秋山郷から白砂山のある野反(のぞり)湖畔までのルートは、津南町へ出て千曲川沿いに進むことになるが、今まで気づかなかったルートがあった。それは、鳥甲山の狢平駐車場前の道が志賀高原に通じているのでこの道を行けば近道だということです。ただし、山の中の道なので途中買い物も出来そうにない。買い物や、洗濯の都合もあるのでやはり津南町へ出ることにした。
千曲川に沿った道路は、最近では志賀高原にある三百名山等を登った折りに利用しているので何だか懐かしい。あのときは、道沿いに菜の花が咲いていた。志賀高原の入り口にある道の駅「北信州やまのうち」でトイレ休憩。ここで思わぬ事態に遭遇する。志賀高原から草津への道路は、午後5時から翌朝8時までは通行止め。
今日中に野反湖畔に着き、明朝早めに山に登ろうと考えていたのに・・・。これでは、明日の白砂山登山は時間的に難しいかもしれない。
9月14日(日)
ゲートが開くのを待って野反湖に向かう。途中。志賀高原での景色は素晴らしかったが時間が無いので通り過ぎた。ここも何度か来た所だ。野反湖駐車場着が9時を過ぎていた。天気は素晴らしくて絶好の登山日和。迷いは捨てて急いで準備をし9時45分にスタート。明るい内に帰れればいいだろうとの判断です。荷物は最低限にして靴はトレラン用のものにした。走れる所は走ろうといく考え。
野反(のぞり)湖畔駐車場 奥の方にキャンプ場
この山は、一言でいえば「優しい山」。島根県の山では、吾妻山か三瓶山に似ているといえるかもしれないが、往復に要する時間は約七時間。10時にスタートすれば、5時には帰れそうだが・・・。
平成4年に、皇太子様が登っておられる関係からか道は良く整備されている。あまり良い道が続くのでついうっかりそちらに進んでいたら、取水口に行き着き行き止まり。引き返す。
地蔵峠 近くに地蔵さんがありました。しかし、秋山郷への山道があるとは驚きです。
気を取り直し尾根筋まで登り、ここから少し走る。ゆっくりだが歩くよりは遙かに早い。ポツポツ下山者に出会うが、彼らは早朝多分5時頃にスタートしたのだろう。 くたびれた頃、堂岩山に着く。年配のご夫婦が汗を拭きながら休んでおられた。「今から登られますか」と怪訝な顔をしながら聞かれた。眺望は一気に広がり、目の前には白砂山が。登山者の姿があちこちに見える。何とか時間内に登れそうで安心する。今日は、この度の山で一番の天気に恵まれたようです。「猟師の頭」で一息つく。頂上は目前。
堂岩山から白砂山 もう一息。中央左手のピークが猟師の頭。
「猟師の頭」より 12:15分。頂上はすぐそこだが・・・。
この辺りから、頻繁に下山者とすれ違う。その内の一人が、「ここからが今までで一番きつい。これからが本番だ」などとにくたらしいことを言って脅かす。どういうつもりだろう?がんばれとでもいえばいいのになあ。
13時02分、ついに着きました。白砂山頂上です。
遅くとも2時までには着きたかったので余裕ができた。帰りは空荷同然で早い。先行者を追い越しながらサッサと下る。今日ば軽快な登山でした。これで、三百名山の299座が終わりました。
(登山口9:50~猟師の頭12:15~頂上13:02~下山16:10)
野反(のぞり)湖全景。ニッコウキスゲの咲く頃はさぞ見応えのある風景となることでしょう。
時間的に志賀高原を越えられそうにないのでここで車中泊とする。広くてきれいな駐車場です。近くにお店やトイレもあり良く整備されている。
夕刻、明日の登山者だろうか車がポツポツやってくる。夕暮れ時、下山者があった。途中で追い越した男性2名組だ。きつそうに歩いていたからこんなに時間が掛かったのだろう。それに、荷物が重そうだった。何を担いで居たのかしらないが・・・。
明日は敬老の日。ラジオが特集を組んでいた。
9月15日(月)
朝早くから次々と車が到着。私の左隣は年配の男性。右隣にはこれもお年頃の女性。どちらもとうに敬老の範囲内に入っておられると見た。元気で何よりです。しかし、今日は天気はあまり良くない。
草津を抜け、志賀高原に入る。道路閉鎖は解除されていて沢山の車が行き来している。道の駅「北信州やまのうち」で休憩。11時より、20食限定の「ほくち蕎麦」が食べられるそうなのでしばらく待つことにする。
ほくち蕎麦とは、「山ごぼう」という植物の葉っぱから繊維をとりだして小麦粉の代わりに使って打った蕎麦のこと。信州辺りの各地で食べることが出来るが、やはりソバ粉とか打ち方とか、あるいはゆがき方等によって味も違う。タレも大事。ここの蕎麦は、今までで一番美味しかった。腰があり、なめらか。よく冷えた水で洗いもしっかりとしてある。良いか悪いかは、口に入れた瞬間すぐにわかる。
北志賀高原一帯では、このような蕎麦を提供しているらしい。ここの蕎麦は「須賀川そば」とよばれている。故郷の出雲蕎麦もいいけどここの蕎麦は特に良かった。さすが「20食限定」の蕎麦だと感心した。
9月16日(火)、昼過ぎ松江に帰る。