山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

2010年 200名山(300)四国編(その2) 瓶ヶ森、伊予富士、笹ヶ森、東赤石山

2010年05月19日 | 200名山・300名山

             緑 緑 緑 緑の中の 深呼吸

 5月15日、3本杭を登った後来た道を引き返し、愛媛県に向かう。瓶ヶ森や伊予富士、それに笹ヶ森などは石鎚山系に属し尾根沿いには立派な登山道が伸びている。  国道194号線の寒風山トンネルは、寒風山に掘られたトンルだが地図をよく見ると2つのトンネルがあり、長い方が新寒風山トンネル。はじめこのことが分からず登山口を探すのに手間取った。旧寒風山トンルなら出口を右に行き、新トンネルは左に行くことになる。自分は新トンネルを抜けたがどちらが早いのかよく分からない。とにかく、狭い道を対向車に気を遣いながら進む。旧寒風山トンネルの出口にちょっとした広場があり駐車場となっている。ここが寒風山の登山口。

 断崖絶壁に延びる道。愛媛県から高知県へと続く。

 

 瓶ヶ森への登山道は、右手の道路を行くのだが、よくもこんな道をつけたものだと感心する。眺望が素晴らしいので観光客も多い。カメラマンもあちこちに。今年は、アケボノツツジと季節外れの樹氷の取り合わせが珍しいとのこと。  瓶ヶ森登山口の途中に伊予富士の登山口があるが、とりあえず瓶ヶ森の駐車場まで行き、今夜のねぐらを決める。駐車場からすぐによく整備された登山道が笹の原の中に延びている。5時前だったが登ることにする。男山へはすぐに着いた。

 男山から見る女山。

   

 女山が頂上となっているので稜線沿いに行く。この辺りの山々は、吉野川の源流となるらしい。まもなく女山山頂。

 

 尾根沿いの眺望は抜群。特に石鎚山の姿が目立つ。笹原を巻いて駐車場に帰る。この間約1時間ほど。

 

 遙かに石鎚山を望む。

  

 夕暮れの石鎚山を見ながら一杯。夜は満点の星。久しぶりに天の川を見る。     

 翌16日(日)、昨日来た道を引き返しまずは伊予富士に登る。瓶ヶ森から縦走できるのだが、この縦走路沿いに車道が走っている。道路脇に車を停めて登る。

 

 下の道路脇に車を停めました。

 

 縦走路に出る。

 

 伊予富士山頂。これでも1756mもあります。

 

  35分ほどで頂上に。7時10分に車に帰る。

  8時40分、笹が森登山口をスタート。9時50分丸山荘着。山頂に立ったのが10時40分。1859mの山頂から、石鎚山へと続く山脈を望む。今日もいい天気だ。

     

 中央奥のギザギザした山は寒風山か?。そのずっと奥に瓶ヶ森。

   

 丸山荘が眼下に見えます。

   

 12時15分下山。この後、すぐに東赤石山へ行く予定だったが、だいぶくたびれたし時間的にも難しいようなので近くの温泉で汗を流しアサヒビール園へ行く。車で一人なのでビールを飲ませてもらえるか心配だったが関係なかった。中ジョッキを2杯飲む。あまり美味くなかった。絞りたてと、詰めたての違いだろう。絞りたては特定の見学グループにしか飲ませないらしい。ひと眠りして東赤石山途中にある道の駅に入る。「道の駅 マイントピア別子」という。温泉もあった。

 5月17日(月)、早めに起きて東赤石山へ向かう。6時30分瀬場登山口をスタート。本当は筏津登山口から登るつもりだったが行きすぎてしまったのだ。時間的には問題はない。むしろこちらの方が何かと都合がよかった。(駐車場やトイレ等で)

 登山口で頂上まで3時間とあったが、先に八巻山へ登ったため頂上は10時15分1707mの頂上へ。だいぶ時間が掛かった。

 八巻山山頂からの東赤石山。八巻山は岩尾根が続きます。

 

 東赤石山 1706m。ここも眺望抜群です。遙かに石鎚山が。

 

 八巻山から登山者の群れが。

 

 アケボノツツジ。

 

 

 登山道にアケボノツツジの花びらが散っていました。いい感じです。

 

 12時50分下山。これで四国の300名山は終わり。昨日泊まった道の駅に戻り温泉にはいる。ビールを飲んだり、テレビを見たりして夕方車に戻って休む。

 18日(火)はこんぴらさん詣で。奥の院からの琴平町の町並み。讃岐富士も見えます。こんぴらさんは大国主命を祀る神社です。この出雲の神様は全国区らしく、あちこちに祀られています。梅原猛さんではないけど、出雲は大和朝廷前に大きな力を持っていたように感じます。

 

 

 


2010年 200(300)名山四国編(その1) 篠山、三本杭

2010年05月19日 | 200名山・300名山

 雪も溶け、山々は若葉、青葉の季節。桜が終われば花はツツジ。四国からはアケボノツツジのたよりが届きます。

             若葉 若葉 若葉 若葉の中の 深呼吸

 

 今年の200名山は、まずは四国からとして出かける。四国の200名山は三嶺( この山は、100名山で剣山に登るついでに縦走した  )、東赤石山、笹ヶ峰の三座のみ。ついでに300名山も登っておこうととりあえず篠山へと向かう。14日(金)、7時10分松江を発つ。

 いつものことながら、登山口までが難儀です。やっと案内をみつけました。

 

 ここからも入れますが、もう少し先にきちんとした駐車場のある登山口があるとのこと。そちらへ向かう。

 

 やっと登山口に着きました。ここから頂上まで30分ほどです。

 

 古い石段を登ると社があり、その裏が頂上。

 

 南は伊予。

 

 北は土佐。

 

 山頂一帯は、アケボノツツジの群落があります。しかし、もう花の季節は終わっていました。残り花がチラホラ。篠山の特徴は、このアケボノツツジにあるようです。

           奥山に 暮れゆき咲いて  山躑躅

 

 16時40分、篠山(1065m)の頂上に立ち、夕暮れ迫る山路を次の目標三本杭に向かう。三本杭は、滑床渓谷の駐車場に登山口があるので、この渓谷を目指せばよい。19時40分、何とか明るいうちに到着。誰もいないが、近くに立派なホテル(森の国ホテル 0895-43-0331)がある。シーズンには賑わうようだ。

 翌15日(土)、朝起きたら、駐車場に車が一台止まっていた。早朝にやってきたらしいが、人の姿はすでにない。鹿が姿を現す。猿もいる。6時10分、スタート。まずは御祝山に登る。結構な登りが続くがここを登り切れば尾根道となるので頑張る。時折シャクナゲの花を見る。7時35分、御祝山998mに着く。

 

 ここから、シャクナゲの林が続く。

 

 藪椿もきれいでした。

 

 シャクナゲの道が続く。

 

花はちょうど今が盛り。そのうち、ツツジの林となり、最後はアセビの林で頂上に達する。ここのツツジはまだ花が来ていない?。アセビは鹿も食べないらしくはげ山の中で残されたように見える。

 頂上が見えてきました。

 

 頂上ははげています。鹿の食害によるようです。

 

 360度のパノラマだが、地図がないためどこがどこだかわからない。

 

 8時35分、1226mの頂上に。小休止の後下山に掛かるが、来た道を下りずに渓谷に通じる道を下る。あまり人が歩いた様子がなく途中何度も道を間違える。行きつ戻りつしながら何とか渓谷に降り立つ。ちょっと冷や汗ものだった。

 

白崖を経由するこのコースは危険なコースだと後で知った。滑床渓谷沿いに下山する。11時20分。

 滑床渓谷、雪輪の滝。

 

 森の国ホテル。上高地の帝国ホテルを小さくしたような洒落た建物です。レストランでコーヒーを飲む。ちなみに、プレミアムルームは一泊2万円ちょっとです。(金がないわけではないが、こんな宿では目が合わないだろう。) 

  

 三本杭は、高知県に属し、四万十川水系の源流的な山。近くに清流中の清流、黒尊川もあります。

 

 


春の立山 山とスキー(その2)

2010年05月12日 | Weblog

 5月5日。

 いよいよ今日が最終日。まだまだ登り滑る所はたくさんあるが、欲は禁物。剣一周は以前からの目的だが今年は様子見となった。 天気は、良くなっていく。山崎カールを目指して歩く。初日途中まで登ったが肝心な箇所は滑っていない。今日がチャンス。 

 左にある鉛筆のような岩塔が目印。初日はガスで見えなくなっていた。一の越から雄山に登り頂上から滑る場合と、カールを直接登る場合がある。その時の状況による。直接登るには、鉛筆岩辺りの高度から右の稜線に上がるのがいい。

  

 なぜかメジロがあちこちでダウンしていた。ナミアムダブツ。

  

  

 右手は浄土山。

 

 雄山神社が見えて来ました。ここから雄山神社まで徒歩で登れば20分くらいか?自分は、右から2つ目の大きな岩から滑る。

 

 シールとクトーでここまで楽にこれた。アイゼンで引っ張りも良かったかもしれない。

 

 向かいは富士ノ折立。貸し切りのようでいい気分です。

 

  あっけなくテント場に着く。連休も終わり、誰も帰ってしまった。

 

 私の食事場所。雪も溶けてしまった。

 

 この日はテントをたたみ、みくりが池ヒュッテに泊まる。生の温泉に山小屋では珍しいほどの夕食に感心する。

 翌6日、朝一番(8時30分)のバスに乗り室堂を去る。立山駅から一路松江へ。ラッシュも終わり夕刻に無事帰松。

 


春の立山 山とスキー(その1)

2010年05月09日 | Weblog

  春、残雪の立山。春スキーのメッカでもあります。天気予報やら交通状態それに体調などと相談して、いよいよ出かけました。 ところが・・・。

 4月28日、夕刻に立山駅駐車場着。 ゴールデンウイークはすでにスタートしていますが天候の加減か意外に静か。どうも山は荒れ模様のようです。 翌、29日も天気はよくありません。仕方なく近くの観光巡り。亀谷温泉につかり立山博物館を見学する。立山曼荼羅をはじめ立山信仰などの歴史を学ぶ。

 4月30日。行列のできた切符売り場に並ぶ。今日の予定は雷鳥沢にテントを張る程度なので少しゆっくりと行動する。ただ、室堂から雷鳥沢までスキーで一気にと思っていたけど室堂はガスの中。視界悪く風も強い。時々小雪が舞う。テント場まで行くのに意外に時間を食った。

 

 

  しかし、テント場はなかなかのものです。管理事務所のお兄さんもいたってのんびり。水も水洗トイレも無料。近くには温泉も。ここでスコップを借りてテント設営をし、午後は温泉に浴しカレーを食べる。これが夕食となってしまった。テントに帰り、ピーナツをかじり、スルメをしゃぶりながらウイスキーをチビリチビリ。携帯ラジオを聞きながら明日を待つ。

 5月1日、今日も天気はぱっとしないのでテント周りを整理していたら太陽が顔を出す。雄山が青空をバックにくっきりと見える。山崎カールには人の姿が。

 テント場から見る雄山と大汝山それに富士ノ折立。中央が山崎カール。

 

 真砂岳と富士ノ折立(右)。

 

 奥大日岳。 手前の小屋はロッジ立山連峰。位置的に一般客は少ないのでは?

 

 テント場より一の越へ。キャタピラが通っていて道ははっきりしていた。右手方向が浄土山。その下に一の越を目指す人の列が。

 

 山崎カール途中から雷鳥沢のテント場が見えますが・・・。奥は奥大日岳。

  

 急遽スキーの準備をする。時間に制限のある人たちは少々の悪天でも出かけているようだ。 真っ白な雪の斜面をひたすら登る。目指すは山崎カール。できれば雄山頂上から滑れたらと思いつつシールを滑らす。板にはシールとクトーを装着しているので安心して歩ける。 かなり登った辺りでまたガスにおおわれ、特に稜線辺りは視界ゼロの様子。はじめての場所なので無理をせす途中から滑ることにした。ボリュム感たっぷりの斜面はやはりアルプスならではのものだ。様々なルートが思いのままに取れるのはいいが、 あっという間にテント場に着く。

 いつの間にかテントが増えていた。

 

 左手に雷鳥沢ヒュッテ。温泉通いにいいです。手前にロープ式のリフト。

 

 テント場から温泉に向かう人。

 

  もう一本滑る元気はないので温泉へ直行。近くでロープのみのリフトがあって怠け者(?)はここでスキーを楽しんでいる。一回200円也。ただし、5回券ごとにしか買えないが、6回券を1,000円にしてくれた。この日、御山谷で雪崩があり1名死亡、1名が重傷とのこと。早月尾根でも1名死亡。

 5月2日。天気は良くなった。気合いを入れて奥大日岳のスキー登山とする。朝早いと斜面がカリカリなので登りにはアイゼンを使用し、板は担ぐことにする。シールにクトーもいいがこの方がよっぽど能率がいい。先行していたシール使用のスキーヤーたちにすぐに追いつく。彼らは、斜面のトラバースになれないらしくトロトロしている。

  

  室堂乗越。遙かに剣が。

  

 雷鳥沢から奥大日までは意外に近い。360度の景観。剣岳もよく見える。下の写真奥は大日岳。

 

帰りはスキーだが登りもありあまりおもしろくない。室堂ノッコシ辺りで立山川へ滑り込りこもうとしているパーティーを見つける。

 

 まずボーダーが飛び込む。あっという間に見えなくなった。

 

話によると、馬場島まで雪の切れはなくチャンスだそうな。それではと、自分もドロップイン。出だしは結構急だが雪質もよく滑る危険は感じない。ただし、雪崩のことはわからないが・・・。

 

 途中、馬場島からシールで登ってきた男性に出会う。大変なアルバイトだろう。

 

 一ヶ所スキーを脱いだ。

 

 1時間ちょっとで馬場島へ。

 

 馬場島荘は改装されていました。感じ良くなりました。

 

 1時間ちょっとで馬場島へ。途中であったおじさんが富山駅まで車に乗せてくれた。ありがたいことです。立山駅に帰り着き食料の調達をする。ついでに亀谷温泉へ。夜は我が車でゆっくり休む。

 5月3日、好天。ゴールデンウイークもいよいよ佳境を向かえたらしく4時過ぎから切符を求める人の行列が。少し遅れ目の切符を買ってふたたび室堂へ。今日は立山の縦走をすることに。8時30分立山駅スタート。

 一の越からオートルートを見て。

 

 雄山頂上を目指す。

 

 大汝辺りから雄山を振り返る。右斜面が山崎カール入り口。

 

 剣岳も見えて。

 

 内蔵助カール。若者が滑っては登り返していた。

 

 真砂岳から雷鳥沢のテント場までいい斜面が続く。今日はこれ一本。

 

ついでに山崎カールをのぞいてみる。このカールは、雄山神社のすぐ下にあり立山の室堂側では一番長い斜面を持っている。途中岩なども現れていて迫力もある。雄山~大汝山~富士の折立と縦走し内蔵助カール上に降り立つ。このカールもスキーヤーたちにとっては気になるところ。やはり幾人かのチャレンジャーがいた。滑りたいのはやまやまだが今日はこのまま大走りの斜面を滑りテントに帰る。

 5月4日、御山谷。テント場から一の越まで1時間少々。先日雪崩の事故があったばかりだが今日はどうだろうか。

 様々な登り方(歩き方)があります。ボーダーはスノーシューが多いが、アイゼンを着けている人もいた。スキーヤーはシールが多いが、スノーシューやアイゼンもいた。

 

 

一の越には大勢の人がいる。雄山へ登る人、浄土山へ向かう人、東一の越からタンボ沢へ滑り込む人そして御山谷へと。ここに立つとオートルートに向かった時のことを思い出す。遙かに槍ヶ岳が姿を見せている。

 御山谷を望む。

 

 

 

 少し緩みだした斜面へ飛び込む。斜度はあまりないが谷筋の滑降なので周囲が気になるのはしょうがない。見上げると東一の越へ向かうパーティーが見える。デブリに注意しながら快調に滑ると黒部湖への屈曲点にさしかかる。この辺りからは斜度も落ちるので気分的には楽になる。しかし、ブロック雪崩が発生したのはここから下のこと。

 デブリの跡。鬼岳方面からブロック雪崩があるようだが、今回の雪崩遭難は黒部湖に近い辺りで発生したらしい。

 

 

 黒部湖が見えてくるとスキーも終わりに近い。

 ロッジくろよんで小休止。ここからダム駅までは近い。

 

 

途中、タンボ沢を滑ってきたパーティーに出会い情報交換。一の越から東一の越までのトラバースは、部分的に凍結していて怖かったそうだ。

 黒部平からタンボ沢方面。中央左が東一の越。右手が雄山。御山谷よりだいぶおもしろそうです。

 

 黒部ダム駅から黒部平までは順調に帰れたが、ここで何と1時間30分ほど待たされた。外国の観光客が多い。 何とか室堂まで帰り、室堂山荘横から雷鳥沢まで滑ってテント場へ帰る。 8時テント場発で、15時40分着。