない、できない。  あます(残す)=まんま(ご飯)をあますんでねえど。 おっきょる(折る) つっぺる(滑る)  おちる(降りる)=運転手さん、つぎおちっから<バスの中で>。 いいくれ(いい加減) あがる(入学する) やっこい(柔らかい) いかっせ(行きなさい) 
ずうくじ(怠ける・横着) すまっこ(隅) たまげる(驚く) だす(差し上げる) だっぺ、又は、だっぱい(……だよね) しっぺぐ(裏返す) けろ(くれ)=そこのメガネ取ってけろ。 つんざく(引き裂く)=耳がつんざくような音がした。 たんがく(持ち上げる) はだつ(始まる)=おらゲ(家)では稲刈りをはだった。 あがっせ(上がって下さい) うっちゃばる(放る、投げ捨てる) ちょうろく(満足・完全)=ちょうろくに仕事もできねえくせして。  せでくる(連れてくる) かんます(かき回す) かっちゃく(引っ搔く)=相手に爪でかっちゃかれた。 くべる(入れる、差し込む)=風呂釜に薪をくべる。 からっけつ(全部なくなる)  くんちぇ(頂戴、下さい) しばや(芝居)

 如何でしたか、書きだしたらキリがないのでやめます。中には全国版になっていてご存じの言葉もあるでしょうが、これらの方言をふんだんに使って地方(地域)小説として書いたら、きっと面白いものが出来上るでしょうね。
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岩城判官と安寿・厨子王

2022-01-27 18:25:19 | Weblog
                            分類:歴

                 住吉館跡 いわき市小名浜住吉字搦(からめ)町    
                  安寿と厨子王像 いわき市金山町朝日台

   安寿と厨子王は、いわきの人                                     
  平安時代に遡りますが、岩城判官だった平政氏(正氏とも書く)は、いわき市泉の滝尻城から住吉に城を築いて政治を行っていましたが朝廷の命令で京都に上り、そこで永保(西暦1081~1084)の初めに、国守の違格(いきゃく)に連座して筑紫へ左遷されてしまいます。   
  しかし、後に正氏は無実であることが分かり長男の正道が判官職に就きます。          
                     ※違格=古代の罪名で臨時勅令に違反すること。        
  この正道の子供が安寿と厨子王なのです。             
                                                                   
           金山町朝日台にある安寿と厨子王母子像

 その正道は、いわき小山田(現・山田町)へお花見に行った帰りに、安寿と厨子王の後見人であった村岡重頼が企てた陰謀により殺されてしまいます。身の危険を感じた母は安寿と厨子王と、家来の大村次郎、召使の小笹を引き連れて朝廷に今回の事件を申し出て父の仇を討つべく都へ向かう決意をして旅立ちますが途中、追手と戦い家来は死んでしまいます。
 森鴎外の小説『山椒大夫』は、前述の内容を把握して読み始めると、いわき人はより一層興味が湧いてきて、正に〝判官びいき〟の心境で熱が入ってきます。
                                             
                同、母子像の全景 
 
 同書の書き出しは「越後の春日を経て今津に出る道を、珍しい旅人の一群が歩いている。母は30歳を踰えたばかりの女で、2人の子供を連れている。姉は14、弟は12である。それに40くらいの女中が1人附いて、草臥(くたび)れた同胞2人を「もうじきにお宿にお着きなさいます」こう云って励まして歩かせようとする。……」から始まっています。            
                                                
            住吉城跡の発掘調査風景(平成24年夏)》

 住吉館(たて)跡(住吉城、又は玉川城とも呼ぶ)は鹿島町御代地区から矢田川を渡って、大原街道に出るとすぐ左側にある遍照院の裏山の独立丘陵上にある小山です。              
 この城跡からの検出遺構と遺物は、これまでに竪穴住居跡、土坑(落とし穴も含む)、焼土跡、柱穴、溝跡、石棺状遺構、遺物包含層などが多数発掘されています。 
                                                                                
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神田香織の講談を聴く

2022-01-23 20:31:01 | Weblog
                              分類:催

                   場所:鹿島公民館 大講堂                                      
                       いわき市鹿島町走熊字鬼越83-1
  天田愚庵の生涯が講談で甦る                                                                                     
  明日(24日)から市内の公共施設(公民館、図書館など)は、新型コロナウイルス感染症の拡大のため当分の間、休館または時間短縮の処置がとられます。                     
 そんな中、滑り込みセーフの形で、新春の集いのアトラクション『神田香織の講談』がありました。 神田師匠のご母堂が故郷いわきで16日にご逝去されて間もないというのに、役者根性を出して聴講者を感動させました。

                                              
              自作の天田愚庵伝を語る神田香織 

 講談に出てくる天田愚庵(1854~1904)は本名を天田五郎といい、いわき市出身で、幕末の侠客〝清水の次郎長〟を世間に知らしめた「東海遊侠伝」を書いたのは天田愚庵です。                                     
戊辰戦争(1868)で行方不明になった家族を捜すために全国を旅しています。山岡鉄舟を介し、清水次郎長の養子になったがその後禅僧となり、修行をしながら和歌や漢詩を作りました。  
友人に陸羯南、落合直文、与謝野鉄幹、正岡子規などがいます。

 神田香織:講談師                                 
いわき市出身で福島県立磐城女子高校卆。東京演劇アンサンブル、渡辺プロダクションドラマ部を経て1980年神田山陽門下生となる。二ツ目以降、ジャズ講談や一人芝居の要素を取り入れた神田香織独自の講談を次々発表し、講談の新境地を切り開く。(講演パンフレットより抜粋)
                  

                                                                                                                                                                          
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イートインコーナー

2022-01-15 09:04:54 | Weblog

                             分類:PV 

                                                                                                                              鹿島ショッピングセンター内                                                                               ヨークベニマル エブリア店                                                                              いわき市鹿島町米田字日渡5

  久しぶりのイートインコーナー                                昨年の年末は身辺がバタバタして忙しかった。                         母が急逝したことも大きな要因で、99歳8か月も生き長らえたのだから、せめて100歳までは生きてもらって親不孝の罪滅ぼしに、お祝いの1つでもしてあげたかったと思うと残念な気がしています。

 初っ端から陰気くさい話でスタートしましたが、そういう関係で行きつけのヨークベニマルエブリア店内にあるイートインコーナーで腰かけたのは今年になって初めてでした(14日)。                                      同店のレジを通るとスグ近くにある飲食コーナーで、買い物をした飲食物はこの場所で寛ぎながら食べられるという格好の場所があります。                                                                           《ショッピングした後のひと時を、ここで休めるのは心が和む》

 このヨークベニマル・エブリア店に来る時に必ず持参してくるのは文庫本です。しばしの時間を本を読み、飲み、食べながら居られるこの時間が貴重に感じられ家では味わえない雰囲気があります。

    時には思いがけなく友人に声を掛けられると、今度は読書から会話に変わって又、店内の陳列棚へ走ることもあり楽しい自遊空間なのです。                               《江名・湯本線(県道48号)から見た鹿島ショッピングセンターの全景

鹿島ショッピングセンターは市内の有名店、約100の専門店とヨークベニマルをはじめ、スーパースポーツゼビオなどが加わっています。                                                鹿島ショッピングセンター・エブリアは鹿島町の地域ナンバーワンの大型ショッピングセンターです。

その中のヨークベニマルは、平成18年(2006)に旧・ダイエーいわき店の後継店としてオープンした店で、同ショッピングセンターの集客牽引車としての1役を担っています。

 

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