棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

女郎蜘蛛

2011-08-17 06:06:05 | 山郷の暮し
私は「女郎蜘蛛」がなんとなく好きである。
細長い図体は黒と黄色のマダラに赤色の斑点がある着物が美しい、と思うのだ。
以前にも書きましたが、私がこの花の谷に住み着いた20余年前には女郎蜘蛛はいなかった。
たぶん気温が上がってきたので住めるようになったと解釈をしている。
玄関先にモヤモヤといますが、退治をする気にならない。来客予定があるときなどそっと掃うことはあっても、退治ではない。
とわいっても暗がりで蜘蛛の巣が顔にかかるとゾットしますが・・・。(それ、たまらなく好きだ、と言う人はいないでしょうが・・)
先日、少年少女日本文学館のなかで、尾崎一雄 虫のいろいろ に病床での作者が天井に巣くった蜘蛛の観察を通しての私小説を読んだ。
明日おも知れぬ病床にありながら、逆境に屈することが無く、のんきに・ユーモラスに生きる姿が観え、心にしみこんでくるはなしであった。
私の蜘蛛の話はとてもそのような人生哲学を内包したものではないが、昨夜ベット上の電灯に小さな蜘蛛の巣があることに気がついた。
「おーーこんなところまで進入してきたか」とながめていると、「あれっ、足の数がバカに多い」よくよくみれば脱皮の最中だった。
脱皮してしばらくすると、体が膨れたように大きくなってくる。これはほかの虫でも同じだ。
初めて観るもので、まーーどってことはないが、観ているうちに、前記の尾崎一雄の話が蘇ってきた。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿