棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

ただ嬉しくて

2014-05-03 09:33:31 | 山郷の暮し
風薫るこの時候になると、ただ単純に嬉しくて描きたくなるものがあります。
青空にゆったりと泳ぐ「こいのぼり」なのです。

最初に描いたのは1980年5月。半紙の習字紙にサーーと筆をはしらせたものです。
それから何枚もなんまいも描きましたが「単純に嬉しく」の視点からすると、それを超えるものはありません。
筆を取るきっかけになったのは幼稚園児の作った「こいのぼり」を観てから、小難しい製作意図 などに囚われない魅力を見出した、といっても過言ではなかったのです。

油彩・水彩・その他 と様々な描き方をしましたが、中には継ぎ足しをしているうちに2X3 メートルになってしまったものもある。
販売作にしようとか、公募展に出品しようなどと思っていないから気楽に、気負いなく筆を取るが、
しだいに「製作意図」なるものが潜みだしてくる。
あまりそのようなことをしたくはないが、特に拒否もせずに「今のオレが感じたもの」を単純に表したいと思ってはいるのですが・・・。

最近は 大空に眼が生まれる こいのぼり ばかりではなく、が出現する 武者絵の「昇り旗」に挑戦している。
少々 創作意図的になってきてしまうのですが、資料として観てきた浮世絵や錦絵に
改めて明治以前から江戸中期の日本人の独創性にびっくりしています。

鯉のでっかい眼と、武者の面 が大空に生まれる、其の驚きと楽しさを描きたいなーーー。




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ryusun

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