九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

13人の決断?おおい町の場合。        あんころもち

2012年05月14日 15時24分04秒 | Weblog
 福井県の大飯原発の地元、おおい町が正式に再稼働を承認しました。
 TVでその様子を見ていたら、議長を含め14人の出席者で、そのうち一人は反対のようでしたから、結局13人の判断で再稼働が承認されたわけです。
 ひとたび事故が発生すれば当然、十万・百万単位の人びとに被害が及ぶ事態の決断が13人でなされることの不合理さを改めて確認しました。

 こうなったら、ここでも度々指摘されているように「地元」という範囲そのものを考えなおさなければなりません。近辺だけでいっても、半径10キロ以内には「地元以外」の小浜市民の70%が含まれ、その人口は当然おおい町よりもはるかに多いわけです。
 また、滋賀、京都、大阪、岐阜、愛知などからも不安の声が上がっていることは、琵琶湖が関西の水瓶となっている事実や、日本海から吹く風が伊吹おろしとなって到達する地域としては当然なのです。

 しかし、私たちはおおい町を一方的に責めるわけには行きません。
 例え、町長一族が関電の下請けで利益供与を受け、町議らもまたほとんどが関電依存であったにしてもです。

 そうした生産性の低い土地に、札束で頬を張るようにしてできたのが原発であり、シャブ中のように原発なしでは生活できないようにして維持されてきたのが原発なのですから、原発自体が差別の構造に依拠したものであり、住民もまたその構造に巻き込まれた存在であるわけです。

 原子ムラによる無言の恐喝は、すでにここで指摘されているように、地元以外へは「電力が足りなくなってもいいか!」というものであり、一方、「お前ら生きて行けなくなってもいいのか!」というのが地元民に対してなのです。

 
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    もう騙されまい、言葉の魔術に。      只今

2012年05月14日 14時46分14秒 | Weblog
◆今日の『中日新聞』一面は、「動いていなくとも一年間の維持費一千百億円」という(核燃料処理再処理六カ所村工場)の記事。
  1日当たりにすると、3億円である。
  同様に、約十兆円を費やして建設したが、1時間動いて直ぐ停まり、
  それから15年停まったままで、一日当たり5千5百万円を要しているのは (もんじゅ)
 
 ●誰が考えてもオカシイと思うこのことについて、政府は何と言っているか。
  文科省のHPの「費用対効果の妥当性」(※1)でこう記している。 
  《世界でも数少ない(※2)国際的な開発拠点であり、
   実用化されれば85年程度といわれているウラン資源を数千年にわたって利用することが出来る」
    (※1) 無駄遣いになっているのではないか、との批判に答える項目として設定されたと推定。
    (※2) 欧米諸国は、「これは無理」と早々に撤退。
 
◆東電・電気料金値上げ。新聞・テレビの見出しは、東電発表の紙に書いてあったと同じ→
  「平均10、28%。標準家庭は、6、9%」というものでした。

 ●東電のいう標準家庭は、日中家に居ない共働きの夫婦で、その電気料金を東電のHPで見てみると、
   30アンペアで現在の電気料金6973円が7453円と値上げは6、9%。
   夫婦と子ども二人の家庭は、現在料金1万2702円が1万4183円とアップ率は11、7%。
   商店などは、現在電気料2万5993円が2万9230円となり、14、4%のアップ。
         
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ついでにと言っては何ですが  文科系

2012年05月14日 02時39分12秒 | 文芸作品
 本日直前のエントリーに関わって、作品中にある随筆「世界を狭くした話」の実物を再掲いたします。去年11月30日当ブログに載せたままを再掲いたします。観られるとおり、僕らの同人誌の月例冊子11月号に掲載した原文のままとも、注釈が付いているものです。

【 随筆 「世界を狭くした話」(最終版です)  文科系
2011年11月30日 | 小説・随筆・詩歌など
 以下は、前に掲載した習作を、同人誌月刊冊子に向けて改作した、最終版です。ご笑覧あれ。なお、これを息子に見せたら一読こんな感想が返ってきました。「意味が分からん!」。そんなものかなーと驚いたものです。

 世界を狭くした話  

 やってしまった。十数回続いた同級生飲み会の席に捨て台詞のようなものを残し、お金を机の上に叩き付けるようにして帰ってきてしまった。交通機関を使う気分にもなれず三キロほどを歩いて帰る道すがら、怒りのやり場に困っている自分しか見えなかった。

 中学と、それに連結した高校の同級生八名ほどで、一昨年からやってきた飲み会がある。常時参加者は約七名ほど。女性が一人で、呼びかけ人は僕ともう一人の昔の親友だ。そこに僕は、去年の秋頃だったか、個室でやった機会にギターを持ち込んだことがあった。許しを得た一曲目も後半からもう聴いていず、てんでに声高なお喋りが始まった。このときは、興味がないのだなと了解できて、すぐ止めにした。次に先日、ある随筆を読んでみた。「僕にとって大事なモノで、今後のここの話の種にもして欲しいから」と前置きをつけて。ものは「死にちなんで」。一度きりの人生への僕のまー長年かけた覚悟を描いた書のようなもんだ。読み始めて三分の二ほどは聴いていたが、その後がいけない。そこで冒頭に述べたような態度に出てしまったのだ。さて、それからは迷った。親しい連中とのこの場所に出ないことになるならば、みんな親しい百五十人ほどで構成する同期会自身にも出辛いことになるし、普通に考えれば僕の態度が礼を失することも明らかなのだし。
 ここに加えるに、僕とともに呼びかけ人をやってきたKくんから、五日たって手紙が来た。この会の成り立ちを振り返り、「ジェントルマンであるのが、最低のルールです」と諫めた上で、次回○日には「皆さんの元気なお顔を期待しています」とあった。さらにまた悩むことになったが、K君の手紙十日後に、僕はこう返信した。

 『こういう手紙、ご案内をいただいたことに、まず心を込めて感謝したいと思います。「昔の友達」なればこそと、ね。あーいう非常識な去り方をした以上そちらからはほかっておかれても普通だと、今なら僕も思いますから。(中略)
 今後はそこには出ません。そして、同窓会も出ないと決めました。理由をどう分かっていただけるかと考え抜きましたが、まーこんな風に説明するのが分かりやすく、ありのままの心を素直に受け取ってもらえるだろうと、考え至った所を述べさせていただきます。
 僕は一種のオタクなのです。今の毎日の生活が、こうですから。
 大学時代の友人二人と六年ほどやってきたブログは、そこに書く為の勉強も含めて一日に使う時間が四時間ではきかないでしょう。おかげでこのブログ、週延べアクセス数二千人、閲覧数一万五千回ほどにまで育ちました。現役時代から準備していて定年後教師についたギターを日に二~三時間弾いています。(中略)この二つだけで人の一労働日近い時間を費やしているでしょう。他に、同人誌の活動があり、月に一冊の小冊子を編集・印刷し、年一冊の同人誌本を編集しています。
 そして何よりも、それらすべての背後に、この前読みかけた随筆の「生き方」が横たわっています。つまりこの「生き方」がオタクということです。上に時間数やいろんな数字などを細々書いたのは自慢のためではなく、その度合を示したかったということ。一人のあるオタクがいたとして、昔慣れ親しんだ仲間と何回も飲む場があったとしたら、彼のオタク性が出てくるのは彼にとっては望みであり、自然なことであろう、と。(中略)
 〇五年にオーストラリアに三か月ホームステーした時、毎日の練習のためにギターを持って行って、ホームパーティーなどでよくやりましたし、ギター付きのパーティー、ホームコンサートみたいなものは我が家でも他でもよくやります。普通の生活の中に文化、趣味を持ち込みたい人間なんです。ホームパーティーでの僕は、随筆も読みますし。「あの時」も、その延長のような積もりだったんです。これが、まさに僕のオタク性。(中略)
 まー僕もすごく短気になりました。人生が短くなるごとに、生き急いで、見ている世界が狭くなっているのでしょう』

 さて、僕の中でことが一段落したある夜、この始終をそのままに連れ合いに持ちかけてみた。考え込む風もなくすぐに、こんな答えが返ってきたものだ。
「あなたのアイデンティティー絡みなのだから、譲りたくなければそれでよし。というかあなたにはむしろ、外って置く方を勧める。ただ、もし向こうが改めて出ろよと言ってきたらどうするの?」
 僕は一瞬、彼女の目を見直した。こういうときの連れ合いの迷いのなさには時に驚くことがある。がすぐに、僕への忠告含みとも受け取ることができた。一種自分を譲りすぎて誤解とか損とかを招いてきた僕を知り抜いているからだ。そこで僕は、こう答えた。
「だったら出席して、あの随筆を読み直すよ」。
 こんな人間がいると主張し尽くすのも良いことかもしれない。特に、日本の男たちには。】
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書き下し小説 「読者って、いじわる」(4)  文科系

2012年05月14日 00時18分41秒 | 文芸作品
 書き下し小説「読者って、いじわる」(4) 文科系

「それで、終わり?」
 この「何処より来たりしものぞ」騒動を一通り語り終えた事を確認して、K氏が最初に出した言葉は、こういうものだった。
「まず、Nさんが指摘した娘さんの読み方、感じ方は訊いてみたんだろ? そして、娘さんのことでついでにもう一つ訊いて良ければだけど、『家出に限る』のことは、娘さんは知ってるの?」
「うん。二つとも、僕が思っていたよりもはるかに簡単な話だった。前の話は特に簡単。僕がまず、こう言い出しただけで済んでしまったよ。」

 僕が娘宅でその話をした夜、目の前のハーちゃんを指さしてこんな尋ね方で切り出した。この手の話はいつもお婿さんのいる前でやることにしているのだが、その時もそうだった。娘の依頼でその夜僕が作りに出向いてやったブリ大根を食べ終わりつつ、彼は細面の顔を時折僕らに向けて父娘の話に耳を傾けていた。話し好きの人柄であって、人というものに関わっては特に聞きたがり、話したがりで、感受性も強そうだから傷つきやすい人なのだろうななどと、勝手に想像してきたものだ。僕は、彼のそういうところがどういうか、好きである。

「この子のことを書いた随筆『何処より来たりしものぞ』は覚えとると思うけど、その合評がこの前あってね。その時N先生が質問したことなんだけど、お前あの憶良の歌が、彼の子どもが死んだ時のものだと知っとった?・・・・」
 その瞬間にもう、話を中断させる勢いで、彼女が口を挟んだ。
「あっ、そうなの。私も知らなかったけど、それが問題になったのなら、私は、全く、ノープロブレム。この、玉のように可愛い子は一体どこから来たんだ、で、おしまい。それより父さん、その話がこれで良いなら、そろそろ美味しいお茶出してよ。今日も、花見団子がちゃんと買ってあるから」

 現役時代の職業、立場の上で身につけたものではあったにしてもその聞き上手には驚かされてばかりのKさんは、相変わらず黙って聞いている。彼は僕と違って、自分とかなり違った人物をもありのままに観察する力があるみたいだと、このごろはっとさせられる時があるのだ。僕は、続けた。
「あなたにも昨夜大変心配かけたような『家出に限る』の事件は、作品ができるずっと前にもう娘夫婦には話してあるよ。いつものことだけど、あの随筆もできてすぐに渡してあるしね。もっともこれを渡したのは、お婿さんの方へだったけど」
 こちらの話には娘は、『仲良くしてよー』とかなり心配そうな顔を今も向けてくる。事件後約一か月余、事の余韻、成り行きをまだ心配しているのは明らかだ。が、それだけ。まー静観というところなのだろう。この大問題への娘の対応には、そのはじめから僕もちょっと驚いた。なんせ僕は、大変な不安に駆られながら彼女にこの報告を切り出したのだから。彼女は多分、我々の夫婦喧嘩について、どちらかと言えば僕寄りの分析をしているのだろう。あるいは、DVは論外と観ても、自分が介入できるものではないと割り切っているのかも知れない。

 こんな僕と娘関係の回答を聞いてから、Nさんはいきなり次の質問へと話を移行させる。何か、色々あちらこちらと今日の為に考えてきたみたいだ。彼にはいろんなメールを出してきたからな-と、その時僕は振り返っていた。家族以外では、最近の僕のことをほとんど知っている大親友である。大体、僕の大事な事はほとんど僕のブログに書いているのだが、その最大のファンでもあるし。
「・・・・じゃ今度は、同人誌自身の方のことを聞くけど、今後どうするつもりー? 辞める方に傾いてるみたいだけど、それならそれで僕は良いと思うが、一つ訊かせてくれる? 例えば、『自慢癖の悩み』とか『世界を狭くした話』とかに、合評会での皆の反応はどんなふうだったのかなー?『家出に限る』の方は、まだ合評に掛かっていないと思うけど」
 この二作品について、前者への合評内容はもう忘れてしまっていると、その時初めて気付いた。ということは、間違いなく批判的なものは皆無であって、単なる慰めか褒め言葉のような僕にとって何かリアルでない内容だけだったに違いないのである。だから、覚えていた「世界を狭くした話」の「合評まとめ」を話すことにした。同人のS・Yさんが当番としてまとめたそれは、このようになっていたはずだ。それにしても、毎回ほとんど随筆合評が作品合評ではなくて、そこに書いてあることを百%事実と観て、その「事実」の感想話だけになっていくのは、いつも僕は大不満と感じているのだけれど。

【 親しい同級生仲間との亀裂。作者の態度が礼を失するのは事実。が、それも個性ですと押し通す作者の独りよがりともいうべき強さと潔さに拍手。お連れ合いの達観視した意見も好感がもてる。後に仲間とほぼ元通りの関係にと聞き、友情に乾杯 】
 
(続く)
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