一度は登ってみたいと思っていた大山南壁の奥にある2の沢。数年前に取り付きまで行ったことがあるので大体のことはイメージできていました。今年は、雪も多いのでチャンスとばかりに出かける。
8時に桝水スキー場をスタート。まだリフトは動いていないのでスキー板にシールを貼って歩く。リフトに乗ればすぐの距離も歩くのは大変です。大汗をかいてやっと横手道まで登る。ここから雪道を2の沢までシールで歩くのだがこれがきつい。スノーシュウや輪カンの跡、それにスキーの跡もあるのでその上をなぞるように歩く。こうすると幾分楽に歩けます。横手道が道路と交わる辺りが間の沢の末端で、さらに行くと1の沢。道路は全く雪の下で間もなく2の沢入り口に到着。天気は上々だが少し暑い。
ここから、いよいよ沢に入る。スノーシュやスキーの跡が残っているのは最近誰かがやって来た証拠だがどこに向かったのだろうか。スキーは3の沢の奥辺りから滑ってきたようだった。
沢は開けて、南壁のほぼ全景が見えてくる。写真左から弥山、剣が峰、天狗ヶ峰そして槍尾根と続きます。。
目指す2の沢の全容が現れました。この沢だけは頂上尾根まで雪が続いています。最後の堰堤はほぼ雪の下だが中央突破はできそうもないので今回も右手から回り込む。
堰堤を回り込んで抜けると思いの外広々とした台地に立つことになる。良い感じの場所です。いつか、誰かがこの場所に愛犬の亡骸を埋めたと聞いたことがある。何だか分かるような気のする場所です。大山に残された最後の聖域かもしれない。
桝水からここまで約4時間掛かりました。
陽も高くなって落石が始まる 振り返れば鍵掛峠も笛吹山も見えます
デブリと落石で沢はグサグサ。デブリの上の雪はなぜか柔らかくて膝辺りまで埋まる。だいぶばててきたのでここであきめて引き返すことにした。今回はショートスキー持参なのでここから滑り降りました。途中、板が雪の裂け目にはまり転倒。一本背負いで投げら飛ばされた気分です。それでもクルリと一回転して事なきを得ました。
頂上稜線の雪庇が見えています。もう2時間ほど頑張れば登れたのに残念。アイゼンの良く効きそうな時に再度挑戦です。
ブナ林の中を快調に滑り、あっという間もなく桝水スキー場に帰りました。ソバでも食べて帰ろうと食堂に入ったら、出雲の妹尾テレマーカーとばったり。
一緒に滑ろうと誘われ滑ることにしました。最近ワックスを塖りたくった板の調子も試して見たかったということもあり2の沢のことなど忘れて滑りました。スキー板は、やはり良く滑らなくてはいけないということが分かりました。
それにしても、中途半端な一日でした。