いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

奇跡のお地蔵さん

2021-04-27 19:25:36 | Weblog

                            分類:歴

                    場所 : いわき市鹿島町久保相京作

  地域(部落)の疫病と安全を守る「お地蔵さん」が覚醒
 高さ23メートルの岩山に、鎌倉時代(1100年代)に彫られたとされる久保の磨崖仏(正式名:石像薬師如来)が完全崩壊したのは令和元年(2019)8月24日の夜でした。
 この磨崖仏は平成21年(2009)4月に、市指定有形文化財に指定されたもので岩山の東西南北に薬師・阿弥陀・弥勒・釈迦像の4体が彫られていましたが跡形もなくなってしまいました。

           《磨崖仏が彫られていた岩山が崩壊した時の様子

 仏像に挟まれるような形で、もう1体のお地蔵さんもあったのですがナントこのお地蔵さんは、崩落岩塊の撤去工事中に無傷のままで現れたのでした。地蔵さんは岩山に直接彫られたものではなく、像が入る部分だけを岩に四角く掘りその中に置かれていたものです。
         
           《崩壊前にあったお地蔵さんの姿と位置

 お地蔵さんは正式名を「地蔵菩薩」と言い信仰の対象としては、安産を護ってくれる子安地蔵・亡くなった人の無念や苦しみの想いを引き受けてくれる身代わり地蔵、それに村の境界にあって疫病や災難を防いでくれる道祖神などがあります。
 童謡の歌詞に ♪村の外れのお地蔵さんは いつもニコニコ見てござる というのがありますが、どうやらこれは道祖神を指しているものと思われます。


   
            《崩壊現場から蘇った久保のお地蔵さん

 久保のお地蔵さんは、昔の久保村と船戸村とのちょうど境にあることから道祖神なのでしょう。
 あの悲惨な崖崩れ個所から蘇り、再び笑みを浮かべながら地域住民の前に現れて護ってくれている霊験あらたかな地蔵菩薩なのです。
 



  

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マンボウの呼称に不快感

2021-04-01 16:23:09 | Weblog

                            分類:外

   軽率な略称に納得している人はいるのだろうか?
 今年の桜は昨年より10日以上も早く咲き、先月27日の週末には全国的に花見の絶好日となりました。 緊急事態宣言は解けても 「不要不急の外出は自粛するように」 という国の要請はどこ吹く風で花見客で賑わう結果を招いてしまいました。
 そこで急に浮上してきたのが 「まんぼう」 という言葉でした。 「まんぼう」 といえば、100人中、100人が海にいる魚のマンボウをイメージするのではないでしょうか。つまり政府やマスコミがいう 「まんぼう」 とは、「まん延防止等重点措置」を略した 「まん防」 であることは直ぐに承知しました。
 しかし、昨年から全世界の人たちに恐怖を与えて未だに収束の見通しさへつかないでいるコロナ対策に 「まん防」 と呼ぶのは、余りにもおちょくった呼び名ではないでしょうか。

       《右肩上がりで止まることを知らないコロナ感染者の数

 大阪府は31日に新型コロナウイルスの新規感染者が前日(30日)より167人増えて、599人になったと発表しました。 このような新型コロナウイルス感染急拡大を受け、政府は 「まん延防止等重点措置」 の初適用に踏み切りました。

     《もはや、数字は異なっても各県の感染者は増加をたどるばかり

 飲食店では営業時間が午後8時から9時になったり、また元の8時までになったりで、しかも今度の 『まん延防止等重点措置』 が適用されれば、これまでの緊急事態宣言とは異なり違反すると厳しい罰則が科せられます。
 「まん防」 の発信源は、コロナ対策の諮問委員会から出た言葉だそうですが、それなら尚一層、委員の中から 〝略語であっても、もっと慎重、かつ重みのある名称であるべきだ〟くらいの指摘があってもよさそうだったものを、皆さんが黙認したんですね。
 こんなに重大な局面に突き当っている時に 「まんぼう」 は言葉の語感から、私にはどうしても海の「マンボウ」を真っ先に浮かべてしまい、緊迫感に欠けているのではないか! ……と御託を並べたくなった1日ではありました。

 
 
 

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