棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

夏の子供の行事--ぼんぼん

2017-08-10 09:26:24 | 山郷の暮し
 自著 絵本・松本歴史絵巻 女鳥羽川 より

  ぼんぼんとても今日明日ばかり あさってはお山のしおれ草
いいなー。めちゃめちゃいいナー。
平安貴族的というか、都風というか、花びらがゆったりと流れる清水というか・・・。
ともかくイイ。なにを舞い上がっているダイ。と言われそうだが、同時に行なわれていた男組の「青山様」は、
女組の行列に比べたらツイデじゃあねえかと、子供心にも思ったジ。

 薄暗い路地でぼんぼんの行列とすれ違うとき、隣家の花子になにかドキッとさせられ、
訳もわからずただ馬鹿でかい声で「あおやまさまだワッショイコラショ」と叫ぶしかなかった。

 ソウなんだ、三九朗にしても青山様・ぼんぼんにしても、
こども主役の祭りはノスタルジーの世界になっちまった。松本唯一の子供の伝統行事は、
世界に誇れる行事だと心から思うジ。
(注 現在松本ボンボン という市内を踊り歩く行事がありますが、その商業祭りとは違います)

 ぼんぼんの子供遊び

江戸時代の「続江戸砂子」に、子供たちがぼんぼん歌を通りを歌いながら行進した様子が報告されています。
さらに「江戸は京都と同じく、手を引き合い横に列になり二―三列と行く。
しかれども京阪のごとく盛んにならず。丁子及び婢をともにするも稀にて、多くは小民の娘のみ。また多数稀なり。その辞発言必ずぼんぼんという」とあり、余り盛んでなかったようだ。
京ではこの遊びを「さあのや」と呼び大阪では゜おんごくーー遠国」。
東海地方では[御衣祭--おんごまつり」と称した。

江戸の歌詞
ぼんぼんぼんは今日明日ばかり
あしたはお嫁のしほれ草                   
しほれた草をやぐらにかけて
したから見れば ボケの花
ボケの花

同じく
ぼけたぼけたとどこまでぼけた
吉原女郎みなぼけた
ぼけたぼけた

式亭三馬[浮世風呂」より
長い長い両国橋や長い
お馬でやろかお駕籠でやろか
お馬も否よ お駕籠もいやよ
一六―七手を引かれ 手を引かれ

松本地方の歌詞
やおやのまえで茄子の皮ひろって
お松さんおいで お竹さんもおいで
ままごとやるで 皆んおーーいで
ままごとやるで ホイホイ

あの山陰で光るものはなんじゃ
月が星が蛍の虫が
月でもナーーいが星でもないが
姑のお婆の目がひかる
姑のおばば ホイホイ
 


ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本