棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

MY-TIBET ラマ寺院内を描く-展示コメントより

2010-01-06 08:19:23 | 山郷の暮し
強い寒波で雪国は大変ですね。
松本は寒い・サブーーイですが幸いに雪は少ない。しかし、路面の結露は当たり前で、黒光りしているところは要注意です。
私の展示法は、絵画展示ではあまりされていない、作品のコメントを貼り出していることです。
今回のメイン作品・チベット寺院内を描く--を紹介いたしましょう。
チベット人は自分たちの国を「観音の浄土の地」と信じています。
歴代のダラ・イラマ(現在14世)は「観音の化身」として、民衆を済度する「生き仏」としてあがめられております。
チベット仏教は通称ラマ教と呼ばれ、日本の仏教と同じく、大乗教の一派といえます。それはインド仏教に出現した、金剛界曼荼羅を忠実に継承してきた密教です。そればかりではなく、高度に練り上げた顕教の学問体系があることを忘れてはなりません。インド以来の顕蜜兼修と両者を、いかに統合止揚するかの研鑽にありました。
それ故に、日本に伝わってきた金胎両界曼荼羅とかなり異なった様相があります。
教理の解釈はここでは出来ませんが、仏像や仏画は日本・韓国・中国とあきらかに異なります。

私はチベット仏画の、血が沸き立ってくるようなエネルギーの発散に魅せられてしまいます。古今の他地域における仏教ではみられない、独特な空間です。
特に壁画の巨大な曼荼羅の数々は、正に宇宙のエネルギーが凝縮し、爆発せんばかりの生命力に溢れたものばかりです。
中には現代アートを観るような斬新な図形に、曼荼羅絵の不可思議な力を感じます。


ryusun

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絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本