足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バフェットの大きな間違い

2020-05-27 17:56:55 | 投資戦略

ウォーレン・バフェットにはふさわしい「株の神様」の名称があるが、やはり神様も人間で時には大きな間違いをすることもある。

神様が米国の空輸株に投資して大きな損失を出した。

バフェットはこれまで空輸株の業績は好不況の繰り返しと判断して、けっして手を出さなかった。

しかし魔がさしたのか2016年から2017年にかけて米国の空輸株アメリカン・エアーライン(AAL),デルタ・エアーライン(DAL)、サウスウェスト・エアーライン(LUV)、ユナイテッド・エアーラインに手を出し合計93億ドル(9300億円)の資金を投じた。

景気の動向に大きく左右されるのが空輸株の業績で、典型的な景気循環銘柄である。このことは市場に参加した経験のある投資家なら塾知している。

かねて「空輸株には手を出さない」と公言してきただけに、市場では「バフェットが変身したのか?」と首をかしげた。

今回のコロナウイルス感染問題がおこり空輸株には売り物が続いた。空売り筋は「まさかバフェットが手を出す」は思いもよらなかったが、バフェットの出動だけにバフェットの買いに同調した向きも多かったようだ。

バフェットは、ことしになってから自分の間違いであったことを反省し、手持ち株を全部、見切りをつけすべてを売却した。バフェットが出した損失は50億ドル(5000億円)。

このようなバフェットの損失はいままであまり見られなかったが、バフェットは手元にあまりみられない余裕資金を抱えていただけに、いままでに見られなかった間違いを犯した。

バフェットの投資行動としては近来にはみられない売買であった。バフェットの投資暦に大きな汚点を残した。

90歳になったバフェットが、いままでの投資スタイルを変えるのかどうか注目したい。


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