足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街は休暇ムード入り

2015-12-21 06:24:23 | 投資戦略
今週はいよいよクリスマスを迎える。
先週は先物市場、オプション決済の期日も過ぎ市場のかく要因も一巡した。
短期のトレーダーも手持ちのポジションを清算、ヘッジファンド、機関投資家も2005年の運用の手じまいを終えた。
なによりもの大仕事をこなしたのは米連銀で、イエレン議長はバーナンキ議長から引き継いだ「金融正常化への道」に足を踏み入れた。最大の課題である大仕事に手をつけた。
今週は木曜日の取引がクリスマスイブで半日立会、金曜日はクリスマスと、今週末は実質的には4連休にはいる。
相場は大きな突発的な事件が起こらないかぎり、安泰で静かな時を過ごすだろう。サンタクロースの鈴の音を待つばかり。

先週の動きを振り返ると米連銀のFOMCでの利上でNY株は波乱した。
政策転換後、2日間にわたって急騰したが、週末はその熱気も覚め原油安のほうに関心が移り株価は下落した。

日銀は2日後の会合で一連の苦肉の緩和策を出したが株価へのプラスは継続せず大幅安で週末を終えた。結論的には両方の材料とも足元の株価にはプラスにならず、後味の悪い印象であった。

ここでは冷静に両中央銀行の行動を考えてみる必要がある。
米連銀は米国内のどの調査機関よりも景気判断の精緻なデータをもち、自信を持って米国景気の現状分析から金利正常化への第一歩に「ゴー」サインを出した。
日銀の日本経済の現状分析には米連銀に比べ慎重論が散見され、放置すればせっかくの自律回復の勢いが萎んでしまう懸念をもった。
両中央銀行の政策の方向性に大きな違いが出てきた。この点に株価は冷静に反応している。
日本に果された課題は米国のように金融正常化への足をいつ踏み出せるかにあり、果たされた課題は絞られた。
2016年の株価もNY株のあとを引き続き追いかけることになり、独自性の発揮は無理だろう。

先週の市場の短期的な材料への反応は両国とも間違いで、本来は率直にプラスの反応をすべきところであった。今週の株式相場はこの点の是正から始まるだろう。

目先は先週、IPOされたアークン(3927・マ)に注目したい。新年へも人気を持ち越す銘柄である。



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