山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

大山 槍尾根無名沢を滑る

2012年04月10日 | 大山を滑る

 そろそろ名山歩きをスタートさせないといけない。この時期でないと登れないという北陸の3山が待っている。ゴールデンウィークまでには終わらせたいので、今期に大山を滑るのは今日で終わりになるかもしれない。

  奥大山スキー場から見るターゲット。槍尾根からキリン峠にかけての沢。キリン沢と呼びたいが、キリン沢はこの裏側の沢で、地獄谷まで続いている。新キリン沢とでも呼ぼうか。ここ20年~30年(?)くらいの間に沢を形成している。

 

 ちょっと寄り道をして鍵掛峠まで行ってみる。3の沢までは車は行けない。

 

  準備に入る。ボーダーの若者が2名、聞くと振り子沢へ向かうとのこと。島根ナンバーだった。

 

 若い人は元気です。間もなく鳥越峠の方に消えていく。

 

 自分はとりあえずキリン峠を目指して尾根を登る。烏ヶ山が手に取るようだ。

 

 新キリン沢の斜面が見えて来ました。雪はたっぷりとありそうです。

 

 キリン峠より槍尾根。キリン沢(写真右手)は、下部がロート状に狭まり雪のない時期は滝になっています。春にゼンマイが採れる。

 

 目的地に到着。写真は、3の沢とその向こうに2の沢。道標にキリンとあるが、ここからキリン峠までがキリン尾根という意味だろうか?。古い大山の地図があれば分かるかも・・・。

 

 槍尾根から3の沢をのぞくとスキーヤーが。どこから歩いて来たのかな。ご苦労な事です。

 

 3の沢上部。雪はまだつながっていますよ。

 

 3の沢下部。

 

 3の沢に入るのもおもしろそうだったが今日は最初の目標通り新キリン沢を滑る。

 

  中国オートルートで、蒜山から縦走してきたことが思い出される。丁度この頃だったように記憶しているが定かではない。

 

 この沢の出だしは特に急斜面。今回改めてそう思った。今まで滑った中で最も急な感じがする。斜滑降気味に滑り、ターンに入ったら板が回らず転ぶ。何だかよく分からないまましばらく流された。周りの雪もずれ落ちてきて一瞬ヒヤリとした。ねっとりとした雪に押し流され徐々に早くなる。ストックで止まろうとするがうまくいかずそのまま10mほどずれ落ちて止まる。このまま加速が着いていたら大変やばかったかもしれない。板状雪崩れを誘発して流されたようです。おかげで急な斜面は滑らずに通過できました。アハハ・・・

 流されてからは調子よく滑れましたが雪質は悪い。特に、樹林帯の中の雪は重くておもしろくない。スキーの爽快さを味わうことなど出来なかった。これなら、自転車こぎの方が断然いい。

                         上部を振り返って。

 最近、温かい日が続いているのでうまくザラメ雪にはなっていない。ザラメになるには、寒と暖の適当な繰り返しがないといけないらしい。しかし、今年は雪も多いからこれからに期待できそうです。

 

 

 

 


大山縦走と振り子沢・剣沢スキー滑降 4月2日(月)

2012年04月02日 | 大山を滑る

 今日も天気予報を信じて山へ。 1年ぶりの縦走と振り子沢・剣沢のスキー。穏やかな天気の中の登山。

 

         最近又積雪があったようです。意外に多い雪に驚く。            大山北壁。しっかりと雪があります。

                          

   7合沢にシュプールが。今年はまだ7合沢や8合沢を滑っていないので心騒ぐが縦走に徹する。

 

 これは6合の小屋あたりから。縦走路の様子はどうだろう。久しぶりなので少々不安。

 

 8合沢。ここにもシュプールがありました。但し、今日のものではない。元谷が眼下に見えて引き込まれそうな誘惑に駆られます。しかし、今日は縦走と意志も固い。

 

  弥山頂上から スキーヤーが気持ち良さそうに滑って来ました。写真は9合目あたり。頂上小屋は完全に雪の下。二階の入り口は埋まっていました。正規の入り口はトンネルのようで入る気もしません。一時雪も溶けて小屋が現れていたがまた埋まったようです。

 

小屋には寄らず縦走路へ。 いよいよ縦走開始。アイゼンを着けるのは久しぶりです。ピッケルを持つのもも久しぶりなので錆ついたか。

 

 剣が峰に向かってスタートだが・・・。日本一の痩せ尾根だ。今日は、登山届けを出しておいた。ただ、届け書の隅に「縦走は危険だから止めましょう」と書いてあった

 

 相変わらずの痩せ尾根。幾分ビビる。トレースがあるので助かるが神経を使う。部分的にだが、片足しかおけないような痩せ尾根が続く。両側が切れ落ちているのでどちらに落ちてもアウトかも・・・?。後ろからついてきた数名も途中で引き返しました。

  核心部を抜けて。1カ所馬乗りで越えた。立って抜ける自信がなかった。ここは、尾根筋を歩くより少し下を巻いた方が安全かもしれない。トレース通りに忠実にたどったのだが。ショートスキーで良かったです。長い板を担いでいるとバランスを崩しそうで・・・。 ザイルを使えば良いのだが一人ではどうしようもない。

                                縦走路を振り返って  

 

  おもしろそうな斜面があるが、正気の沙汰ではない。途中で雪が切れて崖になっている。剣が峰付近。

 

  間もなく剣が峰。ここまで来れば一安心。振り返って。

 北壁の威容。しっかりと雪がついています。今年は、昨年より遅くまですべれそうな気がするが溶けるのは早い。ここしばらく天気さえ良ければ素晴らしい雪面に出会える。チャンスを逃さないことだ。

 

 剣が峰頂上。遙かに甲ヶ山が。

 

  元谷を眼下に。

 

 3の沢(2の沢より)です。ここは、雪が下までつながっているはずです。もう忘れたが、ある春にスキーを担いでここを登ったことがある。

 右手に三鈷峰。剣沢が見えて来ました。

 

 槍尾根です。右が3の沢。奥に烏ヶ山。東壁には雪がしっかりついている。ここを滑る人もいるが地獄谷まで下りることになり帰るのが大変。

 

 やって来ました振り子沢。最近誰かが滑ったようです。

 

 振り子沢上部で少し遊び剣沢に向かう。久しぶりに着けたショートスキーに暫し戸惑う。何せよく曲がる。雪質に合わせた体重のかけ方がポイントです。

 

 剣沢上部、縦走路からスタートだが固い雪と柔らかい雪が出てきてバランスを崩しやすい。それでも本日のメインだ。観客が誰一人いないから気分的に楽。楽しみながら滑る。

 

  見事な雪面です。一人なので最高の贅沢感。天気は最高、もったいないような気分になる。今年はまだ誰も足を踏み入れてはいない。

 振り返れば縦走路は遙か彼方に。楽しく滑っていたら三鈷峰の落石地帯にやってきました。今年はまだ落石も少ないと思っていたが、石くずは最近降った雪の下に埋まっています。それに気づかず転倒。板に大きな傷がつきました。スピードを出していなかったから良かった。この落石地帯のすぐ下あたりから中宝珠に登り返す事が出来る。どうしようかと迷ったが終点まで滑ることにした。

 

         スキーはここで終わる。                              板を担いで歩く。下宝珠への登り口付近。

                   

  

   ブナ林は静寂そのもの。こちらの斜面には雪がびっしり。                  下宝珠が見えて来ました。

                    

 やっと着きました。結局シールは使わず仕舞い。意外に歩きやすかった。10㎝位ははまるのだが・・・。今年も大雪だが、だからといって何処も同じように雪が積もっているとは限らない。下宝珠から大神山神社へ向かうしばらくはかなりブッシュが出ていた。雪の積もり方は、その年の風向きや日の当たり方など複雑な要因に左右されるようだ。

               下宝珠越え                                          金 門

                   

  帰りに尾高にある米子ハイツの温泉に入る。入浴料は300円。入浴は3時からできます。大きな風呂を一人で貸し切り状態なのでリッチな気分になりました。写真は、休憩室から見た大山。すぐ近くに尾高城跡があり梅園となっています。先日入った下蒜山の近くにある温泉は740円。これは高い。皆生温泉の隣にある日吉津村海原荘は500円。これくらいが相場だ。

  

  * 雪はまだザラメ状態ではないが滑るには問題ない。天気さえよければどこでも滑れそうです。


大山滑降 横手口沢(間の沢) 3月14日(水) 

2012年03月14日 | 大山を滑る

先週8日(木)に引き続いて大山へ。今日は横手口沢からの滑降です。天気予報を信じて我が家を出る。米子道での気温は5℃。先週以上の素晴らしいザラメと晴天を期待したが・・・。

 

 何と、この一週間の間にかなりの積雪があった。昨夜も雪が積もったようで道路は真っ白。いつもの所に車を置いてスタート。雪は柔らかいが登山道はしっかりと踏み固められている。

 

 阿弥陀堂もしっかり雪の中です。夏道でシール登高をする3名のグループに出会う。ものすごい体力でアッという間もなく見えなくなった。ファットスキーにシールを貼ってあった。重たいでしょうとといったら、「そうだが楽しく滑ることが出来る」といわれた。今日はその通りかもしれないとその時思った。とにかく元気でどんどん登っていく。3合目あたりから、桝水側へ回り込み姿を消したが、5合目あたりでまた出くわした。大きく回り込みながらジグザグと高度を稼いでいる。3名の内一人は外人さん。この男が凄い。5合目上部で姿を現し、ここから後はほぼ後は夏道沿いにシール登高。他の登山者もあきれて見ていた。後の2名はだいぶん遅れたらしく姿は見えない。

      雪景色が美しい。ただし、樹氷ではない。雪がブナの枝に付着している。このあたりではまだ天気はよかった。

 

 8合目の手前あたりでスキーを外していたので追い越す。やはり大山ではシール登行よりツボ足が速いと思いながら頂上近くまで登ったら、またまた追い越された。見るとシールにスキーアイゼンだ。結局、この外人さんには負けた。

        頂上小屋は雪の下に。2階の入り口も完全に雪に埋まっていました。

 

   6合目あたりからガスってくる。写真は、頂上小屋の近くです。

  

 頂上に着いて外人さんに話しかけられるが、何だか意味不明なので困っていると握手を求められた。そのうち、他の2名の日本人がやって来た。何処を滑るか相談する。「ホワイトアウトなので夏道を引き返し、7合沢あたりが安全かもしれない」などと話したがそれでもと思い自分は横手口沢の方へスキーを滑らす。すぐに何が何だか分からなくなり暫し停止。そのうち、幾分見えるようになって、3人組が下りてきた。視界のあるうちにとスタート地点へ移動する。場所によっては風で雪が飛ばされカリカリで下の雪面が出ている。いつもならばザラメの斜面をトラバースして滑り込むのだが今日は感じが違う。滑り口はここかなと思ったがいつもと情景も違うので少し先まで行ったら1合沢との境界にでた。しかし、これで横手口沢入り口の位置がはっきりしたので先に滑り込む。雪は幾分固め。これではファットスキーは意味もない。しばらく下りてから上の3名の様子を伺うと・・・。

 

 滑ろうとしないのでお先に失礼する。核心部はかなりの急斜面。2年ぶりなので余計に緊張するし、雪質も良くないのでスマートに滑れない。何よりも、視界がはっきりしないからワンターンごとに止まる。

     ガスが晴れて、視界が。大の沢をしのぐ斜度とスケールです。この辺りから雪質が悪くなる。ここが雪崩れたらものすごいことになりそう。

 

         雪はしめって粘っこい感じ。滑るたびに雪だるまが発生する。

 

 ダンプカーのタイヤのような塊がごろごろ落ちて来る。雪崩の一種ともいえる。大人数で滑っていたら、それぞれが雪だるまを発生させるから大変な事になっていたかもしれない。

                   やっと安全地帯までやって来ました。

 

 上部を振り返る。途中、雪崩跡のような雪の堆積を見ました。沢の両側からも雪の塊が滑り落ちている。

 

  下部では、大きな雪だるまのようなヤツがゴロゴロしていて滑るのに苦労しました。転んだひょうしに板が雪の中に突き刺さり、逆エビ固めのような格好になる。しばらく身動きが取れなくてヨガの練習をしているようでした。その姿勢で少しずつ雪を搔いて板を引き出しました。

 

 道路を横切って雪崩が通り過ぎて行ったようです。このすぐ横が横手道入り口。

 

 横手道に入り、大の沢を過ぎる。結局、3人組は何処を滑ったのだろうか。後からついてくる様子はなかったから、てっきり大の沢へ移動したのかとも思ったが、大の沢では姿もトレースも見かけなかった。頂上まで引き返したのだろうか?

 桝水スキー場を横目に、くたびれて車まで帰る。除雪も進んでいました。

 

 反省

  気温は上がっているが、大山の天気は良くない。下界は雨でも大山は雪。その日その日で滑る条件が異なります。また、上部と下部とでも大きな違いがあります。雪崩の危険もありしばらくは様子見が利口。無理して滑らないことです。特に今年は今までにない現象に出くわす。

 

 


 春の大山 大の沢滑降 3月8日(木)

2012年03月09日 | 大山を滑る

天気予報によると8日は晴れ。太陽の光を浴びながら大の沢を滑ることを期待して出かける。しかし、雨こそ降らないが何ともはっきりしない天気です。太陽は出ているものの薄曇り。霞なのかもやなのか、黄砂の影響もあるのだろうかボーツとした天気です。米子道での気温は5℃。先般日曜日は6℃だったが、この日は風が強かった。南光河原駐車場を横目に地蔵さんの水場がある道路脇に駐車。すでに2台おいてあった。9時20分スタート。

 洞明院の方向に進むと夏道にぶつかる。駐車場からでは、このルートが一番近いようだ。南光河原からでは登りになるが、ここからだと平坦に近い。

 

  

   この辺りが頑張りどころ。三鈷峰が見えます。

  

    別山も見えて来ました。

  

 別山沢では、落石も見えています。

  

   雪解けは早い。

  

    縦走者のトレースがありました。そろそろ縦走適期か?

   

   大の沢入り口方向。

  

 頂上の雪は少し堅めでした。ザックを置いて大の沢入り口あたりまで滑ってみました。エッジも効いて何とか滑れそうです。12時30分、頂上をスタート。大の沢に滑り込む。今年、降雪の後にここを滑ったスキーヤーが表層雪崩に遭い、下の堰堤まで流されたそうです。よくも助かったものだと思う。 

  

  これから怖いのは、底雪崩と落石。気温の変化と雪の状態をどれだけ読めるか。それに運か?。大の沢核心部右手の斜面がずれていました。左斜面より幾分落石あり。

  

 視界が開けて桝水方面が見えて来ました。この辺りが核心部ですが、雪質は滑るには最高となりターンも思いのまま。一気に抜け出す。

  

 ここを滑れるのは、後何日か?

  

  堰堤はまだ雪の下ですが、部分的に段差が出来ひび割れ状態の所もありました。間もなく正面突破はできなくなりきわの方を滑ることになる。そうなれば、横手口沢(隣の沢)のほうがいい。

  

  桝水スキー場は、貸し切り状態。少し遊んで帰ろうかとも思ったが止める。

  

 

  横手道途中で、雪崩の跡を見る。こんな所でも雪崩るのだなあ。

 

   

 雪崩が通り過ぎた跡。滑り台のようになっていました。

  

   

  この道は長年通う道だが、雪崩を見るのははじめて。そういえば、かって、大神山神社裏の何でもないところで雪崩遭難があったと聞きます。

  9時20分に駐車場をスタート。アイゼンはザックに入れたまま使わず。雪は、だいぶ緩んでいるので必要ないともうが、誰も着けてあるいていた。アイゼンを着けると、足が締め付けられて歩きづらく、疲れやすい。ストックやピッケルを持てば、よほどのことがない限りアイゼンは不要。今日などは、キックステップで歩く訓練と思えばいい。

 12時前に頂上着。12時30分頂上スタート。写真を撮りながら大の沢を滑り、桝水が13時05分。車着が13時50分でした。


大山 間の沢(横手口沢)滑降

2011年04月13日 | 大山を滑る

13日(水)快晴。

 昨日、出雲の妹尾さんから大山の雪はまだ大丈夫と聞く。それではと出かけてみる。目標は間の沢(正式名は横手口沢とのことです)。大の沢(0沢)と1の沢の間にある沢です。今年一度向かったけれど、条件が悪そうなので大の沢を滑った。今日はチャンス。それにしても最近歩くのがきつい。5合目あたりまでは特にだが、心臓がパクパクいってすぐに息が切れる。

                  6合避難小屋 まだ隠れています。今年の雪の多さの証か?

               

最近、松江のアウトドアー菊信さんや出雲の妹尾さんなどが、7合5勺の標識下辺りから滑ったと聞いていたので少し気になっていたが、この沢は、よほど雪の多い年ではないブッシュが出て滑れない。しかし、今年は違う。

      出だしはきつそうです。おもしろそうだけど今日は止める。この沢は草鳴社谷と呼ばれています。

             

          道標のさらに上、8合辺りからも沢(牡丹沢)が延びています。こちらが長そうです。ブッシュがあって下がよく見えません

          

            こちらは、いわゆる8合沢。元谷側です。一番迫力があります。今年はまだ滑っていないのだが・・・。

          

                          別山沢は、下部が落石で埋まっています。今年はもうダメ。

          

     間の沢上部。頂上からは一部板を外し歩きます                        大の沢上部。まだ雪がある

             

             ジャーン。ついにやって来ました。左下に見える沢は1の沢。今日は貸し切りで滑れます。

    

 これは、私の愛用の板。長さ163㎝、重さ1.5㎏(締具も着けて)。 ビンディングは最新式でスキーアイゼンも着く。先端の穴は、シールをセットするためです。軽くて扱いやすい山スキーです。松江のアウトドアー菊信(http://kikunobu11.exblog.jp/)で買わされた(?)ちなみに、もう一本の山スキー(これはショートスキーです)は、1,2㎏です。山行によって使い分けています。

   

                   途中雪が切れていました。板を着けたまま隣へトラバースです。

  

                 あっという間もなく滑り終わりました。とはいえ、このコースは大山では長いほうです。

 

 きちんと横手道に出ました(写真右手の雪道)。桝水~鍵掛峠間はもう雪はないようですが、土砂崩れで通行止めでした。車が入れば、3の沢を越えて振り子沢へ行くのが容易になります。

         

              沢によっては、まだまだ滑れそうです。雪はザラメで板が良く回る。おもしろいように滑れます。

   板を滑らせ、横手道を通って大山寺の駐車場まで帰りました。途中雪が切れているところもありました。

 

 


 大山 振子沢と剣沢

2011年04月04日 | 大山を滑る

 早や4月。そろそろ春スキーのシーズンです。立山では、16日からアルペンルートが開通とのこと。今日、4月3日岡山のテレマーカー津島さんや出雲の半テレマーカー鈴木さんなどに誘われてまた大山へ。剣沢は、今期すでに滑っていたけど振子沢は初めてです。大山寺スタートで大山寺に帰るコースをとる。

  元谷は、中宝珠辺りから落石が始まっています。

                       

 皆さん元気で黙々と歩く。行儀の良い団体なら一列で歩くものだが、このグループは体力に任せて我先にと進む(?)。上宝珠尾根が見えて来ました。今日は、写真正面の雪壁を登る。基部でアイゼンを着けていたら、右手大滑りの方から落石あり。これからのシーズ、怖いのは落石。暖かくなるとこの稜線からも落石はあるので要注意です。今回の上宝珠への登りは、気温も低くトレースがしっかりしていて昨年より楽に登れました。

 

                            次々と尾根に到着。第一関門突破。

                 

                         次に小滑りの難関が待っています。暫し休憩します。

    

 この日の天候は、曇りのち晴れ。小滑りを登る頃少しガスって風も出る。しかし、皆さん快調に登られました。

         

           何か亡者の行進のようですが、間もなく風もやみ太陽が顔を出す。いよいよ振子沢へ。

 

                                    テレマーカーたちの華麗な滑り。

                         津島さん                                          山本さん

            

                                        秋元さん

                        

  この方は、スキーではなく歩き専門。アイゼンワークになれておられました。急斜面でもサッサと歩いておられ感心しました。我々が滑ったところを最初から最後までついて歩かれました。 旦那さんより体力があるのでは・・・?      

         

                        山スキーはダイナミックでシャープな感じがします。滑るのは出雲の植田さん。

     

                          しばらく滑ってしばし休憩です。天気も回復。(セピア調にしてみました)

                    

 

 振子沢を一本滑り、途中から登り返す。2本目の準備ですが、山本さんは早くも飛び込みました。鈴木さんは一人で、別コースです。

 

  •                  

 

                   

  この後、ユートピア小屋から三鈷峰寄りに良さそうな斜面を見つけ、剣沢に飛び込む。かなり急な斜面があり幾分緊張するが皆さん満足そうでした。 

    

                   今回の参加者ではただ一人の女性スキーヤー。見事な滑りです。

         

      

     

 剣沢は、三鈷峰からの落石が始まり、今シーズンのスキーは終わりのようです。石を踏んで、板がだいぶ痛みました。

  剣沢下部から下宝珠に登り返し、大神山神社横から金門を抜け、大山寺の後ろを通って南光河原に出る。良い時間に駐車場までかえりつきました。(3時30分過ぎか?出発は9時頃でした。)

 

 

 

 


大山縦走と剣沢(谷)滑降 3月13日(日)快晴

2011年03月13日 | 大山を滑る

3月12日(土)、岡山のテレマーカーの津島さんから大の沢を滑ろうとのお誘いがあったが急に行けなくなり、今日13日(日)一人で行くことにする。但し、目標は大の沢ではなく、縦走と剣沢滑降だ。 5合目あたりまでなぜか時間がかかった。5合目の標識は、頭が少しだけ出ているだけだが、一月前もこんなだったように思う。下界では雪解けは早いが、山では小刻みに降り積もっているらしい。

 5合目にて。

 

 7合目付近。快晴にて視界良好。

 

 7合5勺から。好天日曜日なので多くの登山者が。頂上小屋で井田さんに出会う。彼は古い管理人で最近また復帰したとのこと。小屋に積もった雪を除いていました。小屋の煙突の入り口も埋まっていましたがもう入れると思います。

 

 左8合沢シュプールが見えます、右別山沢。

 

 別山沢です。立山の沢を彷彿とさせる。

 

 弥山沢を登ってきた登山者。ザイルを使用していました。弥山から写す。

 

 縦走路から見る三つの沢。右から1の沢、2の沢、3の沢。

 

 縦走者。剣が峰方向からの写真。結構迫力がある。スタンスははっきりしているがバランスとリズムが必要か?。荷物が重いと危険です。右奥が頂上。

  

 槍尾根。右手が3の沢。

 

 天狗ヶ峰から地獄谷方向の斜面(東壁)。近年、ここを滑る人もいる。下部で振り子沢と合流する。右手が槍尾根。

 

 振り子沢にはシュプールがありました。天狗ヶ峰を下った辺りで元谷から登ってきた男性に会いました。あまり大山の様子を知らないらしく剣が峰まで行きたいが自信がないのでここから引き返すとのこと。元谷から大滑りを詰めて上宝珠に登りさらに小滑りを登ったらしい。

 

 小すべり上部でスキーを着ける。上部の雪質が不安定なのでしばらく降りてから滑り始める。穏やかな斜面が続く。

 

 剣沢のスキーは、ここで終わる。シールを着けて下宝珠まで登り返し大神山神社横を滑り南光河原の駐車場に帰る。大神山神社の参道に「スキー禁止」の立て札がありました。参道を避け杉林の中を金門に出て、大山寺の裏を通るルートをとりました。剣沢から約1時間要した。

 

 スキーを担いでの縦走だったが、自分の板はごく軽いので問題はなかったがスタンスは一歩ずつなので緊張する。ピッケルは持っていたがストックを頼りに歩く。両側が切れ落ちているのでストックを身体の前に置く。正に日本一の痩せ尾根だ。

 9時にスタートして、3時30分帰着。登りに3時間ちょっと要した。雪質は一定ではなくザラメには少し早い。樹林帯の根開けがそろそろ始まったようだ。この時期、大山のブナ林の中を歩くのも良いものです。森閑とした静寂に包まれ畏敬の念を感じます。今年は久しぶりの大雪です。日頃歩けないところや滑れそうもない斜面などアウトドアーの対象となっています。 

 

 


風雪の大山 山スキーです

2011年01月17日 | 大山を滑る

 1月15(土)、大山にて新年会と合わせた山スキーです。折も折、山陰地方大山は、30年ぶりとかの大雪、強風、積雪、雪崩などのありがたくない天気予報が出ていました。山でのスキーは無理かなと感じながら、まあ、酒飲み会になってもいいやと思い出かける。純粋なテレマーカーの三島君を乗せ、とりあえず鈴木さんとの待合場所、ドングリ村に向かう。途中、ドングリ村を通過してしまうというハプニングもあったけど無事鈴木さんと合流し、彼の車に乗せてもらってとやま旅館着。ものすごい雪に驚きました。

     駐車場にて。翌朝雪に埋まって大変でした。鈴木さんの車で来て良かったです。

 

 旅館の手続きをした後、夏道に向かう。午後から強い冬型という予報なので登れるところまで登ろうと思いながら歩く。道はしっかり踏み固められていて問題はないのだが、異常な積雪なのでスキーコースの選定に戸惑いを感じる。雪崩には合いたくないから・・・。

                         15日の五合目付近か?

 

 とにかく6号の避難小屋まで行く。6号にはパトロールの人たちが休んでいたが、我々は、小屋の中に入って暫し休憩する。パトロールに加わっていた安来の岩崎君に合ってびっくり。天気は下り坂、視界もわるくなりそうなのでここから元谷へ滑り込むこととする。鈴木さんはショートスキー、三島君はテレマーク、自分はセミファット。雪は少し重いが滑るには問題はない。ショートの鈴木さんが一番軽やかに滑るには驚き。こんな雪質でもこれだけ滑れるのかと改めて感心する。途中からブリザードのような猛吹雪に遭遇して何も見えなくなったが、何とか元谷堰堤まで滑る。河原を滑り金門から参道を滑って旅館前までたどり着く。

 

 まだ時間も早いので、鈴木さんと中ノ原ゲレンデに行く。3.500円の半日券で3回ほど滑ったら吹雪だし前が見えないし寒い。それでもと思い、もう3回滑って鈴木さんを探すけど姿が見えないので結局トータル7回滑って宿に帰る。鈴木さんは先に帰っていたので安心した。夕刻、妹尾さんも到着してメンバーがそろう。四人で一升五号ほど酒を飲み盛り上がり、あちこちに迷惑電話をしてから寝る。

 翌日、冬型は益々強まり警報も出たようだ。旅館のご主人が、「今日は山へ行かないでしょうね」と強い調子で言われたけれど、五合目くらいまで行って様子を見ますなどと適当に答えて出かける。この天気でも、登山者はいるらしくトレースがあり助かる。二合目を過ぎたあたりで先行者に追いつくが、なんとラッセルに苦労しんでいた。後ろから様子をうかがっていたが、少しも進まないので代わることにする。三合目近くまで進んだがくたびれるやらあほらしくなるやらで止める。間もなく妹尾さん、鈴木さんがシールを着けて追いついてきた。自分と三島君はシールが使えないのでここから滑ることに決める。追い越したボーダーの若者たちはまだ先に進むらしい。こんな荒天では無理をしない方が良い。

                             16日三合目付近で

 

 しっかり雪の積もったブナ林の中を軽快に滑り、あっけなく水場手前の道路に降りる。なにかホッとした気分でした。とにかく今年の大山は雪が多い。スキーは遅くまで楽しめそうだから条件が良くなるまでは無理はしないほうがいいようです。特に、雪崩と道迷いに気をつけましょう。

                                  ここは嘘のように穏やかでした。

 

 全員シールを持ってきていたらもう少し上まで登れたかもしれない。15日はトレースがあるのにシールで登っているパーティーがいた。こんな時はツボ足が早いですよ。トレースがあるのにシール登高をされると足場がくずされて歩きにくくなります。トレースのない時は、シールが良いようです。(15日の写真は鈴木さんの提供です)

 


大山の沢を滑降する(その5 8合沢)

2009年04月10日 | 大山を滑る
 もうだめだろうと何度も思った今年の大山だが、4月9日、またスキーを担いで頂上へ。今日も相棒は鈴木さんだ。

 7合5勺の道標も春の雰囲気が  



 沢筋のブッシュも見えてきた。滑れるのも後何日か?

 


 鈴木さんがんばる



 別山沢には落石が見える。今年はもう無理だろう。



 頂上での練習。今日はゼロ沢へしばらく滑り込む。上部は緩やかで快適な斜面が続くがこの時期になるとまもなく雪が切れるからツボ足で登り返すことになる。


 
8合沢へ。この沢の核心部はスタートする辺りだ。斜度もあり幅も狭いから、雪の状態を見極めてから滑り込まないと危険。



 無事滑り終えて。記念に写真を撮る鈴木さん。



 左から別山沢、中央の岩稜の中に見えるのが8合沢、右の広い雪面が7合沢。シュプールがよく見えないのが残念。

 

 
 

大山の沢を滑降する(その4 7合沢)

2009年04月03日 | 大山を滑る
   晴れた日の7合沢 元谷まで一気だ



 09,4.2
 急に7合沢を滑ることになった。メル友から別山沢へのお誘いがあり、急遽出かける。天気は思わしくなく滑るにはどうかなと思いながら大山寺駐車場へ向かう。
 雪の多さに驚く。平地の雨はここ大山では雪らしい。
今日は、お互いにショートスキーを担いでスタートする。先行者の足跡がありラッセルに苦労することはなかったが、8合辺りから風が強まり、視界不良。いわゆるホワイトアウトの状態。8合沢も別山沢も深いガスの中でスタート地点もはっきりしない。一応小屋に入り昼食。
 天気の回復を待つがあまり変化はない。1時小屋を出る。相変わらず視界はないがショートスキーの利点を生かして下る。別山沢も8合沢もガスのため何も見えない。危険もあるので7合5勺の道標まで降りる。ここまでショートスキーを着けて小刻みなターンと横滑りを繰り返す。
 
 7合沢は、正確には7合5勺にある道標前後から滑り込むのがいい。出だしは多少クラストしていたが、2,3回慎重なターンで下ると新雪がたっぷりな斜面が現れる。

 ショートスキーで華麗なるターン(鈴木さん)



 晴れた日の7合沢(筋の入っている沢)



 ショートスキーは、春の残雪期のザラメ雪には抜群の威力を発揮するが、今日のようなやや重たい新雪でもその利点は変わらない。本能的な体重移動で思い通りにターンできるから、いくらかゲレンデで練習を積んでおけば上達も早い。
 ただし、靴は兼用靴かテレマーク用の靴が必要だ。登山靴ではよほどの訓練をしておかないと滑れない。
 とにかく軽くて機動性に優れているから怠け者にはいい。