足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米国の政権に市場が求めるのは?

2020-10-23 17:50:32 | 投資戦略

米国のトランプ大統領が700人超の米エコノミストから書面で攻撃を受けた。近来には見られなかったことである。次の大統領選での再選見通しに強い言葉で攻撃した。

米国は世界でも最も自由な言論の国だが、トランプ攻撃をはじめた言論界は米国を代表する経済学者の集団でもある。その主張のなかで「このまま我慢しているわけにはいかない」と言う強い主張で始まっている。11月3日の大統領選に向けてのトランプ再選への強い力をもつ運動に進展しそうである。

先行きはトランプ大統領との間では政治の遂行についての戦いが続いていくだろう。

ノーベル賞受領したポール・ミグラム、オリバーと・ハート、アルビン・ロス、ジョージ・アッカーロフなど米国の言論界での13人の定評のある受領者連で、トランプ大統領の言動に痛烈な批判をはじめた。強引な政治力をもつトランプ大統領もこのまま無視を続けるわけにはいかない。

米国では良識派とトランプ大統領の間には大きな溝が構築され、大統領は目先の選挙を意識した政治運営を強いられる。

特に選挙民が願望するのは目先の景気対策である。

追い詰められたトランプ大統領が、目先、どのような政治運営の選択するかに、株式市場の関心が集中し始めた。


成長株テスラ株の勢い

2020-10-22 14:14:46 | 投資戦略

昨年10月にNY市場で公開した電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は10ヵ月余で株価が10倍になった。

ことし9月初めに10倍以上に暴騰し、ウォール街で成功物語の話の種になってきたが9月初めに500ドル台に乗せてからは320ドルと10%強の調整を記録した。

このまま調整局面いりと判断する投資家が増え利食い売りが目立った。しかし今週、第3四半期の決算を発表し、市場の予想を上回る好決算で株価は再び人気を取り戻した。お化け株の復活だ。

第3四半期は3億3100万円と一株当り$0.27の利益を出した。

1年前は年間で1億4300万円、この1年間で2倍以上の純利益。

公表された後の第3四半期の1株当り利益は$0.76で前年$0.37に比べて大幅に増加した。

直近の第3四半期の売上は前年比で+39%で87億7000万ドルと自動車メーカーの伸び率ではずば抜けた成果を誇示した。ここ1年間で10倍の販売高になり、収益力も大きく上昇した。

会社側では2020年の売上を50万台と見込んでいる。

 

テスラ株は公開後、1年弱で10倍になり、これまでのような異例の上昇は、今後は見込めないというのが常識的な見通しだが、これまでの常識はずれの成長にかける投資家もいまなお多い。人気は衰えない。


史上最高後の展開

2020-10-21 16:19:00 | 投資戦略

今週初めにウォール街では、運輸株指数が12,000.19と大台に乗った。12,000台乗せは史上はじめてのことだ。

運輸関連の空輸、トラック、海運、運輸、倉庫関連の代表的な20銘柄を指数化したもので景気の動向に最も敏感な銘柄を集めた指数である。景況に敏感に反応する。

今週の月曜日には12,000.19と史上最高値を記録したことは、今後の相場の方向性を読むうえでの重要なカギをにぎる。

いまのところ記録更新後は上昇の勢いが続かず、引けは-1.1%で終わった。これに引きずられるようにダウ平均も-1.4%と4週間ぶりに大幅下落で終わった。

このように指数は新高値を更新するが、天井圏ではその勢いが頭打ちになった。

11月の大統領選を前にして、相場の上昇の足元が固まらず、ぐらつきがみられるのは気になることである。

市場では「反落は26,537でストップするかどうかが、目先の相場の展開を占うカギになってきた」という見方が出てきた。相場の先行きをみる大きなカギと見る向きが多い。相場が高値圏にあるだけに、今後の相場展開には慎重な姿勢でのぞみたい。

相場の大勢観については慎重論ではないが、目先のトレンドをつかむのが難しくなってきた。


相場の転換期か?

2020-10-20 16:15:04 | 投資戦略

週初めのダウ運輸株指数は相場全体に動きに反して最高値を記録した。しかし相場全体の動きを示すダウ平均がコロナウイルス前の高値を抜けなかった。

テクニカル分析の法則によって、このようなちぐはぐな相場の先行きには警戒信号の点滅が暗示されたとみるアナリストがふえてきた。

百年の歴史のある相場分析ルール(ダウ・セオリー)による観測で、ジュリアン・エマニエル(BTIGステラジェスト)を始め有力アナリストが先行きの相場見通しに警戒信号を発した。

ダウ理論は広範囲な指標を駆使して、相場のテクニカル分析の理論を編み出したものだがテクニカル分析の代表的な参考書である。

参考書が語る先行きの展開も無視はできない。ときとしてテクニカル分析の相場観が一致することがあり、相場を動かす。

ウォール街の有力アナリストが警戒信号で一致すれば、相場の方向性を牛耳る機関投資家も無視はできない。

相場の転換期が気になるところである。


トランプ大統領の交代の影響

2020-10-16 16:08:59 | 投資戦略

11月始めに米大統領選が行われる。

イギリスで行われた「大統領選にだれが選ばれる?」の結果の賭の会では副大統領バイデン候補への当選の賭け率が74%と圧倒的な予想であった。トランプの33%を圧倒している。

対抗馬のトランプ大統領の再選がわずか33%である。

賭けへの参加者で圧倒的な人気があるのはバイデン氏である。この数値はだれがみても納得する賭けだが、仮に予想が覆ってトランプ大統領の再選にでもなれば賭け金は大きくなる。一時はトランプ大統領に賭ける向きも目立ったが、ここへきてバイデン新大統領の誕生が決定的になってきた。

トランプ大統領に見切りをつけたのは、選挙を控えてまさかの伝染病の感染である。強靭な行動力に傷がついた。

ここへきての疾病は、トランプ・フアンには大きなショックであった。

バイデン大統領の誕生によって、米国の政治が大きく変わることは考えられない。大半の国民は政治の大きな転換を望んでいない。

大統領選の行方は相場には大きな影響をもたらせることは考えられない。