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場所 : チームスマイル・いわきPIT いわき市平祢宜町5-13 吉野せい賞40周年記念の上映会
昨日(14日)は、市の文学振興施策の一環として、吉野せい賞40周年記念事業に関連し 映画『洟(はな)をたらした神』 と、トークショーを開催した=写真下。
神山征二郎監督で、昭和53年(1978)に製作されたもので、当初はテレビドラマとして製作されたそうなのだがスポンサーが内容に難色を示し、結局放送は中止され、後に劇場で公開されたというもの。鑑賞希望者を募ったが応募多数により抽選で、当選した180人が鑑賞するようになった。
いわき市内の阿武隈山系の麓で開墾生活を送った吉野せいが書いた『洟をたらした神』は、昭和50年(1975)に、大宅壮一ノンフィクション賞を受けた作品で、せい独特の筆致は串田孫一が〝刃こぼれなどどこにもない斧でスパッと木を割ったような切れ味〟と評価したほど素晴らしい作品だ。
《左から、長谷川由美さん・神山征二郎監督・吉田隆治さん》
上映後のトークショーでは、『洟をたらした神』 の神山征二郎監督、吉野せい賞選考委員長の吉田隆治さん、市暮らしの伝承郷副館長の長谷川由美さんの3人が登場して、映画の製作談議や、吉野せいが生前、厳しい自然と過酷な現実を生き抜いて、70歳を過ぎてから追われるように作品を次々と発表していったという話に来場者が耳を傾けていた。