松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

テレビが日本語を壊している、林先生頼む直して!

2013-06-23 21:30:32 | テレビ番組

NHKのアナウンサーが日本中を回って歩くおかげで、地方のイントネーションが

ばらっばらになってしまった。今、ゴールデンでキャスター張ってる人間が秋田に

いた10数年前、男鹿とか新屋とか竿灯の抑揚をぶち壊して帰っていった。

「おが」じゃないんです。「あらや」じゃないんです。関東じゃないんです。竿灯なんです。

今、東進ハイスクールの英語の先生がヤンキー相手に授業しているが、想像した

とおりうまくいってない。いいともの増刊号を見て、改めて林先生の生徒に対する

やりとりの巧みさを実感した。

この頃気になる表現が、よけいな単語をはさむ話し方。天達(あまたつ)の天気予報のことは

前も書いたが、「さあ」が余計だ。女性レポーターのよけいな「はい」も耳障りこのうえない。

だれに対して言ってるんだ。ヘッドセットの声にか。

手嶋元ワシントン支局長の「え、」は聞いていて非常に不愉快だ。

自分の答えに相槌を打っている。さんまもそうだ。こっちではあれは一人漫才という。

関西でいうノリツッコミのつもりなのか、自分のコメントに対して「えー」と相槌を打つ。

これは野球の解説者にも言える。つまり広がってしまったのだ。

あと、とんねるずも罪が深い。「実食」という言葉を発明してしまった。

これも広がりを見せている。じゃあ、実食の反対は拒食かあ?実食でない食べ方が

あるのかい。実際に食べない食べ方を教えてほしい。

この安河内という先生はへた。「ちょっと聞いて」なんて、すでに負けてるじゃない。

やっぱり林先生の言葉には力がある。説得力が違う。キャッチボールがうまい。

この先生は押したり引いたりがない。夏目漱石の次の話が実はもっと面白かった。

本の作者を思い浮かべながら読む。もてる小説家ともてない小説家はこれほど違う。

持てる順序、志賀直哉、太宰治、三島由紀夫、武者小路実篤の順。ご遺族の方には

申し訳ございません、といいながらズバッと言う。志賀直哉はジャニーズクラス。太宰は

一緒に死んでくれる女がなんぼもいた。三島は自己中だそうだ。ムシャ君は「もてない

男を書かしたら、世界一うまい」そうな。

タモリに薦めたい本は中島敦の「名人伝」。弓矢の名人が出てくる。血のにじむほど

修行をして、なんでも撃ち落とせるようになる。ついには見ただけで鳥が落ちてくる

ほどになる。矢で打ってるうちはまだシロウト。ほんとの名人はフッと視線を投げたら

落ちてくる。そのうち名人ぶりがだんだんすごくなっていって、最後は「弓矢って、なに?」

って状態になる。文字と言葉の間には越せない壁がある。文字にすると面白くない。

これ、実際聞いていると、のめり込むほど面白いのです。

ほんとの名人はものにこだわりがなくなる、という話。お笑いでいうならば、いろんなネタを

作って、笑いを取りにいく段階。それから肩の力が抜けて、「脱力」なのに、いるだけで

笑いを取ってしまう段階。いよいよタモリさんの向かう先はですね、すべてを超越して

「いいともって、なに?」って状態になる。もうこれには皆さん大爆笑。

林修先生の授業がもっと聞きたい。もっと、もっとテレビに出て、日本語を伝えることの

面白さを伝えてほしい。

ps.NHKのアナウンサーとは阿部渉のことだ。アイツが出てくると反射的にチャンネル

   を変える。反対に好きなアナウンサーは武田真一さん。安心して聞いていられる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする