棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

幼児の絵かと--JOO-TAROU絵画展示会

2009-01-17 09:23:35 | 山郷の暮し
松本市美術館の小展示室でJOO-TAROUの作品を鑑賞した。
一見、幼児の絵のごとく、いきなりクレヨンを手にし、なぐりがきをしたような絵である。引っかき線のごとき塗り方は、輪郭線でなく、描き出そうとするものの、内部に切り込んでゆく強い情念を感じる。
大人が、幼児のごとく思いのままに筆を執るなど、不可能に近いことだ。だが、彼の作品はその世界に遊び、なおかつ大人の芸術性に満ちている。
色のバランスとアンバランスのかけひきなど、天性を思わせる。
無造作に書きこまれたごとき、ローマ字・漢字・ひらがな等の文字は、文字の役目を果たしつつ、越え、絵画の中でオブジェ的に、または空気的(背景ではなく)に存在している。不思議な感性である。
鑑賞者が「よくまーー子供の頃の絵を取っておいたものですネーー」と。JOO TAROUは最高のほめ言葉だと笑っていた。
私は彼の作品から「大人の絵本」を創作することをお願いした。

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