いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

兄妹旅日記 ⑥ 

2009-03-22 07:23:42 | Weblog
えびので下りてから人吉までは、笠置山を越えて約1時間の道程だった。
人吉市内に入るとMの夫が案内役に回った。彼が生まれ育った土地であり、そこでタクシーの運転手をしているのだから案内する口調も滑らかで、確かに良く知っていた。
 
 人吉城の藩主は相良(さがら)氏だが、鎌倉時代に遠江国相良庄(現在の静岡県牧之原市)から人吉庄にに下向し、戦国大名になり明治維新まで続いた。
 この一族が相馬中村藩の家臣となり、藩制時代を送ったという経緯からすると福島県と熊本県には少なくとも何らかの因果関係があることを知る。

 Mの夫の家を訪ね、お義母さんに逢い挨拶を済ませてから次の目的地へ向かうことになるのだが、ここでMの夫ともお別れすることになる。
 車中は4名になって、なにか物寂しい雰囲気になったが気を取り直して熊本城へと車は進む。
 熊本市内に入ると「熊本城は只今修復工事中」の看板が目に入ってきた。残念!

 水前寺公園に着くと、この時期に小雪が舞ってきた。
 出水神社本殿脇の神札授与所で、全員がおみくじを引きYの夫が、ナント「凶」を引き当てた。
 引かなければ良かったと落胆する義弟に、私は「いつだったかテレビで宮司さんが言っていたけども、凶札は100枚中に1、2枚の割合で入るらしいが、これを引く人の確率は圧倒的に低いわけだから、この札を引いたら喜ばなければいけないんじゃないかい。凶札が最悪と解釈するならば、あとは上に登るだけしか方法は無いから上昇気運で、この上は無いという大吉よりは寧ろ良いと思うな」
 訳の判らないようなことを言って慰めたら、義弟は他人事だと思ってと笑いながらも納得してくれた。・・・ようだった。
 「それにしても凶とはねー」と妹二人が腹の底から笑った。

 水前寺成趣園は、桃山様式の優美な回遊式庭園で東海道五十三次を模したといわれる趣のある風情が漂う。
 池の向こう側の築山が富士山を表現しているのがよく判る。
 本日の宿泊予約地は福岡市内なので、チェックインは相当遅くなることは今から想定できるので先ず、ホテル側に夕食のキャンセルと大体の到着時間を電話で連絡を済ませておくことにした。 《続く》 

 

コメント
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