分類:跡
場所 : いわき市鹿島町船戸字八合
< /span> 《船戸の八合横穴群と、その一基》
鹿島町船戸地区にある八合横穴群は、民家の裏山の雑木林の中腹に整然と並んでいます。 実際に見られる横穴は、昭和50年代頃に50基くらいとされていましたが現在では草木や雑木に覆われてしまい、現場を探し歩くようになってしまいました。 考古学者の説では学術調査をすれば、その3倍の150基は確実に姿を現すといわれています。 《久保、金光寺の裏山にある横穴》
横穴墓は、古墳時代後半(5世紀終わりの頃)から奈良時代頃までに造られたお墓です。 古墳時代後半は古墳の被葬者が下位階層まで広まる時代で、古墳の小型化、群衆化が見られます。そのような状況下で人工の墳丘に埋葬施設を設ける古墳とは異なり、崖など自然の斜面を横穴状に掘って埋葬施設とする新たな形のお墓として横穴墓が誕生しました。 鹿島で、この時代に作られたものは「船戸の八合横穴群」の他に、「久保の大玉横穴」「御代の合曹子横穴」「九反田横穴」「柿境横穴群」があります。 ※柿境横穴群は、昭和54年に砂質土を埋め立て用に使用するために削り取られ、残念ながら横穴も破壊されてしまいました。