そっくりそのまんま受け入れる

　昨夜８時ころ慌てた電話が入る。母親からである。どうも弟が熱を出して９℃もあり頭がボ～ッとしているので病院へ連れて行ってほしい、と云うものであった。ナンジャイな母親がやっと調子が戻り幾分かは食事が喉を通るようになってホッとしたと思っていると、今度は弟の高熱か～、まいったなぁ・・いつもの弟の透析病院は折り悪く今新築の病棟へ全面移転のために職員が少なくしかも水曜日は休みである。まだ仕事中の妻に連絡し、今夜の救急病院を探してもらうと、この前にも駆けつけた済生会病院が当番病院らしい、ちょっと遠いよなぁ・・
　というわけで弟の部屋に行くと私を待ち構えるように玄関の椅子に座っておる。熱が高くてしんどそうであるそばにいる母親もどうしてよいかわからずウロウロするだけ。体温計で測ると９度４分、とりあえずベッドに横にさせて頭・脇・太ももの根っこのリンパ腺が通っているところを氷で徹底的に冷やすことにした。すると１時間後には８℃ちょっと、２時間後には８℃を切った。ウ～ン時刻も１０時半過ぎておるし、今から救急病院へ行っても身体がきついだけだから、このまま朝まで様子を見ようとなった。これまでが昨夜の出来事。で、今朝どんな様子かと覘いてみると、熱も６度７分まで下がっておった。ヤレヤレである。安心したのか母親が今度はお風呂にしばらく入っていないから、温泉に連れて行ってくれとのこと。私も昨夜から今日までアッタマにキッパナシではあるけど、９０を超えたははおやに何も文句も言わず指示することもなく、大きい愚痴を聞きながら、ただただそのまんま聞くだけ、そのまんま受け入れるだけ・・・
　　　Mさんのこの写真はブロンズ賞受賞作品である。この浜で自分は１８歳まで夕日を眺めていた。