民主政権に変わって、革命的な‘改革’が進行(?)している。
少なくとも、自民政権のときよりは、まだ若い溌剌とした、新しい大臣たちがよく頑張っている。
よく勉強し、努力し、公約の実現に向かって一生懸命だ。
そういう印象を受ける。
しかし、政権担当能力となるとまだ未知数だし、とても十分だとは思えない。
マニフェストから、後退しているようなことはないか。
「子ども手当て」「高校無償化」など、26日からの臨時国会には、法案の提出が間に合わないといわれている。
こんなことで、来年度からの実施ができるのだろうか。
期待が、裏切られることにはならないだろうか。
少し、心配になってきた。
悪評高い、後期高齢者医療制度の廃止についても、どうやら先延ばしになるらしい。
マニフェストの実現でもたもたせずに、一日でも早く実行あるのみではないか。
どうしたのか。
結果が出て、はじめて国民は納得する。
いまでも、70%の世論の支持があるのだから、頑張れ!と言いたい。
補正予算のカットも、着々と進んでいるようだ。
でもまだ八合目で、もう一押しが必要なところに来ている。
何しろ、自民党の汚い焦土作戦で、埋蔵金はもぬけの殻だし、徐々にわかってくるデタラメ補正予算凍結の見直しは困難というから、鳩山新政権は‘七難八苦’だ。
全く、自民党は、いかにいい加減な政治を行ってきたことか。
無茶苦茶ではないか。
その、膨大な負の遺産を引き継ぐのは大変なことだ。
仙石刷新相や菅戦略相は、海千山千の官僚を相手に、どこまで財源を捻出できるかだ。
脱官僚、政治主導を唱えている民主党が、巧妙な官僚に篭絡されてしまうようなことはないのか。
それが、杞憂であってほしい。
鳩山内閣は、閣僚経験のない大臣が大半だ。
役所に乗り込むまではいいが、初めてのことに戸惑いも多いことだろう。
自民党の大臣でさえ、役所全体を把握しようとすれば、数ヶ月はかかるといわれる。
お役人というのは、実に狡猾だ。
新人大臣をたぶらかそうと思えば、造作もない。
うかうかしていたら、大臣の方が官僚に洗脳されてしまうことになる。
補正予算の削減も、役所寄りにならなければよいのだが・・・。
シロウト大臣が、公約を実現しようとするのは、さまざまな困難が伴うことだろう。
その困難を乗り越えてこそ、大臣だ。
テレビなどに登場している、閣僚をはじめ民主党の若手は、大方真剣な目つきで、優秀さをうかがわせる人が多いようだ。
政治の本質さえ見誤らなければ、あとは知恵をはたらかせて権力を行使するだけだ。
ある意味では、剛腕も必要だ。当然経験も・・・。
でも、初めから経験などありはしない。こればかりは仕方のないことだ。
眼高手低とはいうが、優れた理念があっても、実行力がなければまるでダメだ。
人(官僚)やモノは、どうやったら動くのか。
一番肝要なのはそこだろう。
政権中枢を経験していないと、役人の手のひらで転がされるだけで終わってしまい、したたかな官僚に到底太刀打ち出来ないということになる。
平成維新である。
何てたって、まだ改革は始まったばかりだ。
始まりだから、どうしたって手探りの感は否めない。
これまで長年の野党から、経験したことのない与党になったばかりなのだ。
そりゃあ、いろいろあるって・・・。
本当に日本のことを思うならば、だから、頑張れ!
真面目な努力は、いつかきっと実を結ぶものだ。
初めっから、ベテランなんていやしない。
急ぐことは大事だ。だが拙速では困る。
・・・でもですねぇ、でもですよ、誰だって初めはシロウトなんですよね。
(そんなこと、当たり前ではないか。)
誰だって、初めはね・・・。
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国民生活もしんどい事この上ないのですが、今騒いでもいい事ありませんからね。ここは今しばらく辛抱、辛抱・・・。
何しろ「これまでの負の遺産」があまりにも大きいのですから・・・。
いろいろあって、当たり前というものです。
騒ぎすぎないで、当分は辛抱しましょう。