湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

北の大地で暮らすということ

2008年01月06日 | 日常生活


 今朝はブリヂストン号で境川沿いを下り、江ノ島のマクドナルドで朝マック3人分を購入して、北海道からの友人が泊まっている江ノ島の友人宅へ。



 三が日ほどくっきりとしてはいないけれども、本日も富士山の姿を見ることができた。連日の好天が嬉しい。

 北海道からの友人は11時頃の藤沢発の東海道線に乗るということで、それまでのあいだ朝マックを食べながら、キャロル・キングやスプリングスティーンのライヴDVDを見ながらいつものようにどうでもいいことをのんびりとしゃべった。
 
 彼は昔からひじょうにマイペースというか、浮世離れしているというか、でもとても現実的な超然さを備えていたのだけど、こうして話をしているとこの歳になってもそれがまったく変わっていないことにあらためて驚かされたりした。そうしたことを感じさせる言葉を聞くたびに僕はいちいち驚いたりしたのだけれども、そのたびにもうひとりの友人が「まぁお前、北の大地で暮らすというのはそういうことなんだよ」と適当なことを言うのが面白かった。でも案外そうなのかもしれないとも思ったけれど。昔は北海道の自然のなかで暮らすことに憧れたりしたこともあったけれども、やはり僕には無理そうだなって今では思ったりするし。

 星野道夫や野田知佑の本で、都会生活に疲れてアラスカの森のなかでひとりで暮らすようになった若者たちの多くが、高緯度特有の冬の寒さと夜の長さの孤独に蝕まれて自殺してしまうといった話を読んだことがあるけれども、彼ならそんなことははなさそうな気がする。なにかの話の最中に江ノ島の友人が、女は恋愛をするたびに強くなっていくけれども、男は恋愛をするたびに情けなくなっていくよなぁといったことを言って、僕は言えてると思ったのだけれども、彼なんかはそういったこともまったくなさそうな気がする。「お前、へこんだりすることってあるの?」と昨日訊いたら、「えっ、へこむって?」って言われたまま話がそこで終わってしまった。彼にはへこむという感覚すらないのだろうか・・・



 でもそんな彼も話のタネにとこんなお土産を買ってきてくれたりも。美幌峠の道の駅に寄ったらたまたま売っていたので買ってみたとのこと。女満別空港では売り切れ御礼だったぞとニコニコしながら話していた。

 北の大地で暮らす友人の趣味はカメラである。今もデジカメは使わずに、フィルムカメラで四季を通じて道内の自然を撮影している。下の写真は彼が撮ったポジフィルムをフィルムスキャナで取り込んだもの。何度かコンテストで入選したことがあるだけあって、さすが素人写真とは全然違う。一枚目の写真は三国峠からみた原生林とのことだけれども、こうして見るとスケールがやっぱり全然違いますね。椿ラインを下るたびに僕は三国峠の原生林を思い出したりしていたのだけれども、う~ん、これはやはりまったくの別物だなぁ。ちなみに2枚目は知床の新緑、3枚目は紅葉の銀泉台。

 こんな写真を見ると、僕も北海道に住んでみたいなぁと昔のように思ったりもするけれども、やっぱり無理だろうなぁ。昔より寒さにも弱くなってると思うし、僕は北の大地で暮らす精神的タフさは備えていないと思う。ってもっとも北海道に暮らすと言ってもそんなに厳しい孤独な場所で暮らす必要なんかはないと思うんだけど。彼が住んでいるのも一応美幌町の町中らしいです。