おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

動かなければ

2023-10-05 11:35:56 | 日記
 「始めなければ何も始まらない」という人がいる。始めなければ始まらない、とは当たり前と言えば当たり前だが、そうは言っても肝に銘じておかなければならない言葉のひとつかもしれない。もっとも僕は、同じ意味でもこういう言い回しの方が好きだ。「とにかく始めることだ。そうすればいずれ終わる」

 同じような意味で、「動かなければ何も起こらない」とも言う。それも当たり前だと思っていたら、中国ではそうではないらしい。動かなければ何も変化がないと思っているのは、実は身分が保障されているような甘い環境にある人の考えであって、中国ではこう言う。「動かなければ蹴落とされる」

 だから中国人は、やたらと大声で人に絡むという。ホテルに泊まってもドアを開けっぱなしで誰か入ってくるのを待っている。とにかくじっとしていては、世の中から見捨てられ、コロコロと転がり落ちてしまうというのである。

 お国柄が違うとこんなにも違うのかとも思ったが、動かなければ転がり落ちるのは何も中国人ばかりとは限らない。オッサンから初老のじいさんへと移行していくにつれ、僕も中国人と同じような発想に近くなっているからだ。「蹴落とされる」までは行かなくても、「動かなければ落ちて行く」のは目に見えている。若い頃というのは、動かなければ現状維持だった。もっと若い子供の頃というのは、動かなくても進歩しさえした。ところが、年を取ると現状維持を保つのでさえかなりの労力を必要とし始める。何もしなければ、人生をコロコロと転がり落ちていく可能性があるのである。

 と、そんなことを考えながら、今日はランニングに出かけた。どんよりとした厚い雲が空を覆い、じっとしては肌寒いくらいだ。阿武隈川の土手を走っていると、ウオーキングや犬の散歩をする人とすれ違ったが、皆ウインドブレーカーや薄手のジャンパーを着込んでいた。半袖で汗だくになっているのは僕くらいだった。
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