大山正面登山道は、夏山登山道の開拓と共に登る人も少なくなっていった。登山者が少なくなると、道の整備もおろそかになるのか徐々に荒れ果てる。それを理由にか、登山禁止となったのはかなり前のことになる。その頃、正面登山道入り口には柵が設けられていた。
この措置は、正面登山道周辺の自然が回復するまで続けられた。何時の頃から、登山口の柵は撤去されて、噂で「正面登山道の登山解禁」を聞いた。しかし、「大山頂上へは夏道から」が常識となってこちらから登る人は今ではもうほとんどいないのが現状のようだ。
今日は、その桝水正面登山道を見てみようと大山に向かったのだが・・・。車を運転しながら、いつものことなのだけど計画の変更。コースを「大の沢から登り、正面に降りる」とした。理由は、大の沢は、積雪期に何度もスキー滑降をしているので夏場に一度歩いて見たかったから。
一の沢側から車を横手道に進め、すぐに大の沢着。横手道は、舗装こそされたいないが桝水のスキーゲレンデの上まではいけることを確認し大の沢まで引き返す。いよいよスタートだが勝手が違った。かなり以前、こから登ったことがあるので安易に考えていたのが間違え。今は大藪となってどこから取り付いて良いのかもわからない有様。ままよとばかりにつつ込んだものの期待していた道などきれいに消え失せて藪こぎに悩まされた。自然の力はすさまじいものだ。何年か前までは、砂防ダムのきわにきちんとした道があったのだが・・・。
積雪期とは全く違う
空しか見えない
藪こぎが好きな人もいるが、ごめんこうむりたいものだ。一つだけ良いとすれば、日が当たらないことか。日陰なので幾分涼しい。山登りなのか木登りなのかわからないような登攀が続き体力的にもバテバテとなった。
こんな堰堤(?)を幾つもこえる。登り始めて1時間30分くらい?
スキーで滑り下りる時は思わないが、一体幾つの堰堤があるのだろう。休み休みとにかく登る。カッコウがしきりに鳴いていた。「カッコウ」という鳴き声が、なぜか「アッホウ」に聞こえたりする。暑さに加えて虫が多い。休憩中に見てみると、ザックや帽子の上にぱらぱらとくっついている。時折、涼しい風が吹いて生き返るようだ。
13時15分、やっと抜け出る。昼食休憩とするためザックをおろしたら帽子がずたずたになっていた。(スタートは11時頃)
藪こぎの成果です。持ってくるのではなかった。
この帽子、かなり以前、小諸の藤村記念館の近くで買った。夏の帽子はこの手に限る。本当に涼しいですよ。
藪を抜け出ても、きつい登りは続く。今年の冬は、どのあたりを滑ろうかなどと考えながら進む。
ダイセンキスミレ ツガザク
イワカガミ ダイセンクワガタ
何とか登りました
崩壊のすごさが感じられます
結局この日は、頂上までは登らず適当なところから正面登山道へトラバースする。この辺りは、もうしばらくすれば擬宝珠の花が咲き乱れてちょっとした「花園」のようになる。多分、その頃は梅雨に入っているはずです。
ダイセンレンゲツツジ
これは何でしょう。登山道にありました。
その内、コイが2匹出て来る。 なかなかおもしろい趣向です。
大山正面登山道登り口より
結局、正面登山道を下ることにしたのだが、登山者の足跡などもあるところを見ると登る人は登っているらしい。ただ、こちらのコースは西向きだから、午後からは太陽が正面から照らしてくれる。 4時前に帰着。頂上まで登っていたらもう2時間は余計にかかっていたと思う。
途中、大きく成長した「ウド」を見かけた。あちこちの沢のウドもそろそろ時期になるだろうか。そういえば、サンカヨウも見頃を迎えているかもしれない。
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