昨日のニューヨーク株は先行きの雰囲気が好転した。
われわれが「トリトンスクエア通信」で注目しているVIX(Volatility/不安)指数が大きく低下した。
ここ2~3年、ヘッジファンドがこの指数を利用してポートフォリオのヘッジを行い、注目する向きが急増してきた。この種の指数は参加者がふえるほど、利用価値が増してくる。
相場の先行きの変動率に賭ける指数取引であるが、不安度が高まると指数は上昇し、逆に不安度が低くなると、指数は低下する。
昨年春、上海市場が暴落したときはVIX指数が急上昇した。
さらに昨年8月のサブプライム問題が表面化したときも指数は37.5と高水準になった。
今年の最高値は3月の35であった。ベアースターンズが破綻の淵に追い込まれ、連銀が動いて救済したときである。
放置すれば大手投資銀行数社にも危機が及ぶ可能性があった。
しかしベアースターンズも事なきを得て、35をピークにして下落トレンドに入った。
昨夜のVIX指数は16台にはいり、昨年10月にNYダウ平均が14,000ドル台をつけたときに接近してきた。
指数をみるかぎり投資家の先行きに対しての人気は大きく好転してきた。
当然、東京市場にも好影響を与えるだろう。