最近、韓国では竹島問題が大きく報道されています。
日本でも自民党の国会議員が、党首脳部の反対を押し切って
竹島を訪問しようとして入国を拒否されました。
韓国のジャーナリズムで、この問題での冷静な対応を
呼びかけているのが中央日報です。
その社説を紹介します。
ハンナラ党代表が昨日、いきなり「独島派兵論」を持ち出した。
海洋警察所属警備隊では限界があるため
海兵隊を駐留させようということだ。
洪代表は「すでに政府とも協議を終えた」と述べ、
この主張には深刻な論理的盲点があるという点で懸念される。
独島は大韓民国の領土であり、領有権紛争地域ではないというのが
韓国政府の公式立場だ。
それなら軍人ではなく警察が治安を担当するのが論理的に正しい。
それを、突然、海兵隊を送って独島を守るというのは、
独島が紛争地域に変わったことを自ら認めることだ。
政治的な効果はあるだろうが、国際法的には明白な損害だ。
独島の紛争地域化を狙う日本が望む悪手の中の悪手だ。
こういうことを狙って日本は挑発を続けているのだ。
政界の独島ポピュリズムがますます深刻になっている。
最近は与野党が競い合いながら独島訪問に乗り出している。
独島に対する国民感情に便乗することを
安全で確実な得票手段と考えているからだろう。
政府までが政界に振り回されながら、
独島ポピュリズムに調子を合わせているため、さらに心配になる。
政府の落ちた支持度を挽回できると考えているのなら、それは錯覚だ。
国民はそんなに単純ではない。
いま私たちに必要なのは、独島が韓国の領土という実体的証拠と
客観的論理を、静かながらも根気強く蓄積して開発することだ。
独島は政界の得票用材料ではない。
北方領土問題を、日本人は比較的、冷静に眺めているように感じられます。
しかし韓国や中国は、日本とは違った状況にあるようです。
いま、愛国心を燃え上がらせることが 100%善であるという
怖ーーい空気があるようで、そこを政治家が利用しようとしている。
ちょっと心配です・・・
こうした空気は、韓国のなかで、震災に対してあんなに援助したのにナンダ、
という気持ちを引き起こしているようです。
私は、震災への援助は、心から感謝しています。
しかし竹島問題は、別で、それはそれで話し合う問題だと考えています。
多分、多くの日本人も同じ考えでしょう。
いまはことを大きくしない。それが大人の態度でしょう。
まして韓国の政治状況に便乗したような政治的なパフォーマンスは
慎む時期だと思いますが・・・