いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

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久保の磨崖仏が市指定文化財へ

2009-03-29 06:06:31 | Weblog
 3/24 いわき市文化財保護審議委員会(佐藤孝徳会長)は、鹿島町の鹿島街道沿いにある久保の磨崖仏(まがいぶつ)を、市の文化財に指定するよう遠藤宏市教育長に答申書を手渡しました。
 
4月に開かれる予定の教育委員会に諮り、正式決定される見通しです。

「久保磨崖仏」は、久保と船戸の丁度、境界地点にあり岸壁に如来形坐像が彫り出されているもので地元では昔から「岩薬師」と呼んでいます。
 像は4体確認され、高さは最大で1m34、5cmセンチほど。
 
薬師堂の建立時期については、久保の金光寺境内にある中山観音堂内に納められている棟札によると、造立年代は貞亨5年5月18日(江戸時代・西暦1688)とあるから、この年「元禄」と年号が改まっているので元禄元年でもあります。
 その頃には、岩薬師にお堂が存在し、近村の人々が厚く信仰していたようで、お堂は一説によると小名浜代官が罪に問われて薬師前を通った折、もし無罪になったらお堂を建立する旨心願し、やがて代官は咎(とが)を逃れて無事に元の職に戻ったために、薬師前に立派なお堂を奉納したということも伝わっています。
 
長い年月の中で、現在ではお堂そのものは有りませんが、磨崖仏は風化されていく危険性はあるものの、当初からの原形は保たれているものとし、市指定文化財としての価値を備えているとしています。
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