松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

オジサンの恋ごころ

2022-03-27 15:01:04 | 日記・エッセイ・コラム
 ノストラダムスの世紀末大予言が話題沸騰していた20世紀末。或る女子生徒と仲良くなった。きっかけは、すっかり忘れた。多分、ナンパじゃないと思う。

 その子はテニス部で、背も高く、しかし外の部活にしては色が異様に白かった。コートに出るたび、念入りに紫外線よけに、精を出していたらしい。
 当時のオレは50近い歳で、生徒が近寄る不思議さは、うれしかったが同時に面食らっていた。同じ高校とはいえ、一介の事務員。そうそう話す機会はない。しかし、よくよく考えると彼女は片親だった。つまり父親が居ない。そういう感覚で、親しみを覚える存在が欲しかったのだろう。

 新築したばかりの校舎だったので、グラウンドでも問題は多かった。一周したついでに、テニスコートを見に行くこともあった。ボクらは、大っぴらに振る舞っていたので、彼女の友達には公認のような存在だった。
 或る時、事務室に来たので。待て待てと言って引き留め。メジャーを出して、スカートの膝丈を測った。その子は校内でも飛び切り短いスカート丈で歩く子だった。スラッとした足だったから、それが似合っていたが、測ったオレもビックリするほどの膝丈だった。それでわざと大声で、「短いなあ!」と言って、直させることもなく開放した。事務室で女の子と遊んだのは、アレが初めてだった。

 次の年、オレは県北に異動し、彼女より先に学校を出た。

 この写真は、学校祭の時のだ。打ち上げ花火が終わったか、始まる前だろう。

 この時、オレはまだ父親代わりの存在であることを知らない。
 全く。 
 デレデレしちゃって。このアホが~。
コメント (2)
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