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九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

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新聞の片隅に載ったニュースから(番外編ⅩⅩ)   大西五郎

2015年11月23日 19時12分29秒 | Weblog
放送の自由への理解 ジャーナリズム批評 山田 健太(毎日新聞 2015.11.23)

 NHKの報道番組のやらせ疑惑を審査した放送倫理・番組向上機構(BPO)の意見書で、この問題を巡る政府・与党の放送への介入を批判したことが議論を呼んでいる。インターネットのヤフーニュースがBPOの対応について意識調査したところ、賛否が拮抗した。だが、寄せられたコメントを見ると「問題番組に監督官庁が乗り出すのは当たり前」といった声が目立つ。放送法が理解されていないと痛感する。
 かつて民放幹部の発言が偏向しているとの新聞報道をきっかけに、放送法の政府解釈が変更されたことがある。それ以降、政府や政権党が「政治的に偏向している」と判断した番組に対し、法に反するとして改善を求めたり抗議したりするようになった。政府は1990年代以降、メディア規制を一段と強めたが、世間の厳しいメディア批判の風に乗ったものでもあった。
 そしていま、政府の規制の動きを一部市民が後押しし、政府によるさらなる強力な監視を求める動きも出ている。それらは、さらに法解釈を変えて放送の自由を狭め、公権力の介入をより容易に、かつ拡大しようとするものだ。これまでの研究や判例の蓄積を無視し、いまの時代状況への対応を錦の御旗として過去の清算を図るものである。
 安保保障法制おける憲法、沖縄県名護市の辺野古沖埋立てにおける行政法――と、政府による解釈の一方的変更が続いている。本来は放送の自由を守るためにある放送法を、放送を規制するための制度に転換することも、その延長線上にあるといえる。
 しかし、そうした「誤解」が世の中に受け入れられる環境を作ってきたのは、既存メディアと呼ばれる新聞や放送にも責任がある。自主規制の役割、政府との距離の取り方を丁寧に説明してきただろうか。いわゆる「公共」放送を維持する仕組みとして、NHKの国会による予算承認権や経営委員会制度、放送各局の番組審議会、BPOが存在しているという大枠をどれだけ伝えてきただろうか。
 それらを抜きに、時々の行政の対応や政治家の発言を無自覚に伝えることは、結果として受け手に誤った認識を広めることになる。抽象的な「表現の自由」に関する話題は説明が難しいが、その壁を越えなければ自由は守れない。
□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□
毎日新聞に毎週1回掲載される専修大学の山田健太教授の「ジャーナリズム批評」です。
BPOが政府や自民党の番組介入を批判したことに対して官房長官や総務相が「法に基いて放送内容に意見をいうのは当然」といいましたが、放送法にはそういう規定はありません。
放送法第三条には「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」となっています。そして同条の二では、(放送は)一、公安及び善良な風俗を害しないこと。二、政治的に公平であること。三、報道は事実をまげないですること。四、意見が対立しているも問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。と規定されています。これは放送に携わる者の倫理的規定です。それを政府権力が法的拘束力を行使できるかのように言って、放送の内容に容喙するのは誤りだということを、山田教授がおっしゃるように、に世間一般に伝えることが放送の自由にとって必要です。
                                    大西 五郎    
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ハリルジャパン(35) プレミアに何が起こった? 文科系

2015年11月23日 01時16分36秒 | スポーツ
 プレミア・リーグでサッカー戦術における何か革新的なことが起こっているのではないかと推論している。岡崎レスター首位という歴史的珍事の他にも、これほど負け続ける当代随一の名監督、モウリーニョはかって観たことがないからである。過去のモウリーニョは、ポルトガルでも、イタリア、スペインでも、いつでもどこでも優勝に絡んでいたはずだ。言われているように、選手との関係悪化だけが原因でこんな下位に沈んでいるとは、到底思えないのである。

 おそらく、組織的守備とショートカウンターのやり方に、組織技術的革新がイングランドで起こっているのだ。ドルトムントがこの点で示した世界的衝撃がブラジルWCにおいて世界に広がって、更にその先へとプレミアが進んだのではないか。

 以上の推察理由とその中身の推論は、以下の通りである。

①モウリーニョは守備とカウンター戦術の天才的監督である。この守備とカウンターという面で近年革新的組織技術を加えたのがドルトムントだった。

②前マンU監督・ファーガソンにはこの新潮流が分かったから、香川をドルトムントから獲った。バイエルン、レアルもドルトムントから選手を獲った。が、現在までドルトの選手を使いこなせているのは、バイエルンだけである。何故なのか。

③こういう組織革新があるとしたら、成績から観てその先端にいると思われるラニエリ・レスターの特徴は何だろう。これを考えてみるのが、新潮流の鍵になるのではないか。今の僕には、その輪郭を推論して仮説を立てることしかできないのであるが。
A ラニエリ・レスターは失点が下から数えた方が早いほどに悪い。が、それを上回る得点力で現在首位にいる。必要な時に失点を抑えつつ、必要な1得点ができるから、あるいは、先行得点を守りきることも出来るから、こうなのだろうと推察できる。
 対極にいるのがモウリーニョの師匠、ファン・ハールの2位マンUである。失点が最も少なく、得点も多くない。これはむしろ、古い潮流なのではないか。
B Aから推論できることはこういうことだ。多少の失点は覚悟して、それを上回る得点戦術の向上。つまり、ドルトムント以降のカウンター技術の向上が鍵なのではないか。ちなみに、守備の天才モウリーニョがかってなく失点を喰らって沈んでいることもこの推論に合致している。
C 同じ意味で、ラニエリ・レスターに守備にも走り回るプレミアで短距離最高速のバーディーがいて、これが得点ランクのぶっちぎり首位だということにすぐに目が行くはずだ。また、このバーディーに良いボール奪取からカウンターパスを出せる岡崎らが居ることが次いで大きい、とも。
D ここまでの結びはこういうことだろう。「全員攻撃全員守備で、超スピード・トップが存在するカウンター」と。加えるに、そのトップ自身も前線守備に長けている、と。さらに、岡崎のようにもっと前線守備が上手いFWがいるというのも、逃げ切りゲームにはもの凄い武器になると言えないか。バーディーがいるので、最近の岡崎が正に「逃げ切り用FW」として使われているのである。

 いずれにしても、プレミアリーグのここ1~2年は、要注意である。ウエストハムのクロアチア人監督、ビリッチも要チェックと言いたい。レスターと同じような得失点パターンだからである。得失点差状況などでラニエリと似た傾向を持っている。また、今節首位マンCの本拠地において、1対4でこれをたたき落としたクロップ・リバプールも要チェックは当然のこと。そのゲーゲンプレス(新たなボール奪取戦術とショートカウンター得点術との融合)で、近年の世界サッカー戦術を引っ張ってきた本家本元だからである。
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