OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ノーテンキな海辺の歌もOK♪

2012-08-26 15:45:32 | Pops

恋のビーチ・パーティ c/w Surfer's Holiday / Annette (Buena Vista / 日本コロムビア)

何時まで続くのか、この猛暑!?

ですから、例年ならば既に夏の終わりを感じさせる季節も、これから海へ出かけようっ!

そんなムードが高まってきますよねぇ~。そして、ついつい出してしまったのが、本日掲載のシングル盤であります。

歌っているアネットは、1960年代のアメリカ芸能界では典型的な「かわい子ちゃん」タレントであり、歌に映画に彼女が大活躍していた頃こそが、アメリカの最も輝いていた時期として、リアルタイムの極東の島国で暮らしていたサイケおやじと同世代の皆様は、きっと憧れの生活を見ていたと思います。

と言うよりも、アネットが出ている映画のお気楽主義、そして付随して歌ってくれる海と車と青春の恋の物語は、実はアメリカの若者にとっても、憧れがぎっしりの世界だったと思われますから、何時の時代も意想外の不滅性があるのかもしれません。

ちなみにアネットは日本でも放送されていたディズニー制作のテレビ番組「ミッキー・マウス・クラブ」で踊っていたダンスチームの花形で、1950年代末には堂々のレコードデビューも果たしていたんですが、トップスタアになったのは1963年の映画「ビーチ・パーティ」に出演してからでしょう。

と、まあ、このあたりまではアネットも、当時のハリウッドでは珍しくないアイドル扱いなんですが、実は件の映画で音楽を担当していのがゲイリー・アッシャーとロジャー・クリスチャンという、今ではビーチ・ボーイズのファンならば、決して無視することの出来ないコンビだった事から、アネットも時が経つほどにマニアックな存在に!?

なにしろ前述した映画「ビーチ・パーティ」の大ヒットにより、その続篇として翌年に作られた「マッスル・ビーチ・パーティ」という二番煎じのプログラムピクチャーでは、ついに音楽担当としてビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが参画するんですねぇ~♪

本日ご紹介のシングル盤収録の2曲が、その3人による共作である事は言うまでもありません。

ただし、これもまた常識かもしれませんが、アネット名義のシングルバージョンは、当然ながら映画で使われたフィルムバージョンとは完全に異なる、これはこれで立派なオリジナル♪♪~♪

まずA面の「恋のビーチ・パーティ / Muscle Beach Party」は如何にもブライアン・ウィルソンが十八番のメロディ展開が楽しめる軽快なビーチソングで、サックスが前に出たホーンセクションとチープなエレキによる間奏もイカシていますが、幾分生硬なアネットのボーカルのバックに流れるビーチ・ボーイズ風のコーラスは、たまりませんねぇ~~♪

ちなみに映画本篇ではディック・ディル&デル・トーンズが歌と演奏をやっていますが、ゲイリー・アッシャーも自らのプロジェクトバンドだったスーパー・ストックスでレコード化していて、それらを比較するもの、なかなかコアな楽しみがありますよ♪♪~♪

またバックコーラスを担当しているのが、これまたゲイリー・アッシャーやブライアン・ウィルソンと因縁浅からぬハニーズと言われていますから、思わずニヤリとしてしまいます♪♪~♪

そしてB面の「Surfer's Holiday」が、これまた侮れません。

映画の中では出演者が数台の車で海へ向かう最初のシーンで使われ、そこではアネットと共演のフランキー・アヴァロンが一緒に歌い、間奏では前述したデック・ディルが刺戟的なエレキを聞かせてくれるという、なかなか素敵な名場面バージョンだったものが、ここではさらにライトタッチのアレンジが施され、サックスやピアノの間奏に強いピートのドラムスが良い感じ♪♪~♪

しかし一説によると、このアネットバージョンの「Surfer's Holiday」を実際に歌っているのは本人では無い!?

という噂も根強いんですから、真相は!?!?

まあ、そんなこんなも楽しいのがハリウッドポップスの良いところなんだと思います。

そしてアネットとビーチ・ボーイズは、ついに1965年になると映画「モンキーズ・アンクル」で共演し、主題歌「Monkey's Uncle」は劇中と同じく、アネットが歌い、バックはビーチボーイズという豪華なバージョンがレコード化されたんですから、良い時代でした♪♪~♪

ということで、夏の洋楽アイドルとしてはアネットも忘れられないひとりであり、その何も考えずに観ていられる出演映画のお気楽さも、今は失われてしまった理想のひとつと思っています。

気になる、そうした映画のソフト化事情なんですが、「マッスル・ビーチ・パーティ」は以前にレザーディスクが出ていて、サイケおやじも所有しているものの、DVDはどうなんでしょう……。

機会があれば、皆様にも、ノーテンキな夏模様を楽しんでいただきたく思っておりますが、アネットのレコードだけでも、それは充分に堪能出来るはずっ!

なにか最後に力が入ってしまいましたが、アネットには、そんな魅力もあるのでした。

コメント (3)
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