山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

古くて新しい 大山登山 新しくて古い

2014年05月30日 | 最近の大山

 大山正面登山道は、夏山登山道の開拓と共に登る人も少なくなっていった。登山者が少なくなると、道の整備もおろそかになるのか徐々に荒れ果てる。それを理由にか、登山禁止となったのはかなり前のことになる。その頃、正面登山道入り口には柵が設けられていた。

 この措置は、正面登山道周辺の自然が回復するまで続けられた。何時の頃から、登山口の柵は撤去されて、噂で「正面登山道の登山解禁」を聞いた。しかし、「大山頂上へは夏道から」が常識となってこちらから登る人は今ではもうほとんどいないのが現状のようだ。

 今日は、その桝水正面登山道を見てみようと大山に向かったのだが・・・。車を運転しながら、いつものことなのだけど計画の変更。コースを「大の沢から登り、正面に降りる」とした。理由は、大の沢は、積雪期に何度もスキー滑降をしているので夏場に一度歩いて見たかったから。

 一の沢側から車を横手道に進め、すぐに大の沢着。横手道は、舗装こそされたいないが桝水のスキーゲレンデの上まではいけることを確認し大の沢まで引き返す。いよいよスタートだが勝手が違った。かなり以前、こから登ったことがあるので安易に考えていたのが間違え。今は大藪となってどこから取り付いて良いのかもわからない有様。ままよとばかりにつつ込んだものの期待していた道などきれいに消え失せて藪こぎに悩まされた。自然の力はすさまじいものだ。何年か前までは、砂防ダムのきわにきちんとした道があったのだが・・・。

                       積雪期とは全く違う

 

                      空しか見えない

 

 藪こぎが好きな人もいるが、ごめんこうむりたいものだ。一つだけ良いとすれば、日が当たらないことか。日陰なので幾分涼しい。山登りなのか木登りなのかわからないような登攀が続き体力的にもバテバテとなった。

        こんな堰堤(?)を幾つもこえる。登り始めて1時間30分くらい?

 

 

 スキーで滑り下りる時は思わないが、一体幾つの堰堤があるのだろう。休み休みとにかく登る。カッコウがしきりに鳴いていた。「カッコウ」という鳴き声が、なぜか「アッホウ」に聞こえたりする。暑さに加えて虫が多い。休憩中に見てみると、ザックや帽子の上にぱらぱらとくっついている。時折、涼しい風が吹いて生き返るようだ。

 13時15分、やっと抜け出る。昼食休憩とするためザックをおろしたら帽子がずたずたになっていた。(スタートは11時頃)

                藪こぎの成果です。持ってくるのではなかった。

 

 この帽子、かなり以前、小諸の藤村記念館の近くで買った。夏の帽子はこの手に限る。本当に涼しいですよ。

 藪を抜け出ても、きつい登りは続く。今年の冬は、どのあたりを滑ろうかなどと考えながら進む。

 

                  ダイセンキスミレ                                       ツガザク

        

                 イワカガミ                                         ダイセンクワガタ

       

                                      何とか登りました

         

                                 崩壊のすごさが感じられます

        

  結局この日は、頂上までは登らず適当なところから正面登山道へトラバースする。この辺りは、もうしばらくすれば擬宝珠の花が咲き乱れてちょっとした「花園」のようになる。多分、その頃は梅雨に入っているはずです。

                                    ダイセンレンゲツツジ

      

                               これは何でしょう。登山道にありました。

        

                        その内、コイが2匹出て来る。 なかなかおもしろい趣向です。

          

                                   大山正面登山道登り口より

      

  結局、正面登山道を下ることにしたのだが、登山者の足跡などもあるところを見ると登る人は登っているらしい。ただ、こちらのコースは西向きだから、午後からは太陽が正面から照らしてくれる。  4時前に帰着。頂上まで登っていたらもう2時間は余計にかかっていたと思う。

 途中、大きく成長した「ウド」を見かけた。あちこちの沢のウドもそろそろ時期になるだろうか。そういえば、サンカヨウも見頃を迎えているかもしれない。

 

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大山みち (大山古道)

2014年05月26日 | 最近の大山

 大山への古い道。いつ頃まで使われていたかは知りませんが江戸時代には頻繁に人馬の往来があったようです。そんな歴史を垣間見ることが出来るのが「大山みち」です。

 現在、そんな歴史を彷彿とさせる大山みちは寸断されたり消滅したりして少なくなったのが現実ですが、この度紹介する古道はそんな中でも希少な「一級のみち」だと思う。

                            真庭市上徳田の延助にある案内板。

        

                            そのために、駐車場も準備されています。

              

           しばらく行くと標示あり。                                ここから山道

             

          

              

               左ハむら乃(?)                                 右ハつ山いせ

         

                              しばらく歩くと、突然開けてきます。

                   

                     三平山                                 蒜山3座

            

 今は大根畑のようになっていますが、昔はどうだったでしょう。ここまで30~40分位か?体力のない人ならここから農道を通って引き返してもいい。ここからの展望は素晴らしく、左に三平山、右手前方に大山と烏ヶ山などの眺望を得る。このコース一番のビュウポイントです。

                                   大山と烏ヶ山

              

                      野中の地蔵さん。天明の飢饉の頃のものだそうです。

       

                       この年の飢饉のすさまじさを窺い知ることが出来ます。

        

                  川上地蔵。旭川の源流に立っています。水の恵みに感謝したてられたもの。

       

 道しるべに導かれて歩く。このコースは、5,5キロとあった。きつい登りはないのでゆっくり行けばいい。途中、ワラビやコゴミなどを見かけた。終了近くの道は、鳥大の実習林に入るので、立派な道にぶつかりびっくりする。

          大王の松。ここはほぼ終点地です。松は枯れていて痛ましい。すぐ前の道をたどれば国道に出られる。

      

 しかし、ここまで来たらこのコースを最後まで詰めてみるといい。最後のプレゼントが待っています。

                大山と烏ヶ山を間近に見ることが出来ます。空気が澄んでいれば絶景でしょう。

      

         帰りは、国道に出て三平山を右手に見ながら下る。途中、鳥大のフィールドサイエンスセンター前を通る。

         

             四季を通して楽しめる無理のないコースです。カメラをぶら下げて歩いてみてください。

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春の山へ(その6) 立山春スキー

2014年05月17日 | スキー

 5月8日(木) 

 朝1番のケーブルに乗り込み室堂へ。雷鳥沢のテント場へは、いくつかのルートがあるが一番安全で楽な道を選ぶ。なにせ、荷物があるのでそうした方が賢明です。それは、一の腰方向にしばらく歩き、途中から雷鳥沢に滑り込むルート。キャタピラの跡が雷鳥沢ヒュッテまでつづいているので少々吹雪かれても迷うこともない。春とはいえ、雪面は幾分カリカリしていた。

                       雷鳥沢でテントを張る

 

                    今日は、山崎カールのエンピツ岩から滑る。

 

 

 

                            一本滑り終えて。

 

 

                        風呂上がりの一杯。

 

  8日は山崎カール1本で終える。午後から天気は良すぎるほどでした。風呂に入り一息つく。体力があれば、もう1本と欲もでるのだが雷鳥ヒュッテの風呂に入りビールで乾杯。まあ、これもスキーの楽しみだ。

 夕食後、天気は一気に下降。テントにあたる雪の音とすさまじい雷鳴、加えて訳のわからない寝言にいびき。それでもよくねむりました

 翌9日、朝方しばらく天気は回復しそうなので一の腰を目指して出発。1時間近く歩いただろうか、雷も鳴り始める。間もなく一の腰だろうと思われるあたりから引き返す人が続出。我々も右にならえで引き返すことにする。あられのような雪が顔を打ち痛い。周りはホワイトアウトとなり、滑ると三半規管がおかしくなるのかすぐに転ぶ。斜面と空間のくべつがつかない。植田さんが何か叫んでいた。どうも、転んだ瞬間に雪崩が起きたとかんちがいしたらしい。それほど何が何だかわからない状態だった。板を横に滑らせながらキャタピラのつけた道まで下ってホットする。

  結局この日は、テント周りを整備したりしが、後は風呂に入ったり酒を飲んだりで1日中ゴロゴロしていた。テントの中では、河井継之助の話で盛り上がったか?「80里 腰抜け武士の 越す峠」の辞世の句が話題になった。

 天気はなかなか回復しそうになく、雷を聞く。トイレに行くのが面倒でしょうがなかったが、仕方がない。

 5月10日

 今日は、テントをたたみ雷鳥荘へ移動する。荷物を預けて一の腰を目指す。「一の腰 腰抜けスキーヤーの 越す峠」か?

                    一の越目指して元気いっぱいの植田さん。

  

    「雪山が呼んでいる」といった感じだが、自分は足が痛くてやる気がしない。写真撮影でごまかす。

 

                     御山谷へ  早々にスタートは植田さん。

  

               続いてテレマーカーの妹尾さんも。 左上は、竜王岳。

 

                         ご苦労さまでした。

 

 これで最低限の課題はクリアーしたことになるかな?竜王の方から滑っておけば良かったが・・・と後で思ったが、まあいいか。帰りは、またまた、雷鳥沢まで滑り込み、原始的なリフトで帰る。ボリューム感たっぷりの立山スキーでした。

                         さよなら立山・雷鳥荘。

  

                            雪の大谷

 

                             弥陀ヶ原

 

 又来る日には 笑っておくれ。

                                                 春の山へ 完  (2014/05)   

 

 

 

 

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春の山へ(その4) 朝日岳(谷川連峰)

2014年05月15日 | 200名山・300名山

 5月4日(日)

 早起きして朝食を摂っていたら1台、2台と車が到着。少し慌ただしくなる。軽トラでやって来た「軽トラ野郎」(自分のかぶっている帽子にそう書いてあった)が、一番早く登り始めた。自分は、3番目にスタート。時計は5時を指していた。土合登山口の橋を渡ると急な昇りが始まるのだが、その前に用を足す。

                   すぐに陽が差して明るくなる

  

 準備OK、快調にスタート。急な昇りが続くのだが、イワウチワやシャクナゲのピンクがみずみずしく目に入る。東を見ると、木の間から谷川岳が見える。しばらくは朝焼けも見えていた。急がず、ペースを変えずに登っていると、2番目に出発した男性に追いつく。どうも、ここで朝食らし。その内、雪が現れ始めて幾分視界も広がる。先の方に、今朝1番にスタートした「トラック野郎」の姿が見える。後ろから、数名の登山者が登ってくる。雪面が続きそうなのでアイゼンをつけることにした。

                          イワウチワ

  

                        シャクナゲ

 

                       白毛門とテント

  

 登山口から、松の木沢の頭まで登り一息つく。雪の登山道脇にテントが一張り張ってあった。写真を撮るため昨日(?)からきてチャンスを待っているらしいが、この時点では、テントの中で寝ていた。昨年は、アイゼンなしだったので白毛門を見上げたときビビったものだが、今年はピッケルも持参しているので楽しい登山になりそう。

                       白毛門頂上 (8時30分頃?)

 

 白毛門頂上で、「トラック野郎」が休んでいた。さらに、後からきた若者と3名とであれこれ山の話をするが私をのぞいた2名は、このあたりのことをよく知っている。どうも、地元の方らしい。

 ここからが大変だと、「トラック野郎」に脅かされる。そろそろ足のマメが気になり始めていて少し動揺する。しかし、天気は良いし、このチャンスを逃したら又登りに来なくてはならないので頑張ることにする。とりあえず目指すは、笠ヶ岳だ。朝日岳は遙か奥の方でここからは見えないそうです。

                      どちらを向いても雪、雪、雪。

 

                  笠ヶ岳を目指して。登り下りが続きます。

 

 笠ヶ岳の頂上で一休みして、ついに朝日岳頂上に立つ」。10時40分でした。脅かされたほどではなかったがこれで一安心です。

 

                         来た道を振り返って

 

 トラック野郎は、さらに向こうまで行きました。その向こうから縦走者たちがやって来ます。

 

            大きな荷物で大変です。あっという間にやってきました。

 

  白毛門まで帰る(13時10分)と、反対方向からの縦走者に出合います。彼らは、途中の避難小屋などで泊まる計画のようです。

 

 谷川連峰の縦走は、馬蹄形の形をしているようで谷川岳から白毛門までを1~2泊でやるそうです。早い人は1日で済ますと聞きました。

            前後して歩いた男性。白毛門にて。お世話になりました。

 

 白毛門からは、一気の下りが始まる。松の木沢の頭までが急な下りになる。雪は緩んでいて不安はなかった。途中、雪解け水をペットボトルに集めて飲む。溝になったような登山道を流れる水なので、よく見ると泥が混じっている。PM2,5もいっぱい含まれていることだろうが・・・。

  かなり下ったあたりでちょっとしたアクシデント。何かの拍子でころんだのだが、ピッケルの石づち部分が脇腹に突き刺さる。服の上からだったことと、腹部の脇でへその横あたりで不幸中の幸い。脂肪の部分に突き刺さったらしい。抜き取るとき、幾分手応えがあったのでどうしたものかと思ったがとにかく下山を急ぐことにした。かなりへたばって、15時20分駐車場着。

 車に帰り、ピッケルが刺さった箇所を見たら、少し血が出ていたので足のマメ用に買ったカットバンの大型のような奴を張っておくことにした。それよりも驚いたのは、足のマメ。治りかけていたマメがさらに拡大して、中から赤ヨウカンのような傷口が見える。長さ10㎝、巾2㎝ぐらい。これもとりあえず特大のカットバンでおおう。

                              土合登山口 5時

                              朝日岳頂上 10時40分

                              下山      13時20分

           土合登山口の桜。これもオオヤマ桜か?赤色の強い桜です。

 

 時間的に余裕もあるので、今年登る予定の山の下調べに出かける。それは、浅草岳と蒲生岳だ。浅草岳は、以前登った守門岳に近いが、あのときは道路事情もあり登のを断念した山。只見線とほぼ並行して走る国道252号剛をおおしらかわで別れ、ニュウ浅草岳温泉を目指して進めばいい。途中の景色に見覚えがあった。今は、道路も翌整備されているが、以前来たときは崩落のためだろうか、通行止めの標示があった。ニュウ浅草岳温泉を右手に見てなおも進むと道路に雪が出てきて先には進めなくなる。除雪が遅れているらしい。この山は、新潟県と福島県との県境に位置していて、どちらからも登山道があるのだが新潟県からの方が時間的には早いようだ

 続いて、蒲生岳の様子を見に60里越えで只見町に入る。蒲生岳は、会津のマッターホルンとよばれている。田子倉ダムを見ながら只見町に入ると間もなく、特徴のある山が見えて来て一目でそれとわかる。

                                                蒲生岳 

     

   300名山ではないが、会津朝日岳の登山道が数年前から崩落のため登山禁止となっているのでこの山を300名山に入れることにした。数あわせだけれども、会津朝日岳が登れるようになったらまた登りに行こう。福島県は、戊辰戦争でたたかれ、また津波や原発事故でも被害を被っている。それでもへこたれることもないのは賞賛に値する。

           6月に入ると山開きだそうです。その頃又訪れることになる。 

 

 新潟から会津へ越すこの道には、戊辰戦争の折長岡藩の兵士たちが河井継之助と共に越した峠がある。只見町の河井継之助記念館にも寄りたかったがこの継ぎの機会に回すことにした。

                      「80里 腰抜け武士の越す峠」 

                                                継之助辞世の句です。

 下見が終わったので、

引き返すことにした。今夜の宿は、道の駅「ゆのたに・深雪の里」です。夕刻より雨が降る。

   

 

 

                                   これで、昨年から持ち越していた課題がクリヤー出来た。 

 

                                                                   続く  

 

 

 

 

 

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春の山へ(その3) 尾瀬から谷川朝日岳へ

2014年05月13日 | Weblog

 5月3日(土)

昨夜は戸倉の駐車場前で車中泊。とにかく疲れ果てていたのでよく眠った。朝起きたら、タクシーに取り囲まれていた。今日は土曜日なので尾瀬への客も多いらしい。脱出できるように車の後ろが開けてあったので逃げることが出来た。 今日は、移動日でゆっくりする。近くの温泉へ行って骨休みだが時間が早い。足のまめを見たら巨大な水ぶくれが出来ていた。ハサミで切り裂き水を抜いてカットバンを貼りとりあえず、かの有名な片品村の天王桜(大山桜)を見に行く。昨年、始めて出会ってから心に強く焼き付いていた桜だ。

                          土曜日で天気も良いから人も多い。

  

                                  迫力満点

  

                       数百年の風雪に耐えた桜とは思えません。

 

                           これは水仙です

 

 この後、近くの「花咲の湯」に入る。足のまめが気になりシャワーだけで済ます。ソバなど食べてきれいな庭を鑑賞してでる。天気は良くなっている。とりあえず谷川連峰登山口の土合まで行くことにする。

  土合の登山口駐車場につく。昨年は人の姿はなかったが、今回は車も多くて酒盛りも始まっていた。登山のことを聞いてみたら、自分たちは山登りではなくて酒を飲みに来ただけだといわれた。ここの駐車場は、谷川連峰の一部が見えるし、桜も咲いている。花見を兼ねた宴会には絶好の場所らしい。朝日岳の情報を得るため、登山センターへ行く。話では、往復8時間は掛かるだろうといわれた。

 明日は早めにおきなければならない。

                                                                                                        続く 

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春の山へ(その2)  尾瀬景鶴山スキー登山

2014年05月13日 | Weblog

 5月2日(金)

 早朝、鳩待峠に向かう。駐車場は満杯に近かったが何とか確保出来た。薄暗いのは、朝早いのと天気がパッとしないからだ。スキーヤーたちがどうしようかと迷っていた。隣に停めてある車の男性は至仏山へむかうそうだが、私が景鶴山へ行くというと驚いたような顔をしていた。もう若くはないのだから驚かれるのはしょうがない。山の鼻への入り口で板を着ける。もう一人、幾分年配の方がおられたので話すと自分も景鶴山へ行くとのこと。昨年は、ヨッピ橋経由のルートをとったら時間が掛かってダメでしたとのこと。

 ガスがかっていたが滑るには視界は充分。6時スタート。ザラメ加減の斜面に飛び込む。鳩待峠から山の鼻へは、沢の右側に沿って下るのだが、沢の上部は雪で被われていてどこが沢やらよくわからず、とにかくトレースに沿って滑っていたら沢の左側に出ていた。右手に川を見ながらなおも下ると、1カ所スノーブリッジがあり無事右岸にわたることが出来た。このスノーブリッジも間もなくつぶれてしまいそうで、そうすれば、左岸に下りて来た人は大変なことになりそうです。

 何とか山の鼻まで下り売店でポカリを1本買う。7時に、猫又川を目指してシール歩行に入る。尾瀬ヶ原の雪もだいぶ柔らかくなり始めていたが、早朝なので濡れることはない。ルートは、猫又川に沿って登り、途中から右又に入ることになるのだが、雪の状態によってはさらに奥から回り込まなければいけない。トレースがあるので忠実にたどることにする。猫又川の水量は多く、右岸にわたれそうな場所はさっぱりみあたらない。

 結局、トレースは左又に入り、川の埋まっている場所で右手の沢(尾根)にわたっていた。この沢は、上部ではワル沢と呼ばれている。ひとがんばりで尾根にあがりしばらく進むと右手下に猫又川右又の沢が見下ろせる。

 樹林帯の中なので景鶴山はよくみえないが、ここらあたりで自分なりの判断をいれればよかったのだが、いよいよはっきりしてきたトレースを追っていたら先行者が見えて来た。少し安心したのもつかの間、先行者が引き返し始めた。どうも道を間違えたようだ。とりあえず外田代に滑り込み、カッパ山と景鶴山との間あたりまで進もうと考えていたら、またまたトレースが現れたのでその跡を追うことにした。この判断もよくなくて、結局、苦労して登ったのはカッパ山の頂上近くでした。そこからは、景鶴山もよく見えていたので後は勘に任せて滑り下りってから登り返すとやっと目指す景鶴山の基部に出ることが出来た。

          左手の雪渓から取り付く。右はヨッピ沢へ落ちる。

  

 スキーをおいてとにもかくにもがむしゃらに登り始める。岩と木をホールドにして手前の岩峰を回り込んだあたりで反対側からから来た男性に出会う。スキーを担いでいてこれから平ヶ岳へ向かうとのこと。

                   そして、ついに頂上です。

 

         ヨッピ橋方向からのトレース。右下がヨッピ沢。

 

           猫又方向へは、道も何もあったものではないですよ。

 

 

 時計は、12時30分。幾分空模様も良くなってきた。とにかく登れた。 眼下に、尾瀬ヶ原、左右に燧ヶ岳と至仏山。ヨッピ沢への下りが素晴らしい斜面に見える。

                                  景鶴沢と尾瀬ヶ原

 

                 スキー板が待っています。

  

  景鶴沢は滑るにはもってこいの斜度でしたが、昨年池とうに落ちた経緯もあり素直に来た道を引き返すことにする。湿原まで滑りトレースをさがしながら何とか猫又川右又とワル沢の間にある尾根に登り返す。ここでスキーをつけてワル沢側の斜面通しに一気に下る。猫又沢分岐まで戻りホット一息。この頃からどっと疲れが出、足に出来たらしいまめが痛む。シールを着けてしばらく進んだが板が妙に重く進むのがきついのでシールは外して「引っ張り」に替えてツボ足で歩く。ゆっくりだがこの方が楽でした。

  途中、猫又川の水を飲んだりしながら山の鼻に帰り着く。午後6時でした。

 

    皆さん夕餉の支度に忙しそうでしたが、私はこれから2時間の登りが待っています。

 

 板を引っ張りながら、暗くなった道をヘッドランプの明かりをたよりに歩く。途中、道を失いそうになりながら何とか鳩待ち峠駐車場着。8時でした。

 戸倉まで引き返す途中、雪崩が発生したらしく道路だ雪でふさがれていました。「まじか~」とおもいました。また、鳩待峠まで引き返すことになるのかと一瞬思う。しかし、よく見ると谷側に車の轍があり、乗り越えることが出来ました。それにしても、運が悪ければおだぶつではないか。道路管理が不十分だな。想定外では済まされない。  

                                                          続き 

 

  

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春の山へ(その1)  移動日の旅

2014年05月12日 | Weblog

 4月 30日(水)、いよいよ出かけることにする。午後松江を発ち夕刻敦賀から高速の北陸道に乗るつもりが間違って一般道(国道8号線)にはいってしまう。急ぐこともないのでそのまま進むことにした。暗くなったので道の駅「河野」で車泊。

 5月1日(木)。天気はパッとしない。今日は海岸線を進むことにして、とりあえず越前岬を目指す。初めの内は、越前ガニの宣伝が目に付く。シーズンはカニツアーなどでにぎわうらしい。そのして、宣伝文句もカニから水仙にかわった。

                        北前船の船主の家

          

                          北前船の模型  

       

 越前岬の近くで水仙の里公園というのがあり行ってみる。水仙は、海岸線の山手の崖に自生しているが、もうシーズンは終わっていたので人影はない。公園は、日本海が見渡せる高台にあった。

                        岬の灯台と資料館(?)

        

 越前岬は、歌などで有名だがあちこちの岬を見ている者にとってはあまりパッとしない。灯台もそう大きくはない。ただ、水仙の咲く頃は、きっと壮観だろうとおもわれる。

                              水上勉碑 「負籠の細道」

   

              碑には黄色い水仙とあるが、この水仙は後からうえたものらしい。

        

         国道の途中におもしろいものがありました。  伍代夏子 川中美幸 金沢明子の写真と歌。

      

                           伍代夏子が一番きれいなようでしたので・・・。

               

 そして、さらに進むと東尋坊に着きます。

                            巨大な柱状節理の集まった断崖

                

                      ちょっと俗化していてるのはしょうがないか。観光客も多い。

                

                                 人が小さく見えますが・・・

                

 そんなことで1日中観光をしながら目的地尾瀬の戸倉に到着。

                

  左手の建物は、尾瀬ぶらり館。温泉もあります。正面の右手が第一駐車場で1日1,000円です。この日管理室は無人でしたが、車が数台駐車していました。自分は、駐車場には入らず、左手の空き地に車を停めます。明日は早いから、この方が良い。テンが出迎えてくれました。そういえば、昨年もチョロチョロしていたのを思い出す。

                                 テンが見えます。

                

 あすはいよいよ景鶴山。頑張らなくてはいけないぞ。

                                                            続く  

 

               

 

 

 

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