23日は5時30分にスタートする。大体のテントはまだお休みのようだった。昨夜遅くまで話し声の聞こえたお隣さんもひっそりとしていた。テントの撤収にはあまり時間もかからない。東の方角木々の間にやけに赤いものが見えた。最初は何か看板の色かとも思ったが、なんと太陽です。こんなに赤い色の太陽は今まで見たこともない。それだけ空気が澄んでいるからだろうか?きょうもいい天気になりそうだ。
朝からザックは担ぐことになるが水と自販機のドリンクだけは詰め込んだ。腹の足しになるものは昨日の朝から何も入れていない。ただ、体は元気なので計画通り大山滝を目指す。
昔の道は川沿いにあったけど、今は新しく作り直されていて少し高いところを行くことになるが、間もなく川の音が聞こえる。眼下に見覚えのある橋が現れた。急な下りを橋の袂まで。この橋を渡るのも何十年ぶりだろうか。足下に透き通った清流が流れている。しばらくして大山滝に着く。この滝は、もともとは3段滝だが、いつの頃からか2段となり、その2段もだいぶなくなりつつある。水の流れによる浸食作用のなせる業だ。
ここでしばらく休む。間もなく2人連れの釣り師がやってきた。そう若くはないようだけど結構な恰好をしていた。こんなところで釣れるのだろうか?釣り師たちが先にスタートした。その後を追うようなかたちでこちらもスタートする。ただ、釣り師たちは途中から谷川のほうへそれる。間もなく大休口の看板が出てくる。これから大休峠(小屋)までひたすら登ることになる。道はしっかりしているから迷う心配はないが登りはきつい。この道は、古く江戸時代頃からあるようです。大山寺にお参りするためにつけられた道だといわれています。そういえば、途中に地蔵さんがあった。
何度休んだか忘れたが、何とか大休峠までたどり着く。途中、2度ほど山水を飲んだ。大休峠近くの水場も懐かしい思い出がある。峠の小屋で40分くらい休んだ。パラパラと登山者の姿が見えた。ここから川床までは下りとなる。最近では残雪期に来ているが、あれも4,5年前のことか?。
川床までの下りもきつかった。標識ごとにへたばって休む。荷物を担いでいるからへたばるのも早い。それでも瀬音がしてきて川床が見えてきた。ここからはアスファルト道路に出るから担ぐことから解放される。
ここまで来ればもう遭難の心配はない。舗装道路をザックを引っ張りながら歩く。途中何度かスキー場を横切ることになるが、今は雪がないので様子も違う。中の原の自販機でジュースを飲む。急に豪円山方面からガスが出始めた。天気は下り坂なのか?
さすが大山寺は人も多い。懐かしい横丁を抜けてメインストリートに出たが、途中理観院の宿坊は草ぼうぼうになっていたのには驚いた。後継者がいなくなったからだが、諸行無常といったところか。かって若かりし頃、この宿坊では何度もお世話になったものだ。
とにかく、無事駐車場着。13時30分ごろだった。
23日のコースと時間
5時40分 キャンプ場スタート ~ 6時30分 大山滝 ~ 7時15分 大休口 ~ 9時10分 大休峠(大休憩) ~ 11時30分
川床 ~ 13時30分 大山寺
今回は四国遍路を想定しての歩き訓練だったが、ボケてきているせいか忘れ物もいろいろあった。四国遍路では、街中を行くことが多いからお金さえあれば大体のものは何とかなる。一番の問題は、泊まる場所、つまりテントを張る場所だ。今、ネットでテント利用の歩き遍路を調べているところ。
スタートは、10月ごろになりそうだ。それまで体力づくりに精を出そう。
大山逆打ち 終わり