ヘルメットを買わなきゃ

　右足の裏が足底筋膜炎というのになって、歩くと踵から土踏まずにかけてが痛い。ランニングシューズの中にショックをやわらげるインソールを入れたが、それでも走っているとどうしようもなく痛くなる。仕方がないので、ドラッグストアに行って踵や土踏まず用のサポーターを買ってきた。今度はだいぶいいような気がするが、走っていないのでなんとも言えない。

　ランニングができないなら、しばらくは足底の痛みが完全になくなるまで自転車でも乗ろうかと思っている。数年前に買った赤い折り畳み自転車で、店頭でセール品だったものだ。トトとドリが立て続けに亡くなったので、しばらくは犬がいないから、車に自転車を乗っけて旅行でもしようと考えて買った。ところが、結局すぐに愛護センターからテオを引き取ることになったから、我が家に犬がいない時期はたったの三ヶ月で、自転車を買ってふた月後には利用価値がなくなってしまった。

　そんなわけで、時々思い出したように自転車を引っ張り出し、近所を乗り回しているが、なんたって平地のない地域なので、急坂ばかりでとんでもない運動量だ。気軽にサイクリングとはいかない。が、逆に考えればこれほどトレーニングにうってつけの地域もないわけで、ランニングができないのなら、自転車に乗ればいいということに、今更ながら気がついたのである。

　ところが、4月からなんと自転車に乗る際にはヘルメットの着用が努力義務化された。なんだ、努力義務化って。義務ではないのか。半強制みたいなものか。半強制もなんだかはっきりしない言葉だが、守らないと嫌な顔をされるが、罰則はないということなのだろう。我が国ならではの規則である。

　ヘルメットを調べてみると、スポーツタイプとオシャレなキャップタイプがあるという。スポーツタイプは通気性が良く、見るからにスポーツをしてますみたいな形状だが、オシャレタイプはヘルメットと帽子が一体化していたりして、かなりダサい。オシャレタイプという言葉にオシャレはない、という典型か。

　努力義務なのでかぶらなくてもどうってことはないが、自分の身を守るためにはヘルメットはあったほうがいい。値段では6000円から10,000円くらいが売れ筋とあるから、決して安くはないが、それで半身麻痺なんてことを防げるなら、やっぱり買ったほうがいいに違いない。ただ、買うまではヘルメットがなくても、警察を含め周囲の人たちは気にしないでもらいたい。