年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

夜中の薫り

2014-07-11 00:00:00 | Weblog

 夜、風蘭の白い花からふんわりと甘い香りが漂ってくる。初夏のお報せである。この花が過ぎると、次は白い雲が青空の中に浮かぶ夏が来るはずだ。
 昔現職時代どこだったか、運送会社の社長と話していると、夜中の電話には、いつもヒヤヒヤドキドキしながら受話器を取るんだ、と聞かされことがあった。それは、たいてい遠距離を走っている運転手からでよからぬことが多く、それも事故だと商売の事よりむしろ事故の程度やけがの事など、全従業員を預かる責任者として大変心配をするんだ、とお聞きしたことがあった。寝室に置いている電話が、夜中に鳴らないよう祈るように寝るんだと。

 で、今夜の我が家の電話。10時ころ、さぁ布団に入ろうか、と思っているときケータイが鳴った。開けると母親からである。弟が吐いたとのこと。どうしたらええかわからん、救急車を呼ぼうか・・と。このようなことは今回初めての事ではない。じゃぁ今からそっちに行くから、と返事をして、脱ぎ捨てたズボンを穿く。妻も心配する。昨年の事故前であれば、一緒に行くところではあるけれど芹沢直樹のマンガを夢中になり読んでいる最中につき自分一人で走る。
 弟はいつもの顔で、ニイサンちょっと背中を掻いてくれ・・と・透析生活の長い患者さんは体中かゆくなることは以前知らされれていること。タワシで身体を軽くこすりながら、吐いたら気分が良くなった・・などとしゃべっておる。かたわらの母親はまだ気が動転している状態、手術後の経過が良くなったり悪くなったりの状態であるが、気持ちにおいてはふさぎ込むことが多い。弟の薬を寝る前の4種類、母親にも眠剤を飲んでもらってベッドでそれぞれ休ませることに。今夜は弟の誰もいない時間帯での母親がどうすればいいのかわからなくなった出来事であった。
 やっぱり夜の香りは、静かにどこからともなく漂ってくるような甘い香りの方が寝つきがいい。

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